すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

人のいのちと蘇る草花と“糸魚川選挙”

2014年05月30日 | 日々思うこと

昨日は陶芸教室の先生の焼き物展へ上越市まで出かける準備をしていたら、下の娘から体調不良という電話が入り、乳児を抱えて大変な様子なので予定を変更して娘の所へと向かいました。どうも熱中症のような症状で、そのままにはしておけず夕方には母子二人を乗せて高速道で帰途につき、急いで着替えてから伊井澤副議長のお通夜会場へと向かいました。

現職の副議長ということもあって会場には入りきれない程の弔問の人たちで、遺影を前にして何だか信じられない思いです。温厚な人柄の故人がよく言っていた“糸魚川選挙”、「選挙は政策ではなく、とにかく人に頭を下げ回ること、でなければここでは勝てないですよ」を我が身に置き換え、8年間のお付き合いを偲びお別れをして帰りました。

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このところの庭は鉢植えのレモンの白い花が咲き出して、甘い香りを漂わせています。薄ピンクの
小さな蕾をたくさんつけるものの実になる前に落下してしまうので、今年こそは摘蕾と摘果に注意して収穫を楽しみに・・・。


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そのレモンの木の根元には蘇った鉢植えのブーゲンビリアと多年草のオステオスペルマムが綺麗な色を咲かせています。ブーゲンビリアは昨年の「母の日」に娘からのプレゼントですが、冬越しがうまくゆかず枯れてしまい処分しようと思っていたら枯れ枝から新芽が次々と・・・、深紅の美しい色で花びらのように見えるのは苞と呼ばれる葉の一部だそうです。右下のオステオスペルマム(キク科)は春先にわずかの花が咲き、その後は元気がないのでもう終わりと思っていたら、最近になって葉の成長とともに花を次々と咲かせています。

そして今日も熱中症になりそうな暑さでの中で、孫の3回の離乳食に追われる一日です。
人の一生の閉じ方と蘇ることのできる草花と“糸魚川選挙”を考えながら、先ずは家族が無事に元気で過ごせることに感謝の週末です。


「立憲主義」を知らない政治家!?

2014年05月28日 | 日々思うこと

晴天の日は外仕事が捗り、花の咲き終えたツツジの剪定作業などキリがないほどで、この剪定と“お礼肥え”をしっかりやることで来春もきれいな花をつけてくれます。そんな合間をみて国会中継の衆院予算委員会質疑を視聴で、集団的自衛権行使容認についての安倍首相の答弁には首を傾げてしまいます。この人が言う「国民のため・・・」とは、どうも自分(自民党)を支持してくれた国民だけに限定されているようで、今日も安保法制懇いうお気に入りの人たちがまとめた報告書を持ち出しての答弁姿勢に呆れてしまいました。

そんなことで26日付け新潟日報15面、「立憲主義 政治の暴走に歯止め」の保存記事にもう一度目を通しました。書き始めは、「立憲主義」という言葉を政治家は最近まで「聞いたことがない」としていたそうで、自民党憲法改正の中枢の礒崎首相補佐官も2年前、ツイッターで「そんな言葉は聞いたことがない」と・・・。また先月発足した「立憲主義デモクラシーの会」共同代表山口二郎法政大学教授は「選挙で勝てば何をやってもいいという安倍政権が、民主主義を破壊する危険がある」と厳しく指摘です。政権与党では立憲
主義を軽んじる風潮が根強く、安倍首相自身も立憲主義を正しく理解していないことが伝わってくる読み応えのある記事です。

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そして本日の新潟日報23面「追悼メモリアル」では、去る11日に亡くなった村山常雄さんが掲載され、タイトル「一人一人の無念刻む」というその功績に改めて敬服するばかりです。無念といえば昨日、糸魚川市議会伊井澤一郎副議長の突然の訃報です。H17年新市合併から市議会在職8年間、議席がいつも隣り同士ということもあって公私共にいろいろとお話しをする機会がありました。特に2年ほど前から体調を崩されて顔色も悪いことで「大丈夫ですか?無理をしないで・・・」と声をかける度に苦しそうに(?)笑みを浮かべていたことが思い出されます。無念過ぎる死去に心よりご冥福をお祈り申し上げます。

