正さん日記

世の中思いにつれて

誤解とはふざけてる、磯崎首相補佐官は辞めるか辞めさせるべきだ

2015-08-03 14:01:10 | 政治

 

 安倍晋三内閣の礒崎陽輔首相補佐官が7月26日の大分市での講演で「(武力行使は日本を守るための)必要最小限度との解釈は変えていない。だから、集団的自衛権でもわが国を守るためなら良いのではないかと提案している」と述べたうえで、「法的安定性は関係ない」と発言、さらに9月中旬までの法案成立を図りたいと述べた

 この発言について、野党はもとより与党の公明党や自民党内からも批判が続出、今日午後。参院平和安全法制特別委員会で礒崎補佐官に対する参考人質疑が行われた。

 礒崎氏は冒頭、「軽率な発言により特別委の審議に多大な迷惑をかけた。国民、与野党に心からおわびする」と謝罪した。法的安定性を否定する考えはなかったとする一方、「大きな誤解を与えた」と発言を取り消し、首相補佐官の職務を継続する意向を示した。

 これに対し、鴻池祥肇委員長は礒崎氏の法案成立時期を巡る発言を「いかがかと思う」と注意した。その後、民主党の福山哲郎氏が野党を代表して15分間の質疑を行った。福山氏が辞任を求めたのに対し、礒崎氏は「決して法的安定性の全体を否定したのではなく、国際情勢の変化を強調したかったためにそうなった」と釈明した。

 安倍晋三首相は今日の礒崎氏の説明で、首相補佐官続投への理解を得たい考えだ。だが、与党内には、野党の反発が強まれば法案審議が滞り、採決にも影響するとの懸念がある。

 今回に限らず、不規則発言があると、本人はじめ擁護する立場の人間から必ず「誤解を与え・・・」と釈明したり本人をかばったりする言葉がでるが、これほど相手を欺瞞する言葉はない。今回の磯崎氏の発言はテレビなどが何度も繰り返し報道している通り、はっきり「法的安定性は関係ない」と言っているのに、これを「誤解」と言いくるめるところに国民の政治不信の原点がある。

 磯崎氏の真意は、「法的安定性は関係ない」と思っているのだが、この際は、突っぱねるのは不味いから謝った上「誤解」で逃げておこうとする意図が明白だ。

 若しかしたら、安倍首相周辺からも「その辺で逃げておけ」との指示が出ているかも知れない。これを裏ずけるように安倍首相は磯崎氏をかばい、補佐官を退任させようともしない。

 もっと言うと、安倍首相の本音も「法的安定性はどうでもよい」と思っているのだろう。そうでなければ、長年、歴代内閣、歴代法制局が認めてこなかった集団的自衛権行使を閣議で決めてしまうような暴挙はできない。

 「法的安定性」を軽視することは、憲法の尊厳を損ない、法治国家としての基盤を失うことに繋がる。これを無視する磯崎氏は、本来国会議員を辞めるべきだが、それができなければ、最低でも首相補佐官は辞めるか辞めさせなければならない。

 ただ、1つ言えることは、安倍内閣は昨年6月に、集団的自衛権行使容認について、憲法9条の解釈の変更を閣議決定し、集団的自衛権を中心にした安全保障法制を衆議院で可決、現在、参議院で審議中だ。憲法解釈をむりやり閣議決定したこと自体が既に「法的安定性」を損ねていると言える。(写真:磯崎補佐官:毎日) 「関連:7月31日

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