IRに関わり自民党現職議員が収賄の疑いで逮捕された。さらに2人の自民党議員が家宅捜索を受けた。果たしてこの問題がどこまで広がるか今後の展開が気になる。
逮捕された秋元司衆議院議員は自民党に離党届を出して受理されたが、若し家宅捜索された2人の議員が関わったとするとさらに問題が広がってくる。
一方、カジノに参入を諮ろうとしている中国企業の日本のアドバイサー的役割を担った3人は贈賄の疑いで逮捕された。
秋元容疑者は、300万円とも370万円ともいわれている金銭については受領を否定しているが、贈賄側の3人は秋元氏に渡したと述べているようだ。つまり贈賄の事実を認めている。
秋元容疑者と、参入を望んでいる中国企業の500ドットコムとは、秋元氏らが中国の同社へ訪問した事実があり、また中国企業側がカジノ建設の候補地として北海道留寿都村を秋元氏らと下見に行ったようだ。
秋元氏は家族同伴で、その際の費用70万円ほどは中国企業の500ドットコム側が出したという。
秋元氏は、いわゆるIR法案が国会で可決した時は、担当の推進委員会の委員長でありIR法案成立強行の原動力になった。
金銭を貰った2017年時は、IR担当の内閣府副大臣だったが、1か月後には総選挙が行われたため、選挙資金として渡された可能性があると見られている。
推測だが、中国は賄賂王国であり、その中国企業が北海道にIR型リゾート施設を作るため、IRに熱心な秋元議員に賄賂を贈ったという典型的な贈賄事件ではなかろうか。
IR問題については、日本には既に公営の競馬、競輪などがあり、日本独特のパチンコもあるなど絶えずギャンブル依存症の脅威にさらされているため、国民の中で反対する意見が多数だ。
しかし、政府・与党は2016年にIR法案を強行採決した。そんな中で案の定というか現職衆議員が逮捕されるという不祥事が発生した。
森加計、桜を見る会に次ぐ安倍晋三政権の不祥事件は後を絶たない。野党はIR法の廃止を上程するようだ。政府はもう一度立ち止まってIRの見直しを考える必要がある。「関連:12月25日」