写真は逆光のご近所の空き家(?)のバラで、剪定がなされたこともなく今では見上げる高さになっていますが、きれいな色の花が目に留まります。


“こんなにも違う”諸々のこと

2014年05月26日 | 日々思うこと

昨夜はNHKスペシャル「欲望の代償 破局は避けられるか」を視聴してから、サッカー女子アジアカップの決勝戦を・・・、前回優勝のオーストラリアチームを相手に優勝した“なでしこジャパン”に拍手です。


5月も今週で終わりの今日は小学校の振り替え休日で、孫の“耳垢”が学校の健診で引っかかったことで、市内の総合病院ではなく上越市の耳鼻咽喉科まで連れて行くことになりました。早めに家を出発してお昼は下の娘と一緒にイタリアンランチを・・・、この日は上越地域に初めてのスターバックス店がオープンとあって周辺の道路も混雑です。

耳鼻咽喉科では午後の診察予約を2時から受け付けるということで、その少し前に行くともう数人が並んでいます。待合室には地域情報誌「ささら」5月号が置いてあり、表紙は能生の弁天岩に泳ぐこいのぼりで弁天岩の鳥居と曙橋とが収まった構図に感心です。待つこと30分、孫の順番になり先ず私は先週に喉の不調で初診をしたことで(異常なし)そのお礼を・・・。孫の“耳垢”はすでにパパが上手に取り除いたので診察は数分で終了し、学校へ提出する書類に「異常なし」と書いてもらって帰途に着きました。

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ところで糸魚川市には建物が立派な総合病院があっても診療科が整っておらず、特に耳鼻咽喉科は市外や富山県の病院へ出かける人たちも多いようです。高齢化率も年々上昇で来春には北陸新幹線が開通という中で、街にスタバがなくとも不便なく、地域医療の充実を求める市民が大半です。

「食べもの通信」5月号は、「こんなに違う”ペットボトルと“急須のお茶”」特集で、毎日何気なく飲んでいるお茶ですが、その違いを詳しく掲載です。市販のペット茶には酸化防止剤が全品に添加されており、我が家は国産大麦茶TBを沸かして冷たくしてから飲用で、今日も車の中で孫は「おいしいねえ」とゴクゴク・・・、その違いが分かることで“孫育て”に励むこの頃です。


運動会日和の太陽と原発と・・・

2014年05月24日 | 日々思うこと

昨夕まで降っていた小雨も今朝はあがって運動会日和です。孫の通う小学校のスポーツフェスティバル(運動会)へ、紫外線対策をしっかり(?)して出かけました。午前中の校庭では松林を抜ける海風で少し肌寒さを感じながら、孫の一年間の成長に目を細めました。競技種目も一昔前とは違って児童数が減ったこともあるのでしょうか「全員リレー」などの工夫がされたり、赤白青組の応援合戦にも熱が入ります。

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だんだんと太陽が眩しくジリジリとして午後からは汗ばむ暑さになり、見上げる黒姫山の山頂付近にほんの少しの残雪です。すべての競技が終わって3時過ぎに帰宅、6時間以上も紫外線を浴びていたので衿元が日に焼けて真っ赤になり、しばらく冷やしたものの夜になってもヒリヒリと炎症状態です。


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ところで昨夜から珍しくパソコンに向かうことなく今夕になって久しぶり(?)に開くと、国際環境NGOグリーンピースからの
メルマガで「原発を再稼働すべきでないと考える5つの理由」が届いていました。「理由のひとつは地震。いくら巨額なお金をかけて防災対策をしても想定外の自然災害は起こりえます。予防策は原発をなくすことしかありません。その他の理由もウェブサイトでチェックしてください。」と・・・。

http://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/StopRestart/main/#5reasons/?gv20140524

そんなことで炎天下の日などは特にこの太陽エネルギーをもっと活用できないのかと考えてしまいますが、夜9時からのNHKスペシャルはシリーズ、エネルギーの奔流、第1回「膨張する欲望 資源は足りるのか」を視聴です。「あと数十年で枯渇する」と言われてきた化石燃料ですが、ところがアメリカのシェール革命に続いて今、「オイルサンド」からの原油抽出など、世界各地で新たな技術が導入され大増産の時代を迎えようとしていることが伝わりました。そして人間の欲望の果てに何が待っているのか、新たな時代を迎えた世界のエネルギー資源の最前線と原発を考える終日です。明日は第2回「欲望の代償 破局は避けられるか」です。


