すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

“安保過剰依存”の沖縄と三省堂と食用菊“もってのほか”

2015年10月30日 | 日々思うこと

昨日は朝からの雨も上がって夕日の中でスタンディングを県地域振興局の交差点で行いました。日増しに寒くなって車の中から手袋を出しましたが、次回はダウン着用で参加予定です。

夕方帰宅し、政府の沖縄辺野古沿岸部での埋め立て本体工事の着手というニュースに怒り心頭です。普天間基地の移設が持ち上がって19年、移設計画の中核となる埋め立て工事が開始され、沖縄県民の反発は根強く、国との対立は法廷での争いも含めさらに激しくなることが予想されます。

そんな中で菅官房長官は昨日、沖縄米海兵隊約1万9000人のうち約4000人をグアムへ移転ということで米領グアムを訪問です。グアム知事や関係者と会談し、アンダーセン空軍基地などを訪れ「移転先がどんな基地かと気になって視察・・・」というから呆れてしまいます。「オール沖縄」の県民意思がある中で、これまで政府は基地負担軽減と言いながら辺野古一点張りの“安保過剰依存”の姿勢で、この国に民主主義が存在するのかと首を傾げてしまいます。

また小中高校の教科書を発行する三省堂が昨年8月、青森、埼玉、大阪、福岡など11府県の公立中学校の校長ら11人を集め都内のホテルで開いた編集会議に1人5万円の謝礼金を渡していたとしてニュースに耳を疑うばかりです。少子化で教科書会社の競争が激化しているとはいえ、三省堂では過去6回も行い会議終了後に同社主催の懇親パーティーが開かれ社長も出席していたというから呆れてしまいます。

このように似たことは地方の教育委員会でもよくあることで、旧青海町では県教育委員会上越教育事務所から毎年、町内の小中学校視察の時には宿泊を伴う懇親会の予算が計上されていることに驚き「日帰りもできるはず」と指摘したことがあります。建設業界ではあるまいし、教育現場でもこのようなことが平然と行われていることは“もってのほか”で、三省堂といいノコノコトと出席する校長らの姿勢も問われるべきではないでしょうか。

 

“もってのほか”といえば食用菊の名前で、地方によっては“かきのもと”とも言われ、解毒作用もあり酢の物や天ぷらでいただく秋の季節ならではで、黄菊はほぼ通年栽培出荷されているようです。 

昨年、家の北側のブロック塀を一部壊し、隣りの孫たちの家と地続きになった裏の小庭のムラサキシキブのきれいな実が目に留まり、雨の晴れ間に撮りました。このムラサキシキブは以前、畑にあったもので種が飛んできてこの場所で大きくなったものです。良いことよりも悪いことは直ぐ広がってしまう社会のあり方と子どもたち、三省堂の一連の不祥事で他の教科書会社はどうなのかと考えてしまう肌寒い週末です。


東北を支えるブルーベリーとワインと葛巻町

2015年10月28日 | 日々思うこと

今日は朝から冷たい雨で、午前中に東北岩手県から冷凍ブルーベリーがクール便で届きました。一緒に注文をしている友人宅へ配り、その一軒目では岩手県龍泉洞貯蔵の山ぶどうの珍しいワインをいただきました。前にも龍泉洞の“じっ茶ばっ茶”のお茶をたくさんいただいているので恐縮しながら、昼過ぎに帰宅し箱を開けると山ぶどうワインに「宇霊羅(うれいら)」と書かれています。宇霊羅はアイヌ語で“霧のかかる峰”の意味をもつ町のシンボルで、龍泉洞麓の山です。」と・・・、驚いたことに製造が同じ岩手県の葛巻町の加工会社であることが明記されています。葛巻町といえば“東北のチベット”ともいわれ、東日本大震災後に市議会常任委員会で一度視察に訪れているだけに嬉しさも倍増です。

また「このワインは地元の農家が山峡で育てた山ぶどうを100%使用し、年中温度が一定する龍泉洞に貯蔵しました。天然のワインセラーで熟成させた芳醇な香りを持つ逸品です」と・・・、そういえば葛巻町の若き鈴木重男町長も同じことを熱く語っていたことを思い出しました。そんなことで逸品の山ぶどうワインはポリフェノールたっぷりで、クリスマスまで大切にしておこうと眺めています。

水曜日は孫たちのサッカー練習日で夕食を作らなければなりませんが、その前にホウロウの大鍋を出してブルーベリージャムを作りました、とは言ってもいたって簡単です。砂糖は鹿児島県喜界島の粗糖で、かなり控え目にしたものの甘くなって長期保存に最適です。そして遠い東北をこうして身近に感じながら、ほんの少し支えていることを味わうひと時です。

