安倍晋三首相のいい加減さには呆れるばかりだ。消費税の2%増税は平成28年4月には必ず行うと言い切って衆議院選挙で勝利し、その後も事あるごとに絶対約束は守ると言い続けてきたのに、あっさり約束を反古にして増税は平成31年10月に行うと再度の延期を強行した。
こうなると、約束違反などというよりもウソつきと言った方が良い程だ。ウソのつき放題の安倍首相は、さらに輪を掛けて、今度は伊勢志摩サミットで他の首脳から異論が出、海外からも批判された現状の世界経済の認識を「リーマンショク以前の状態に似ていると」と述べたことは「無かった」とこともあろうに否定していることだ。
まさに黒を白と言い張るような人間性が疑われる言動だ。さすがに厚顔無恥の安倍首相も、国内外で誰も思っていない「リーマンショック前の状態」と言い切ったことが恥ずかしいと思ったのだろうか。しかし、一度口から出た言葉はもう取り返しがつかない。
ならば、今回の増税延期は、安部首相がずっと言ってきた万が一延期する場合の事態として「リーマンショク級の経済状態、東日本大震災のような激甚災害」に当てはまらないのではないか。
理由などどうでもこじつけると思っている安倍首相の増税に対する変節は、7月の参議院選挙対策に外ならない。そこには国のリーダーとしての責任意識をまったく感じることができない。
このままでいくと、増税によって対応する筈だった社会保障政策は手がつけられないか、もし実施するとしたら国債発行で賄うしか方法がない。その場合、世界でもずぬけて多い1050兆円にも上る国の借金はさらに増幅し、財政規律などどこ吹く風のようなものになる。
選挙に勝ち、今が良いだけの政治を行う安倍政権に誰も歯止めを掛けられない。このまま進むと日本が危ない。「関連:5月31日」