福島原発「吉田調書」と大飯原発運転差し止め裁判

2014年05月21日 | 日々思うこと

昨日、朝日新聞は東京電力福島第一原発事故の責任者だった吉田昌郎所長(2013年死去)が、政府事故調査委員会の調べに答えた「吉田調書」とも言われている「聴取結果書」を入手する大スクープで、ネット上にも公開されました。

「吉田調書」http://www.asahi.com/special/yoshida_report/

これによると大震災4日後の11年3月15日朝、第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田所長の待機命令に違反し、10キロ南の第二原発へ撤退していたそうで、事故対応が不十分になった可能性があると指摘です。福島原発事故では2ヶ月間もメルトダウンを隠し続けてきた東京電力ですが、さらに吉田所長のこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきたというから恐るべき企業です。
「福島第一の原発所員、命令違反し撤退」

http://www.asahi.com/articles/ASG5L51KCG5LUEHF003.html

ところでこのページを開いていたら、朝日新聞広告局企画・制作の「いのちのとけい」(作・にしやま まき)という素晴らしい電子絵本に出会いました。夕方、二人の孫も仲良くパソコンの前に座って、いのちの誕生に感動の様子です。

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そして本日、福井地裁は関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを求めた住民訴訟で、250キロ圏内に住む住民らは差し止めを求めることができると判決を言い渡しました。2011年3月の福島原発事故後の運転差し止めを求めた訴訟の判決は初めてですが、差し止めを命じたこの判決が確定しない限り、再稼働審査に適合すれば大飯原発
の運転は可能ということです。しかし司法の判断を無視しての再稼働には世論の大きな反発が予想され、全国各地の原発再稼働に向けた動きに影響を与えることでしょう。

ところが菅官房長官は記者会見で、原子力規制委員会の安全審査を経た原発を再稼働させる政府方針は「まったく変わらない」と述べ、「安全を客観的に判断してもらった上で再稼働することは正しい」と強調です。「
吉田調書」に限らず政府事故調は、情報を隠さず公開し過去の誤りを徹底的に検証してこそ「世界一の安全基準」と言えることで、安倍政権の隠ぺい体質といのち軽視の原子力推進政策にあきれ果ててしまう終日です。


集団的自衛権行使ありきの“国破れて山河あり”とは・・・

2014年05月19日 | 日々思うこと

5月も半ばを過ぎ近郊の農家の田植えも終わって、黒姫山よりもうんと高い頚城の山々の雪も残り少なくなってきました。新田次郎さんは著書「日本百名山」で猫の背のようだと表現した雨飾山の稜線もきれいで穏やかな一日です。晴天続きで庭の仕事や、上棟式から一ヶ月を経過した隣地の孫たちの新居の工事も捗って“いい塩梅(あんばい)”です。

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一昨日の書き込みの「平和とは」について、人々が争うことなく平穏に暮らせることが根幹ですが、集団的自衛権行使での「国破れる」とは戦争を前提にした言葉だと考える人が多いようですね。私は先ず、身近で現実的な問題の福島原発事故による放射能汚染水の広がりや、膨れ上がる国の借金による財政破綻などと「国破れる」を重ねました。ですから柳井座長の言う「国が滅んで憲法解釈だけが残る事態は本末転倒だ」こそが非現実的ではないかと考えます。

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ピンボケ写真の真紅のバラは鉢植えで、昨年の春に落ち込んでいる(?)私へ、挿し木で増やしたというバラ好きの知人からのいただきものです。鉢には「大沢のバラ」という名札が挿してあり、これは青海大沢の人からもらいバラの名前を忘れたから「大沢・・・」と付けたというので二人で笑ってしまいました。草花は人を騙すことも裏切ることもなく、大切に育てれば冬越しをしてこんなにきれいな色を咲かせてくれるます。
「国民のいのちと暮らしを守るため」と集団的自衛権行使容認ありきの安倍首相、その安易な国の舵取りに危惧しながら、特に中国や韓国とは赤い血を流すことのないようと願う毎日です。
(※パソコン不調でアップロードが一日遅れです)