夜になって久しぶりに葛巻町ホームページを開くと、鈴木町長からのメッセージ「21世紀の地球規模での課題とされる“食糧・環境・エネルギー”のすべてに貢献できるのは私たちが住む山村です。」と・・・。地方経済の活性化と人口減少問題を克服するために産業振興対策や定住対策のほか、葛巻高校山村留学制度の創設や新葛巻型酪農構想の推進など、着実に実行している様子が伝わってきました。

今夜はNHKクローズアップ現代「戦後70年 若者たちへ~映画監督・岡本喜八のメッセージ~」を視聴です。「戦争は悲劇であった」と語っていた岡本監督、没後10年を迎えた今、若い世代を中心に注目が集まっているそうです。戦中世代として映画を通して監督は何を残そうとしていたのか、現代へのメッセージが伝わってくる逸品の番組でした。

そういえば25日(日)夜9時からのNHKスペシャル 新・映像の世紀「第1集 百年の悲劇はここから始まった」もまた逸品で、視聴するつもりがなかったものの最後まで釘付けで、このような特集を取り組めるNHKにはまだ“良識”があることを感じました。

ところで市議会総務文教常任委員会が柏崎刈羽原発を視察したことで、市職OBから「所管の委員会が違うのではないか」と・・・、そういえば以前は市民厚生常任委員会でしたね。また「市民の税金で原発を視察?」、「不祥事続きの学校給食問題を抱えているだけに、委員会でよりよい学校給食を実現している先進地をどうして視察しないの?」かとも・・・。旧青海町からの利権がらみで、今や大政翼賛会とも見られている糸魚川市議会への厳しい声も届きましたが、ここは“良識”が通じない特別な場所かもしれません。


忘れてはならないあの日のことと原発再稼動

2015年10月26日 | 日々思うこと

昨日は冬型の気圧配置で“木枯らし一番”のような冷たい風が吹く一日でした。愛犬との朝の散歩で海岸方面へと歩いたものの強い風で、テトラポットに打ち付ける高波は卵白を泡立てたメレンゲのようで波しぶきを受けながらシャッターを押しました。

愛媛県の四国電力伊方原発3号機について本日、中村知事と伊方町長が再稼働に同意というニュースに「ブルータスおまえもか!」の思いです。福島第一原発事故からアンダーコントロールもままならず毎日400トンの汚染水が流出という中で、九州電力川内原発に次ぐ再稼働です。フクイチの収束もできず“安全神話”が崩れたことを忘れたかの再稼動で、さらに使用済み核廃棄物を“負の遺産”として次世代へ残す愚かさを危惧する昨今です。

ところで原発の再稼動は地元の合意がなければ前に進めませんが、九州電力や四国電力に限らず電力会社はどこも議会対策を重視しており、東京電力もあらゆる手段で柏崎刈羽原発の再稼働へ向けて自民党を巻き込んで必死であることが各方面から伝わってきます。

下の写真はシーサイドパークの駐車場近くの歩道で、いつの間にかツワブキの黄色い花が咲いています。種が飛散してきたのでしょうか潮風の強い海沿いで、したたかに咲き誇っているので驚きました。

ところで以前、ブログにも書き込んでいますが、東京電力柏崎刈羽原発の横村忠幸所長は糸魚川市出身で、市議会総務文教常任委員会の伊藤委員長とは糸魚川高校の一年後輩になり、そんなつながりもあり今回の視察は、委員長の要望で実現したのではないかと市民の方からご意見がありました。また横村所長の妻 T子さんのご実家は青海地域の○○工務所で、合併直後の市議会山田副議長も当時は○○工務所の役員で、“しがらみ”の多い地域性を痛感してきました。

思えば2011年3月11日午前中の市議会市民厚生常任委員会で、東京電力から原発敷地内でプールされている大量の貝殻を、市内の明星セメント工場でセメントの原料に受け入れてほしい旨のことが出されました。当時の常任委員会では受け入れについて意見が分かれ、私と新保・古川議員が反対でした。自民党の倉又・高沢・伊藤議員は賛成で、特に伊藤議員からこれを機に糸魚川市は東京電力と交流を持ったらどうかと積極的な発言がありました。

その日の委員会は午前中で終了し、私は午後2時過ぎには市役所5階フロアーの議員控え室で保坂悟議員と雑談中、立っていられない程の大きな揺れを忘れることがありません。東日本大震災により、地元の上刈地区の合意が得られないことで、明星セメント工場は東京電力からの貝殻受け入れを断念し凍結したまま今日に至っております。そんなことで忘れてはならないあの日のことを4年半がとうに過ぎた今、もう一度書き込みました。


糸魚川市議会、今なぜ柏崎刈羽原発を視察!?

