大リーグ、マイアミ・マーリンズのイチローが８月１６日に行われたセントルイス・カージナルス戦に「２番・右翼」で先発出場、１回に右前打を放ち、日米通算４１９２安打（日本１２７８本、米国２９１４本）とし「球聖」と呼ばれたメジャー歴代２位のタイ・カッブ（タイガースなど）の記録を超えた。
１回１死無走者、１ボールからの２球目、カージナルス先発右腕ラッキーが投じた真ん中低めの速球を右前にはじき返し、５試合連続安打とした。敵地にもかかわらず、ファンは総立ち。イチローは一塁上でヘルメットを掲げて祝福に応えた。
３回の第２打席目でも一塁内野安打し、通算安打は４１９３本となり、大リーグ通算最多のピート・ローズ（レッズなど）のメジャー通算最多４２５６安打まで日米通算であと６３本に迫った。
日米通算記録に関してはアメリカ国内でもさまざまな論調があるが、イチローは１０年連続安打２００本以上の大リーグ記録を持つなど、イチローだからこそ日本プロ野球で放った１２７８安打の価値を評価され、その足跡を否定する者は少ないようだ。
その証左として、通算４１９２本目の安打で使ったバットとボールは即座に回収され、ＭＬＢを通じ、米国野球殿堂に贈られた。
イチローの次の目標は、ピート・ローズの最多記録とともに、大リーグ通算安打３０００本にあと８５本というところだ。大リーグで３０００本以上の安打を打った選手は２９人で、日本プロ野球では張本勲の３０８５本と僅か１人しかいない。
ただ、現在４１歳のイチローは、さすがにレギュラーを得ることが難しくなっている。そのため、ここ数年は安打数が徐々に減ってきており、今季は１０２試合７２安打で１試合０．７本の計算になる。今季はあと６１試合あるので、４０安打打ったとして、来季早めに日米通算でピート・ローズ超えと、大リーグ３０００本安打達成に王手をかけることになりそうだ。「関連：８月１４日」