新潟日報、集団的自衛権行使の賛否両論記事

2014年05月17日 | 日々思うこと

17日付け新潟日報社会面トップでは「平和とは 新潟から問う」(随時掲載)集団的自衛権について、上越市の児童文学作家の杉みき子さんが「戦争の恐ろしさがどうして伝わらないのだろう」と語っています。「子どもの頃、中国が横暴だから、こらしめるだけと聞いていたのに、気がつけば米国と開戦し空襲の恐怖が身近に迫った。一度歯止めが外れれば、どこまでも転がっていく」と、さらに15歳で終戦を迎えるまで「平和とは何か、分からなかった」とも・・・。

また4面では今回の安保法制懇の柳井俊二座長への共同通信インタビューを掲載で、「日本の国連貢献少ない」の見出しに目が留まりました。「従来の安保論議は現実と懸け離れていたが、目的は日本国民の安全を守ることだ。“国破れて山河あり”、国が滅んで憲法解釈だけが残る事態は本末転倒だ」と、安倍首相の“お気に入り”私的懇談会座長ですから当然といえば当然で、さて「国が破れる」とは具体的に何かと考えてしまいます。

一番おもしろい(?)記事は、3面のシリーズ「変容する平和国家」(中)で、「会見は下手な芝居」と防衛省の見方を取り上げ、「現実味のない事例に疑問」と・・・。安倍首相は会見のイラストパネルで、避難する在留邦人を輸送する米艦船が攻撃を受けた場合、集団的自衛権行使に当たるため、防護できない」と訴えた点について、防衛省の制服幹部は「そういうケースが喫緊の議論になったことはない」と首をひねったと・・・。そして在留邦人の避難はまず民間機を使うのが通例、米艦船は戦闘の準備が最優先のはずで、現実味のなさに「下手な芝居」と切って捨てています。そんなことで安倍首相の「たくらみ」が見えみえで、これに安易に騙されてしまった国民はもっと賢くならねばと・・・。


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写真はセイタカタンポポ(?)のようで、今年は須沢シーサイドパーク周辺で茎の超長いタンポポをよく見かけます。今まで気がつかなかったのか茎は50センチ程の長さで、フツウのタンポポの中で少し異様に感じます。種子を遠くへ飛ばしたいためにこんなに伸びたのでしょうか、ネットで調べてもよく分からず、セイタカタンポポという種類もあるようですが、どうもこれとも違うようです。またタンポポの根っこはコーヒー豆の代用にもなりますが、さてこの根っこはどうなのでしょうか。今日は中国大陸へ赤紙一枚で出兵した
亡き父の祥月命日です。賛否両論の集団的自衛権行使ですが、平和といのちを根っこにしてしっかりと考えてゆきたいものです。
 


立憲主義を否定する集団的自衛権行使容認

2014年05月15日 | 日々思うこと

本日、安倍首相は集団的自衛権行使について有識者懇談会(法制懇)の報告書を受けて記者会見をするというので、これは一大事と13日の書き込み最後に村山常雄さんの遺言とも思える言葉を加えました。これは村山さんが2006年12月3日の市文化協会主催の講演会においての言葉で、いま読み返すとその重さを感じます。そして今朝7時、NHK「おはよう日本」のトップは集団的自衛権行使をめぐるニュースで、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏の行使容認への反対意見を聞きながらまさに正論と納得です。

集団的自衛権の行使について歴代の政府は、憲法9条の平和主義の理念を踏まえて行使は許されないとの見解を維持してきました。時の首相の意向で憲法9条を改正することなく憲法解釈で容認することは、立憲主義の根底を揺るがすことでもあり、日本の安全保障の大転換で専守防衛の理念から逸脱する危うさがあります。


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夕方6時からの安倍首相の会見は手を止めて聞き入りました。イラスト入りパネル2枚を左右に置いて国民に理解を求めるというよりも、うまく問題の本質をごまかし騙しているという印象を受けました。「国民のいのちを守るのは私の責任・・・」とか「現実に目を背けてはならない」などの言葉が出てくる度に、福島原発事故や沖縄基地のことを重ねてしまいます。また記者団からの質問のトップは東京新聞で、「閣議決定だけで行使容認をすることは立憲主義を否定するのでは?」のさすがの問いに、首相は回りくどく延々と時には原稿を見ながらの答えにならない答弁です。写真のクレマチスは「美しい心」などの花言葉をたくさん持っていますが西洋では「たくらみ」とも・・・。