2015年10月24日 | 日々思うこと

今日は孫たちの小学校のフェスティバルや、市民会館では市制10周年記念事業の演能「山姥」の舞台もありましたが、朝から月刊『食べもの通信』編集の家庭栄養研究会の合同役員会を優先しての上京です。毎月の運営委員会とは違って今日は時間に終われ心身ともにかなり疲れてしまい、デジカメを持参したもののシャッターを押すことをすっかり忘れて暗くなった東京駅ホームでやっと気づく有様です。

ところで先週土曜日には白馬村へ出かけ、翌日の日曜と木曜には上越市まで出かけ金曜日は陶芸教室と、この一週間の過ぎ去る速さに驚いています。いつの間にか蓮華温泉へのビワ平ゲートも降雪期になることから閉鎖され、来年7月まで車道通行止めとなり今年も蓮華の紅葉はおあずけで、新潟焼山の初冠雪もなかなか撮ることができません。

また先週土曜日に新潟ビックスワンでの「アルビレックスVS松本山賀FC」を観戦した孫たちでしたが、翌日曜日には上越・妙高地域を含む少年サッカーチームはスタジアムで順位のない「デンカビックスワン杯フェスティバル」で、“一生に一回”(?)のビッグチャンスは地元企業の計らいがあればこそと喜んでいます。そして「東北電力」から「デンカ ビックスワンス タジアム」になっている外看板を写真で始めてお目にかかりました。

ところで糸魚川市議会総務文教常任委員会(伊藤文博委員長)が21日から3日間の日程で市外調査を行っていますが、一日目に柏崎刈羽原発の視察とあって驚いた人たちが多いようですね。当市は東北電力エリアで、停止中の東京電力原発を視察地に入れる目的は何だろうと疑問に思うのは当然のことかもしれません。関係者に詳細を聞いてみると、その目的は原発の安全対策で伊藤委員長の要望で再稼動云々ではないということです。

この4月に東京電力新潟本社ができ、月刊情報誌「CARREL(キャレル)」への広告紙面について、「地殻変動と原発再稼動への不穏な動き」と6月30日付けで書き込みました。その後、東京電力新潟本社は県民への原発啓発と広報が主なミッションとあって注視してきましたが、水面下で同社は議会対策や建設業界・商工団体などへの動きも活発で今日に至っています。市議会常任委員会がこの時期に糸魚川市民と直接関係のない停止中の東京電力柏崎刈羽原発の安全対策を視察するというその背景にキナ臭いものを感じてしまうのは私だけではなさそうですね。


只今計画中!オンカロ報告会とシベリア抑留特別展

2015年10月22日 | 日々思うこと

今日の天気予報は晴れと思い込んでいたら朝から久しぶりの雨になり、気温も低く肌寒い小雨の中を上越まで車を走らせました。目的は友人との打ち合わせで、新潟の立石由美さんが昨秋にフィンランドのオンカロ核廃棄物処分場を視察されたことで、その報告会を上越市でやろうという運びです。会場の予約などもあり日程はまだ決まっていませんが、年内に開催できればと計画中です。

オンカロといえば長編ドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』でも取り上げられた高レベル放射性廃棄物の最終処分場で、小泉元首相も視察したことで地震列島の日本ではオンカロのような敵地がないと脱原発へ大きく舵を切りました。人類が生んだ最も危険な核廃棄物は、原発が停止し廃炉になっても絶対に解決しなければならず避けて通れない大きな問題であることはいうまでもありません。

避けて通れないといえば大筋合意のTPP問題があり、国会でしっかりと審議してほしいもので、憲法53条の規定に基づいて野党5党は臨時国会の召集を要請です。ところが政府・与党は首相の外交日程などを理由に、国会開会ではなく閉会中審査を2日間開くことで乗り切る構えです。新閣僚の不祥事などが指摘される中で、野党の追及をかわす思惑があるようですが、臨時国会を見送ることになれば極めて異例ではないでしょうか。

写真はご近所の柚子の木で、今年は天高くたくさんの実を付けて、根元も土に届かんばかりの実がいっぱいです。

gooから「一年前の記事」が届き、傘寿の誕生日を迎えた美智子皇后と故村山常雄さんのことを書き込んでいました。美智子皇后は「今、平和の恩恵に与っている私たち皆が、絶えず平和を志向し、国内外を問わず、争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を積み重ねていくことが大切ではないかと考えています」と・・・。さらに「最近新聞で、自らもハバロフスクで抑留生活を送った人が、十余年を費やしてシベリア抑留中の死者の名前、死亡場所等、出来る限り正確な名簿を作り終えて亡くなった記事を読み、心を打たれました。戦争を経験した人や遺族それぞれの上に、長い戦後の日々があったことを改めて思います。」と・・・。そして一年後の今、美智子皇后の言葉をそのままアベ首相へ・・・。

去る7月18日の会議で上京の折、九段ギャラリーで見た『シベリア抑留を描く』特別展示を何とか当市で開催できないかと思案してきましたが、総務省の委託先の平和祈念展示資料館の学芸員の方と打ち合わせを進めています。そんな中で上越の友人から今日、先日のスタンディングで初対面の女性と話しをしていくうちに、「叔父がシベリア抑留で消息不明、能生の村山先生を訪ねて知ることができた」と聞いてビックリしたと・・・。私もこのことに驚き村山常雄さんの功績と、みんな見えない糸でつながっているような・・・、そんなことでオンカロ報告会とシベリア特別展は只今計画中です。


