未曾有の東日本大震災から7年4ヵ月の今日、未だ住みなれた故郷へ戻ることのできない多くの人たち、福島第一原発事故で放射能汚染された町や山、アベ首相はことあるごとに「国民の生命と財産を守る」と言い続けてきました。
北朝鮮がミサイルを飛ばせば、直ぐに「Jアラート」で国民を叩き起こすアベ政権ですが、今回の平成最悪の豪雨被害はまるで他人事で真剣さが伝わらず、初動の遅さと鈍さへの政治責任が問われています。ニュースで見聞きする度に、犠牲者が増え安否不明者を含めると未曾有の大災害です。夕方のニュースでも広島県呉市の土砂崩れの映像を見るにつけ、先週の映画『この世界の片隅に』と重ね胸が痛みます。
そんな中で、日本国内に一台しかないという全地形対応の特殊車両「レッドサラマンダー」を知りました。これは愛知県岡崎市の消防本部に2013年から保管され、全国で大規模な災害が発生した際に総務省消防庁の要請を受けて、一般車両の進入困難な場所での救助活動に出動です。
シンガポール製でキャタピラのついた迫力のある重厚なボディの「レッドサラマンダー」は全長8.2メートル、全幅2.2メートル、高さ2.6メートル、重量約12トンに及び、最高速度は時速50キロメートルで最大登坂能力は50%という優れものです。
なぜ岡崎市にといえば、日本のほぼ中央に位置するため東日本・西日本どちらにも移動しやすいことと、南海トラフ巨大地震が発生した場合でも津波災害の恐れがまずないことが理由だそうです。
「レッドサラマンダー」の気になるお値段が1台1億1千万円で、オスプレイ1機170億円ですから、単純計算でこの特殊車両が150台分になり、都道府県単位に配備されていてもよいのではと受け止めました。さらに災害での救難活動に使えないオスプレイ1機で、夜間や悪天候下でも安全に目標海域へ到達できる全天候能力を持つ双発ヘリコプタUH-60J救難ヘリが6台分です。また問題の多いイージス・アショア2基で約1600億ですから、いかに軍事費が突出しているかが分かります。
海上自衛隊UH-60J救難ヘリコプタ
災害多発の日本にとって“備えあれば憂いなし”で、「国民の生命と財産を守る」とならば、年々上昇の軍事費よりも本当に必要なのはどちらなのかと考えてしまう終日です。ちなみにトミカからミニカー「レッドサラマンダー」が販売されていることも知りました。