その後、夜の各局の報道の扱いを注視ですが、「報道ステーション」での朝日新聞恵村順一郎論説委員の鋭い批判精神に見上げるものを感じました。アメリカの同盟国とはいえ何故こんなにも急ぐのか、祖父岸元首相からの宿願とはいえ先の参院選での公約もなく、中立性に欠ける私的諮問機関14人がまとめた報告で国の舵を大きく切ろうとしている安倍首相です。 またTBS「NEWS23」では自民党石破幹事長が生主演で、この人が語る平和や「国民のいのち暮らしを守る」言葉とその人相から、とても信じがたいものを感じてしまいました。番組最後には
沖縄本土復帰から42年目にして福島同様に忘れ去られていることに怒りが込み上げてくる一日の終わりです。


村山常雄さんの訃報とシベリア抑留者名簿と・・・

2014年05月13日 | 日々思うこと

村山常雄さん(88)の訃報が伝わり、小野健さんと同じくとても悲しい一日です。村山常雄さんは市内能生にお住まいで70歳からパソコンを駆使し、第二次大戦で捕虜になり4年間シベリアで抑留生活を送ったことで、シベリア抑留死亡者4万6千人の名簿を作成してインターネットに公開されました。国が取り組まないことをまとめ上げ、H18年第40回吉川英治賞を受賞し、H19年には自費出版された「シベリアに逝きし人々を刻む」で、日本自費出版文化賞大賞を受賞しております。


村山さんは「9条の会糸魚川」の代表世話人の一人として名前を連ねてくださり、平和を願うお気持ちは
誰よりも強いものが伝わりました。老いは誰もが上る階段とはいえ、
いつか閉じなれればならない人生とその生き様には見上げるものを感じる方でした。シベリアの大地にも通じる日本海・・・、今朝の散歩で村山さんを偲びながら撮りました。

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そして「すずきせいこのHP」の『日々雑感』で、村山さんのことを書き込んでいました。

(2006年3月13日)「吉川英治文化賞とシベリヤ抑留死亡者名簿」

「実は、私の叔父にあたる人(父の弟)が、シベリヤへ抑留されたまま消息が分からず、父が生前に当時の新聞やラジオで調べていたことを記憶しておりました。

今夜、神奈川県に住む従兄弟と消息不明の叔父の生年を確認、村山さんのホームページを閲覧したところ、21歳の若さで1946年に亡くなっていたことが分かったのです。

60年の歳月を経て知ることができたことに胸が詰まり、改めてHPから膨大な数の戦死者を閲覧し、語り継がねば風化する戦争の悲惨さなど、いっぱいの教訓を村山さんからいただきました。」

(2006年12月3日)「シベリア抑留史を掘りおこす」から、村山さんの言葉・・・。

『政府は、「国」という抽象的なものを出して「国を守る」と言うが、国民・人間を守ることではない、戦争の悲惨さを二度と繰り返してはならない、戦争は人を狂わせる。どんなに福祉を充実しても、橋などを立派に整備しても、財産があっても、戦争になったら役に立たない、戦争とはいのちを大事にすることではなく捨てることで、すべての根底は“平和”である。しかし「平和」という言葉に気をつけなさい、誰もが「平和を願う」と言うが、平和とは戦争を絶対にしないということで、戦争の仲間にならない、巻き込まれないということである』と・・・。

今の日本が進もうとしていることへの警鐘で、
この日は村山さんの死生観にも触れ、「文化とはいのちを大切にすること」と言われた寡黙の大先輩を思い出します。

今、深い感謝の思いで心よりご冥福をお祈りいたします。


“母の日”の黒姫高原

2014年05月11日 | 自然・旅

今日は“母の日”、上娘から「どこか行きたいところはある?」ということで新緑の黒姫高原を所望・・・、孫のパパは会社の旅行なので4人で出かけることになりました。雲一つない青空の中を北陸道から上信越道へと車を走らせると、残雪の妙高・火打山が新緑に映えて心が洗われる思いです。