安保関連法の成立から一ヶ月の憂い

2015年10月19日 | 日々思うこと

秋晴れの日が続き庭仕事が捗るもキリがなく、日没時間が早くなって5時を過ぎるともう暗くなってしまいます。日曜日の夕方、上越からの帰り道に糸魚川駅へ立ち寄ると西の空に太陽が沈むところで、急いでシャッターを押しましたが逆光技術(?)が伴わずヘンテコな写真です。

集団的自衛権行使容認を含む安全保障関連法が成立してから一ヶ月が経過、アベ首相は18日に米海軍横須賀基地に配備された原子力空母に乗艦し、「ありがとう、ようこそ日本へ。心から歓迎」と・・・。そしていつの間にか内閣支持率も上向きで、来夏の参院選に向けて「1億総活躍」に躍起のこの頃です。

昨日は19日とあって「憲法を守る糸魚川憲法共同センター」の呼びかけで、夕方5時から戦争法制反対の集会デモが行われました。市役所前の亀ヶ丘公園には参加者が次々と集まり、「準備OK!」さあこれからというところを撮りました。5時半から暗くなった中央大通り線をデモ行進で空気もヒンヤリ・・・、解散の頃にはもう真っ暗です。次は29日のスタンディングで、安保法制廃止まであきらめずに「9の日」に行動しょうと確認し合いました。

ところで「じょうえつ平和のための戦争展」での南京大虐殺パネルの犠牲者写真の一枚は毎日新聞社提供のものでしたが、ユネスコの世界記憶遺産「南京大虐殺」をめぐり、地方議員までがその拠出金について政府自民党の対応は共感できるとし、税金の無駄と言わんばかりにフェースブックに書き込んでいるようですね。日中歴史共同研究の2010年の報告書では、虐殺行為に及んだ日本側に責任があることでは一致したものの、犠牲者数については平行線で正しい数の認定は困難ではと受け止めています。

グローバル化の中で日本政府の国際機関の振る舞いが問題だという理由で分担金を払わないという主張は偏狭的な愛国心に訴えることができますが、国際社会での日本の国益を損ないかねるのではと・・・。今回、日本としてはお金のことを言い出すのではなく、あくまでユネスコの決定の誤りを指摘し是正を求める“正攻法”によるべきではなかったでしょうか。

さて「国の借金」もいつの間にか1千兆円を突破し、過去最大の1039兆4132億円(2014年6月末時点)です。そんな中で防衛省は2016年度予算案の概算要求を公表し、過去最大の5兆911億円という防衛費に驚くばかりです。さらに米国を思いやる余裕がないはずですが、政府がアメリが軍の駐留を負担する“思いやり予算”(=在日米軍駐留経費負担)は年々上昇し、2014年度は1848億円ですべて国民の税金から支払われてきました。

国家予算の37億円のユネスコ分担金を噛み付きながら、年々増大する防衛費は問題にならないようで、国も地方も政治家かこの国の未来を暗くしていることを痛感する安保関連法成立から一ヶ月の憂いです。

「日中戦争・太平洋戦争における本県からの海外派兵」地図を拡大しました。


「2015・じょうえつ平和のための戦争展」から伝わってくること

2015年10月18日 | 日々思うこと

朝から風もなく秋晴れの中を、上越市で昨日から開催の「2015・じょうえつ平和のために戦争展」へと車を走らせました。「戦場としての新潟・戦争から平和への道案内」をテーマに、会場の市民プラザA・B・Cの広いホールいっぱいに驚く程の“侵略戦争”の歴史と、戦後70年間のこれまでの平和への歩みなどのパネルが展示されていました。

亡き父が20代の時に赤紙召集で高田58連隊から出征したことで、入り口近くのタタミ3枚程の大きな地図「日中戦争・太平洋戦争における本県からの海外派兵」にしばし釘付けになりました。生前ほとんど語らなかった父でしたが、先ず上海に上陸し中国内地に入ったこと、さらにセピア色の「“骨箱を下げて行進する兵隊” 戦中の高田駅前通り」の写真から、多くの戦死者が身近な高田58連隊からいたことも伝わってきました。

折りしも「南京大虐殺文書」の世界記憶遺産をめぐり、政治家だけでなくネトウヨの発言を恥ずかしく受け止めながら、歴史を学ばず戦争から目を逸らそうとしている“見えない力”を危惧し、再び戦争を繰り返さないために今を生きる私たちは何をすべきか・・・、重いテーマに向き合うひと時です。

