6月21日に終わったプロ野球セパ交流戦の表彰選手が発表され、最優秀選手(MVP)に6回目の最高勝率を上げたソフトバンクの城所龍磨外野手が選ばれた。
城所は、交流戦出場15試合で12球団最高の打率0.415を記録、5本塁打(5位タイ)6盗塁(3位)ともベスト10入りする活躍を見せ、賞金200万円を獲得した。
優秀選手賞に当たる日本生命賞にパリーグから日本ハムの大谷翔平投手、セリーグは広島の鈴木誠也外野手が選ばれた。
城所のMVPは誰もが想像できず、多分本人自身も驚いているのではなかろうか。しかし、城所の打撃開眼とも言ってよい兆候は、ベナントレースの中で垣間見られていた。
5月18日、ヤフオク!ドームで行なわれた日本ハム戦で、9年、3195日ぶりにプロ2本目のホームランを放った。それまで12年間で1本しか打っていなかったホームランの打ち方をこの1本で身に着けたのかもしれない。
その自信が交流戦で花開いた感じだ。あれよあれよと見ている内に5本もホームランを量産したのだから驚くばかりだ。
ホークス生活14年目の城所の役割は、俊足強肩の外野手として認められてはいたものの、実際には守備固めや代走要員としてずっとメシを食ってきた。昨年まで一軍出場は589試合を数えるが、通算安打は48本しか打っていない。
ただ、王貞治元監督は早くから城所の好走守の素晴らしさは認めていたとのことだ。また、今回の打撃開眼について、きっかけになったのは工藤公康監督の貴重なアドバイスと聞く。
好漢城所が、今後どのような活躍を見せるか、戦力が充実し3年連続の日本一を狙ソフトバンクの中でもベテランとはいえ、城所は新たな注目選手になっている。「関連:6月20日」