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信濃町 I Cで降りて、少し早めの昼食をお気に入りのキッチン・カフェ「茶房主(さぼうず)」のテラスで済ませてから、黒姫童話館へと向かいました。昨年6月、建築の友いちようさんのブログの影響もあって、骨折後に杖をつきながら
下の娘と初めて訪れた黒姫高原、孫たちは今日が初めてとあって大喜びです。

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黒姫童話館は予想していたほどの賑わいはなく、のんびりと松谷みよ子常設展示室の横の「本と
人形の部屋」で孫たちは絵本や紙芝居を楽しみました。私も時間が止まっているような静かなひと時を、松谷みよ子著「私とアンネフランク」(偕成社)を手にしました。しばらくしてから隣接する「いわさきちひろ山荘」へ、ちひろの思い出がいっぱい詰まったアトリエで、ここでは
未完となった遺作「赤い蝋燭と人魚」(童心社)も描いたそうです。


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2時を過ぎた頃に外へ出て、孫たちは童話館前の高原の斜面を走り回り、私は妙高山の新潟県側との残雪の違いを撮り続けました。そして癒しと和みの黒姫高原を後に、夕方近くに上越市で下の娘と合流で日増しに成長する小さな孫にみんなが笑顔です。思えば二人の娘がまだ小学生の頃に、ちひろの原画にふれたくて東京のちひろ美術館を何度か訪れたことがありました。その娘たちも今はそれぞれが母親になり、そして今日は楽しい“母の日”を過ごせたことに感謝です。


晴耕雨読の「里山資本主義」と「戦争で得たものは憲法だけだ」

2014年05月09日 | 本・雑誌・映画

このところ晴れた日中はガーデニングを楽しみ、雨天の日にはできるだけ書棚の本を再読するスローライフです。先月29日、アオーレ長岡で地元ケーブルテレビ局開局25周年の講演会で「デフレの正体」の藻谷浩介氏の特別講演がありました。演題が「人口減少・高齢化社会を乗り切るー里山資本主義と長岡」なので、現職議員なら飛んで行ったところです。参加された市外の議員や知人らがその内容を高く評価していることもあって早速、著書「里山資本主義ー日本経済は安心の原理で動く」(角川書店 781円+税)を注文です。

本書ではNHK広島取材班の「はじめにー里山資本主義のススメ」の10数ページの的を得た書き出しで、人類が100年も信じてきた“常識”を打ち破る提案が満載です。また藻谷氏の講演は常にデータを駆使しての展開で「政治家は数字をチェックしないでしゃべるな」が持論ですが、会派で群がる“安心の原理”に浸っている議員らには耳の痛いことかもしれません。


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これまで藻谷浩介氏の講演は何度か聴講したことがありますが、県女性財団主催“にいがた女と男フェステイィバル”での「今こそ発展の鍵は男女共同参画」を鮮明に思い出します。(2011年6月26日「日々雑感」書き込み) あれから3年が経過し、当市も北陸新幹線開通を目前にしたまちづくりと男女共同参画推進分野の取り組みが進まず、昨年春から公職を離れたことでより他市との格差を痛感するばかりです。

次に、落合恵子・佐高 信 編「戦争で得たものは憲法だけだ」(七つ森書館 1200円+税)は、2006年8月初版で求めたもので、もう一度読み返しました。04年に発足した「
憲法行脚の会」の呼びかけ人の両氏と、香山リカ・姜 尚中・城山三郎・辛 淑玉・土井たか子・三木睦子さんら12人の執筆者が憲法と戦争を語っており、今だからこそのおすすめの一冊です。

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ところで一昨日の藤の写真では、その“ど根性”が見えず今朝の愛犬との散歩でもう一度反対側から撮り直しです。こうしてみるとブロック塀にバランスよく乗っかって、均等に花が垂れ下がっていることが伝わります。近郊の農家では田植えも終わり、これから山間部へと移ります。藻谷氏の「里山は金銭換算できないほどの価値観を生み、爽やかな風の吹きぬける未来は、一度忘れ去られた里山の麓から始まっている」の言葉が実感できる
新緑の眩しい季節です。


再び小保方さんと“ど根性藤”