午後2時から馬場秀幸弁護士による「沖縄と憲法」があり聴き入りましたが、2013年に開設した瀬長亀次郎と民族資料「不屈館」のことなど、沖縄についても知らないことが多くとても勉強になりました。またそれぞれのパネルの傍には同じものが資料としてA4紙にコピーされ、持ち帰れる配慮もあり友人の分もいただきました。それにしてもこの膨大な資料の「平和のための戦争展」はわずか2日間だけの開催ということで、会場の都合もあったのでしょうが“もったいない”思いで会場を後にしました。

外は抜けるような青空で、市民プラザ屋上の「地域環境都市宣言」の真上にはいつの間にか太陽光パネルが設置されているので驚きましたが、今まで何度も行きながら気づかなかっただけのことです。そして私の学びはまだまだで、常にアンテナを高くして“骨の隋まで届く学び”をと思う一日の終わりです。


紅葉の信濃路と大文字草とカマキリと

2015年10月17日 | 日々思うこと

今日は朝からよい天気で、隣りの孫たちは新潟ビックスワンへアルビ観戦で、私は紅葉の白馬村まで出かけることにしました。目的は白馬山麓自然植物園の山野草で、国道148号からオリンピック道路を進むと姫川の災害復旧工事のため、植物園への道路は「通行止め」で休業です。道の駅白馬で営業をしているそうでそちらへ移動・・・、オーナの女性がいつも栽培方法などを丁寧に説明してくださるので大文字草を2鉢求めました。

遅めの昼食は八方尾根が見える白馬村内のお蕎麦屋さんで、手打ち蕎麦とシメジ舞茸などきのこの盛り合わせ天ぷらを注文・・・、やっぱり信州信濃路はお蕎麦に限ります。紅葉の八方尾根へは中高年がいっぱいで、帰り道に立ち寄った小谷道の駅も中高年ばかりです。

4時近くに糸魚川へ到着し、青海総合文化会館ギャラリーで開催中の「能面展」を見て、友人宅へ寄ったりで5時過ぎに帰宅です。先ずは大文字草にたっぷりの水を・・・、先週の日曜日のNHK趣味の園芸は「ダイモンジソウ」で、種類の多さや育て方の認識が少し変わりました。私は八重の花よりもシンプルな“大の文字”の花がお気に入りで、今度は上手に増やしてゆこうと思います。

庭に住みついたカマキリは小さな虫を捕食しているようですが、寒くなったので網戸の内側にへばり付いています。ガタガタ網戸を動かしても離れようともせず、もしかして手足が引っかかって外れないのでしょうか、庭の黄色いビール箱は、鉢物の植え替え作業の腰掛け用で丁度よい高さで重宝です。

明日も秋晴れのよい天気で、黒姫山頂から眺める日本海もまた素晴らしいことでしょう。写真は市HPトピックスからお借りした新しくなった“天空の社殿”です。


川内原発再稼動と家庭用電力自由化と世界記憶遺産

2015年10月15日 | 日々思うこと

昨晩はかなり冷え込み今朝も震えるような寒さでしたが、日中は気温も上がり青空のさわやかなよい天気です。ところが九州電力川内原発2号機が1号機に続き原子炉を起動し、再稼動というニュースにフクイチを忘れてしまったのかと憤りとともに気分が重くなってしまいます。

そんな中で今夜のNHKクローズアップ現代「電気料金は安くなるか?~消費者が選ぶ時代へ~」を視聴です。来年4月から、家庭でも電気を好きな会社から購入できるようになる電力小売りの全面自由化で、電気料金は下がるのか、電力のあり方はどう変わるのか、しっかりと見極めてゆかねばなりません。消費者はサービスの拡大などを期待できるだけでなく、電力会社を選ぶ意識次第で再生可能エネルギーの活用にも影響を与えますが、少なくとも東京電力のようにデータを平気で改ざんするような電力会社は選択から除外です。

データの改ざんといえば、三井不動産などが販売した横浜市内の大型マンションで、建設時に必要な地盤調査の一部をせずに別のデータを転用するなど、基礎工事の52本の杭の8本が強固な地盤まで届いていないことなどが判明です。施工不良によりマンションが傾き、建築基準法違反の疑いもあるという驚くべきニュースです。

またロシア政府は、日本のシベリア抑留資料の世界記憶遺産への登録をめぐり、旧日本軍による「南京大虐殺」に関する資料と同様、ユネスコの政治利用であり日本が“パンドラの箱”開けたと反論です。戦争とは勝敗に関わらず70年の歳月が経過しても惨いことであり、双方の“言い分”があることが伝わってきます。しかしユネスコへの登録によって、再び人類が愚かな道を繰り返さないという戒めがあるのではと・・・。そうでなければ世界記憶遺産の意義が希薄になり、また国家間の政争の具になってしまいます。