2014年05月07日 | 日々思うこと

大型連休最後の昨日、上越から娘と9ヶ月になった孫が久しぶりに泊りがけでやって来ました。先月20日の魚沼への少旅行から会っていなかったので、その成長に目を細めました。そして今日から学校もスタートし、国道をくぐる通学路の地下道からまた元気な子どもたちの声が聞こえて来ます。花壇の芝桜も近年、地元JA女性部の人たちが植え直したことで見事な色合いです。

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今日のニュースで一番驚いたことは、理化学研究所が小保方晴子ユニットリーダーの不服申し立てを退け、再調査しないとの結論です。先月末の京大iPS細胞研究所の山中教授の謝罪会見と
いい、STAP細胞の論文などこの分野の問題は難しくてよく分かりませんが、少なくとも理研調査委員会の判断に巨大研究組織の裏も見え隠れです。まだお若い小保方さんだけに、理研に寄りかからずに国外での研究の道もあるのではと期待です。

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5月に入り田植えの頃になると街中の藤の花も一斉に咲き出します。つい最近まで私は藤の木には藤棚が欠かせないものと思っていましたが、ご近所のこの藤は高さ1.
4メートルのブロック塀に乗っかってきれいな花を垂れ下げています。しかも根はコンクリートで押さえられている“ど根性藤”で、わずかの隙間から太い木が伸びています。住む人が代わっても、毎年きれいな花を咲かせて行き交う人を楽しませてくれる愛おしさと、小保方晴子さんを重ねる終日です。


「こどもの日」と“さみしい国”

2014年05月05日 | 日々思うこと

連休後半は前線の通過で、朝は青空でも直ぐに曇ってその後は雨という不安定な日が続いています。メディアは「こどもの日」ということで、33年連続して子どもの数が減少などと取り上げていますが、フランスなどのようにこれといった国策に取り組んできた訳でもないので、近年の数字は想定内のことではないでしょうか。そもそも消費税の増税分で待機児童などの子育て支援をすること事態が何だかおかしな話しではないのかと、書棚の浅井春夫著「子どもを大切にする国・しない国」(新日本出版社 1700円+税)を手にしました。本書の帯には「何が少子化を深刻にしたのか?人生最初の社会保障のありかたを問う!」、「なぜか改善しない日本の現実」と・・・。

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また連休中の海や山での事故も相次ぎ、特に幼い子どもたちが海で命を落とすという悲しい出来事に言葉もありません。この大型連休中も須沢海岸に多くの釣り人の姿を見ることができましたが、公園には子どもの姿がなかなか見えません。きっと親子で別の場所で休日を楽しんでいるのでしょうが、親子で休日が一緒という家庭ばかりでないことも子育て支援策で考えねばならない大事なことと主張してきました。そういう我が孫たちの連休後半は根知谷などで過ごしており、私は小雨の中を娘に手伝ってもらって庭での力仕事を行いました。そして今年から庭の手入れは、亡き父がピンセットで苔の中の草を採っていたように、私も悔い改
め念入りに取り組み、玄関先にも鉢花がいっぱいの“ゆとりの春です。

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ところで昨日、河北新報の2日付「憲法記念日インタビュー」記事で、仙台市出身で俳優の菅原文太氏の言葉を見つけました。「さみしい国になった。多くの人が金と自分のことばかり考え、国の在り方や政治に関心がなくなった。さらに東日本大震災と原発事故が起き、民心が弱った。再び起きうる地震、原発事故の影響への不安…。あえて物事を深く考えない、考えたくないという風潮がある。憲法の改正や拡大解釈など政治が暴走するには格好の時代だ」と・・・。そして「憲法が最後の砦、憲法前文を読み返そう」という言葉の重みに接し、もうこれ以上“さみしい国”にならないように、戦場へと向かう孫たちにしたくないと願う「こどもの日」です。

 


岐路に立つ憲法と北と南の新聞社説と・・・

2014年05月03日 | 日々思うこと

大型連休も後半の今日は67年目を迎える憲法記念日です。また亡き母の誕生日で、元気だったら90歳を迎える年になりました。安倍政権は必死に解釈改憲を打ち出していることもあり、全国各地では今までにない危機感で集会が開催されメディアの扱いを注視です。