今日の午前中は青空を見ながら庭仕事で、午後から「憲法共同センター」と「9条の会」の二つの会議に出かけました。前段では上越の馬場弁護士から改めて安保法制が「違憲」であることや、濱田邦夫元最高裁判事の強烈な安保法制批判などについて伺うことができました。先月の国会中央公聴会での濱田邦夫氏の「政治家のみなさまには知性と品性と、そして理性を尊重していただきたいし、少なくともそれがあるような見せかけでもですね」という言葉を、ユネスコ拠出金を見直すと言い出した国会議員らはどう受け止めたのでしょうか。政治家が「政治的利用・・・」などと言い出す時ほど物騒な時代がないのではと危惧してしまいます。

写真のバラは昨年の確か誕生プレゼントにいただいた1本を挿し木にしたものです。忘れかけていた小さな鉢から初めて花が咲き、花びらはビロードのようで花後は大きな鉢に植え替えて大切に育てようと思います。


紅葉と脱原発への道と武藤類子さんのこと

2015年10月13日 | 日々思うこと

10月も早半ばで、今月のサントリーウエルネス・デスクトップカレンダーは「日本の歩きたい道」秋田県仙北市の田沢湖高原です。プロが撮ったこの写真を見て先月、市内美山公園でのクラフトフェア会場周辺の林の小道を重ねました。

昨年の三連休の最後の日には糸魚川市と隣接する長野県小谷村での小谷ぼろ織りの会へ出かけ、帰り道には標高1000メートルの小谷温泉奥の湯まで車を走らせたことを書き込んでいました。「山道をクネクネしながら標高1000メートルの雨飾荘にやっと到着で、雨飾山の紅葉も見ごろ・・・」と、3枚の写真を貼り付けていました。

今年もまた小谷ぼろ織りの会から案内が届きましたが、11日でしたのでいずれにしても出かけることができずに残念でしたが、近いうちに紅葉の小谷村を訪れてみたいと思います。

11日の『なくそテ原発 柏崎大集会』の武藤類子(むとう・るいこ)さんのお話しが素晴らしかったと、参加した何人かの方たちがブログで書き込んでいましたので、私も2年前のマガジン9 『武藤類子さんに聞いた なぜ「福島原発告訴団」は立ち上がったのか』を読み直しました。

先ず冒頭で、『作家の村上春樹さんの「東電の社長などは(原発事故の責任を取って)刑務所に行くべき」という発言が話題を呼んでいます。実は昨年、すでに原発事故における法的責任の追及を求め、立ち上がった人たちがいました。それが、東電幹部や政府関係者への告訴・告発に踏み切った「福島原発告訴団」。団長を務めるのは、一昨年の「さようなら原発5万人集会」でのスピーチでも知られる武藤類子さん。告訴に至った経緯や今の思いを伺いました。』と・・・。

そして武藤類子さんの「この国では、責任が問われないまま放置し続けられてきた」ことや、「被害者が自ら声をあげなければ、なかったことにされてしまう」など、福島からの叫びが伝わってきました。著書『福島からあなたへ』(大月書店)も読んでみたいと思います。

マガジン9 HP 「この人に聞きたい」 http://www.magazine9.jp/interv/mutoh/


シベリア抑留者記録「舞鶴への生還」が世界記憶遺産へ

2015年10月12日 | 日々思うこと

あっという間に三連休も終わり、東京の弟家族も帰り上越の娘たちも戻って、私は食器の片付けや洗濯と布団干しの後はいつものスローライフですが、市展の最終日であることをすっかり忘れてしまいました。

昨日の『なくそテ原発 柏崎大集会』に参加できなかったことで、日頃パソコンにあまり向き合わない上越の友人から「悪天候のためデモ行進は中止になりました」と思わぬ報告メールが届きました。解散時は小康状態でしたが主催者は大事を取って中止の選択をし、県内から1300人が参加したそうで一応成功なのでしょうか。」と、そして「メインスピーチの武藤類子さんのお話を聞き、改めて政府や東京電力に腹が立ちました。武藤さんは、これからのキーワードは三つあると・・・、①  諦めない事・・・道は長いけれど。②  繋がる事・・・緩やかに。③  一人一人が考える事・・・そして、あらゆる命を大切にするために自分のできることをする。安全保障も皆、同じだと思います」と、PC苦手の人だけに嬉しく読み返しました。

この季節ならではの熟れたザクロと柚子をいただき、お気に入りのマタタビのザルと一緒に撮りました。この後、小さな孫はザクロの一粒を口にし神妙な顔つきでしたが、次に柚子を鼻に押し当てて「いいにおい!」と・・・。

ところでユネスコ(国連教育科学文化機関)は、重要な歴史文書などを認定する世界記憶遺産にシベリア抑留者の引き揚げ記録「舞鶴への生還」を登録という嬉しいニュースです。第二次世界大戦後、日本が無条件降伏した1945年8月以降、当時のソ連が旧満州(中国東北部)や朝鮮半島などに駐留していた60万人規模とみられる日本兵らを、シベリアをはじめとするソ連国内やモンゴルなどへ送り、木材伐採や鉄道・道路建設といった労働に従事させられました。抑留は最長で1956年まで続き、飢えや寒さなどに苦しむ過酷な状況下で6万人近くが死亡したと推定され、地元の亡き村山常雄先生がまとめたシベリア抑留者名簿のこともあり何度かブログに書き込んできましたが、今回の登録申請者が京都府舞鶴市とはいえ嬉しいニュースです。

また中国が登録申請していた「南京大虐殺文書」も記憶遺産に認定ですが、これを受けて早くも自民党の二階堂総務会長は、ユネスコへの日本の拠出金はアメリカに次いで2番目で拠出金の在り方を見直すべきだという呆れる発言です。2014年度のユネスコ予算の日本の分担率は、米国の22%に次ぐ10・83%で約37億円、米国が支払い停止中のため日本は事実上のトップで、これ以外の任意拠出金を合わせると関係予算の合計は約54億円です。

自民党の片山さつき国際情報検討委員会委員長代行も、「中国の記憶遺産申請は政治的利用であり、記憶遺産の本来の目的を逸脱している」として、「専門家を集めて歴史の真実を客観的な証拠をあげて主張していきたい」と、歴史修正主義者のごとくの驚くべき発言です。世界記憶遺産へ時同じくして、シベリア抑留者記録を申請した日本は中国の南京大虐殺を否定し、ユネスコ拠出金も凍結という国際社会への恥ずべき行為は慎んでほしいものです。

ところで早朝のラグビーWカップ、勝ち点でベスト8には残れなかった日本はアメリカを相手に見事な勝利です。世界を驚かせた歴史に残る3勝でしたが優勝でも賞金はないそうで、ユネスコまでにもお金で物を言う政治家にはウンザリの連休の終わりです。


見上げる黒姫山と下界のタバコの吸殻

2015年10月10日 | 日々思うこと

今朝の糸魚川タイムス1面では、青海地域の黒姫山(1221m)山頂にある祠(権現社殿)が再建されたことを大きく掲載です。奴奈川姫を祀っているというこの小さな石の祠は昭和10年に建立され、高山の厳しい気候で社殿の破損が続き、昨年の夏に落雷で大破していたことを知りました。地元の田海地区の山添社奉賀会の人たちが部分修復を行っていましたが新たに再建されたとのことで、ヘリコプターで数回に分けて資材を空輸し山頂で組み立て落雷対策としての避雷針も設置されました。

いつも見上げている黒姫山のヒストリーはあまり知らず、両親から「女の神様が祀ってあるので女子が登るとよくないことが・・・」と聞いており、私も高校生の頃の春山で下山する時にクレパスに落ちるという災難で、それ以後は一度も登ったことがなく日帰りコースはもっぱら小滝ヒスイ峡の明星山でした。もう黒姫の山頂に立つことはないでしょうが、これからは下界から黒姫山を見上げる度にこの祠を思い浮かべることに・・・。

崇高な山の頂から話しが下界の足元のことで、今朝の散歩で市道の端っこにタバコの吸殻がドカッと捨てられているので愛犬と驚きました。いくら雑草が生い茂って管理不十分の道路とはいえ誰の仕業でしょうか、1本2本のポイ捨ては珍しくありませんが、喫煙者のマナーの悪さが伝わってきます。雨の降らないうちに片付けようと思いますが、気分のよくない写真をあえて貼り付けました。

ところでこの三連休を利用して東京の弟家族がやって来ました。8月のお盆に帰省しなかったことで、これに合わせて上越の娘たちもやって来て一段とにぎやかです。そんな中で合間を見ながらパソコンに向かっていますが、これが娘たちから“パソコンオタク”と言われる所以でしょうか。(笑)


地道な努力の大村智さんと、圧力に屈しない石田純一さん

2015年10月08日 | 日々思うこと

昨日は第3次アベ改造内閣が発表されましたが、大村智さんのノーベル賞受賞に比べると“取るに足りない”おぞましき政界のことなのでスルーでした。今朝一番にみやまおだまきさまから「スキーの花形アルペンでなく若くから地道に大自然の雪上を歩くノルデイックに没頭され、キングオブスキーと称されるノルデイックの王者に今の姿が・・・」と嬉しいコメントをお寄せいただきました。

そして今日の街なかの話題は先日の国際グルメグランプリのことよりも、ノーベル賞受賞の大村智さんと亡き妻の文子さんのことです。文子さんのご実家は昔、糸魚川市初の鉄筋コンクリート4階建てのエレベーター付きの「アキヤマデパート」で、実のお兄さんは文子さんが自慢の妹であったと商工会議所でお付き合いのあった方からいろいろとお話しを聞くことができました。