北海道新聞の社説『きょう憲法記念日 平和主義の破壊許さない』と、「戦後日本の柱である平和憲法が危機に直面している。自衛隊の海外での武力行使に道を開くもので、専守防衛を基本とする平和主義とは相いれない。9条を実質的に放棄する政策転換と言っても過言ではない。 」と鋭く指摘です。

南は琉球新聞の社説『憲法記念日 9条を平和外交に生かせ 解釈改憲は法治の否定だ』と、「憲法記念日が巡ってきた。今年ほど、憲法改正論議が交わされることも、憲法の意義や価値が説かれることも、かつてなかった。」の書き出しで、「安倍政権は発足当初、憲法改正の条件を定める憲法96条を改正しようとした。それが“裏口入学”と批判されると、今度は憲法解釈を変えることで集団的自衛権行使容認へ道を開こうとしている。」と主張しておりまったくの同感です。

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毎年いま頃に薄桃色の花を咲かせてくれる庭のツツジですが、気がつけば今年は真紅の花が混じっています。自然界のこと故この位なら許されることですが、許されないのは戦争への準備です。
新潟県内では今年の憲法記念日に向けて、新潟大学の成島隆教授や、料理研究家の河内さくらさん、児童文学作家の杉みき子さんらが呼びかけ人代表になってポスター『許しません 戦争をする国づくり 生かします 世界の宝 憲法9条を』を製作しました。一口千円で県内数千人の人たちが賛同し、その名前をポスターに掲載ですが虫眼鏡でも見えないくらいの小さな文字になりました。勿論、私も賛同し玄関先にポスターを貼りました。

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先の戦争から今まで、他国と血を流すこともなく国民を守ってきた日本国憲法、恒久平和を貫く憲法9条は世界の宝であることを再認識し、子どもや孫たちの世代へもしっかりと受け継いでゆかねばと願う憲法記念日です。


4月の終わりから皐月5月へ

2014年05月01日 | 日々思うこと

早いもので卯月4月もあっという間に終わりました。桜の4月に書き込んでおきたいことがいくつかあったのですが、花便りが中心になってしまいました。先ず一つ目が先週末のテレビ朝日「朝まで生テレビ」で、集団的自衛権行使がテーマで久しぶりに眠い目をこすりながらの激論番組を視聴でした。生番組に出演の論客らの意見も喧々諤々と分かれるのはテレビ局の意図するところですが、視聴者アンケートでは数字が拮抗し最終的には賛成が53%と反対を上回ったことです。朝方近くには怒り心頭で、晴天続きもあって外に出て大自然に癒される毎日でもありました。

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二つ目は「緑の基金」のことです。昨年度の市の“緑の羽根”の募金額は190万円余りで、この募金で市内何ヶ所で植樹が行われております。以前の「すずきせいこのHP」トップに、上根知保育所の桜の写真が貼り付けてあり、園舎改築工事で教育委員会が容易に伐採してしまった2本の桜の木のことを書きこみました。(2013年3月28日付け「日々雑感」)

ところが昨年度のこの「緑の基金」で、園庭にブナの苗木4本が植えられていることを先日の町内回覧板で知りました。「緑の基金」事業そのものには異論がないものの、まさに“マッチポンプ”とはこのことで、タテ割り行政とその人たちの心が試されている呆れたことの一つでした。また「ソメイヨシノの寿命60年説は本当か?」で、“寿命は環境がつくる”に納得をされた方も多いようですが、切ってしまえばもう終わりですね。


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2枚の写真は徳合集落のもので、ここは伐採されないようにと願わなくとも地域の人たちがしっかりと見守り育てていることが伝わりました。また今年はいろんな所の桜を見て回りましたが、お日様がよく当たることや根を充分に張れる環境で桜はたくさんの花を咲かせ、これは子育てにも共通と実感です。


書き込んでおきたい三つ目は、お知り合いが新しく立ち上げた『だっちゃあ!糸魚川市のご当地ポータブルサイト』で、情報がきめ細かく満載です。映画「渡されたバトン さよなら原発」の掲載をお願いしようと覗いたらすでに載っており、その素早さに感心です。

http://datcha-i.com/event/detail.cfm?event_id=31

そして風薫る爽やかな皐月5月もアンテナを高くし、五感を研ぎ澄ませて動いてゆきたいと思います。ご意見ご感想は右下のコメントからお寄せくださいますよう。