そういえば文子さんは日大経済学部を主席で卒業され、当時としては女子が4年制大学へ進学することは珍しく、頭脳明晰で人を見抜く眼力は抜群で実家に帰省する度に「夫は将来ノーベル賞を受賞できる人」と話していたそうです。またとても社交的で、昨夜のNHKクローズアップ現代に出演した大村さんも同じことを話されていました。日歯連から桁違いかと思うほど多額の政治献金を平然と受けている国会議員たちとは違い、多くの人の命を救った大村さんの偉業の方がはるかに尊く、市民の間でもさわやか話題になって「アキヤマが蘇ったわね」と・・・。

庭の隅の金木犀の葉はいつの間にか虫たちに見事に花芽まで食べられてしまい、今秋の花をあきらめていましたが、わずかに残った花芽から庭中に甘い香りを漂わせているので嬉しくなりました。何事もあきらめずにと我が身に言い聞かせ、久しぶりに明日は夕方から安保法制反対のスタンディングを行います。

11日の日曜日には柏崎市海浜公園(原発の見える夕陽ドーム)で『なくそテ原発 柏崎大集会』が開催され、糸魚川からバスを出すことになりました。反原発ソングの「制服向上委員会」の皆さんと、福島原発告訴団・団長の武藤類子さんのメーンスピーチなどがありますが、私は残念ながら今回は参加できそうもありません。

ところで先月17日の国会前デモで安保反対を訴えた石田純一さん、デモ参加後に様々な圧力がありTV番組のキャンセルが続き、35年の芸能生活で初めてだと「週刊新潮」で語っています。CMもなくなり、広告代理店を通して厳重注意を受け、「二度と国会議事堂デモに行くな、メディアの前で政治的発言をする」と・・・。石田純一さんは国会前で「子どもたち孫たちがずっと平和に暮らしていけるように、この国を守るというのは、個別的自衛権でも守れるんです! 戦争は文化ではない!」と声を上げただけですが自民党の圧力でしょうか、何ともおそろしい日本になってきました。しかし圧力に屈しない勇気ある石田純一さんの姿勢にエールを送ります。


アフリカを救った日本人、大村智さんの偉業

2015年10月07日 | 日々思うこと

ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智氏の亡くなった妻の文子さんが糸魚川市出身ということで、今朝の糸魚川タイムス1面で驚かれた市民が多かったようですね。私もその一人ですが、掲載写真を見て「もしや?」と糸魚川高校の同窓会名簿を開くと、昭和33年卒業で5つ年上の旧姓秋山さんでした。何度も糸魚川へ来られ何だか身近に感じたので「大村さん」と・・・。文子さんとは1963年に結婚し当時、収入が少なかった家計を文子さんがそろばん塾などで支え、1976年に乳がんが発覚し2000年に他界されましたが、今お元気なら75歳です。

大村さんは当時、女子美術大学の理事長をされており同大学へ多額の寄付をし、「大村文子基金」として活用されてきました。「JOSHIBI」ホームページでは『理事長大村 智先生ご夫妻の多大なる寄附を基に、平成12年(2000年)に本学創立100周年を記念して、在校生、卒業生の美術活動の奨励を主な目的として設立しました。本校生には毎年、高校3年生2名、中学3年生1名に授与しています。』と・・・。

そして今夜のNHKクローズアップ現代に大村さんが生出演です。「大村智さんが語るノーベル賞受賞秘話」で、静岡県伊東市のゴルフ場の土から採取した微生物が、今回受賞となった寄生虫駆除のイベルメクチンの開発になった経緯などをスタジオで語られました。アフリカの数え切れない多くの人たちの命を救った治療薬イベルメクチン、ノーベル選考委員会から「人類への貢献は計り知れない」と高く評価され、アメリカの大手製薬会社との産学連携で生まれたことを知りました。

また番組で大村さんは人生の岐路となったのは、定時制高校教師の時に自分と年齢の変わらない生徒たちが昼間働きながら夜に学ぶ姿に心打たれ、自分も何かをしなければと異色の経歴を語られました。人の命を助けたかったという直向きな努力の積み重ねで、大学時代までスキーばかりやっていたので、研究ではずっと遅れている引け目があり、「努力 もうちょっと、もう一歩、もう一晩」と続けてきた研究がノーベル賞受賞になりました。

何よりもスゴイことは、特許を得て莫大な財産を手に入れることもできたはずでしたが、特許権を放棄して2億人以上に無償配布したその偉業で、毎年1回、WHO(世界保健機構)の指導で、アフリカ奥地の集落の代表者を通じてイベルメクチンは行き渡っているそうです。授賞式はストックホルムで12月10日に行われ、注目のノーベル平和賞の発表は9日(金)日本時間18時です。

写真は近所の通学路のコスモスで、種が飛んできて色とりどりの花が咲いて、大村さんご夫婦に捧げる思いです。大自然の土壌の微生物から、多くの人や動物の命を救った大村さん、亡き妻の文子さんがノーベル賞の受賞を一番喜んでいるのではと、番組を見ながらふとそんなことを感じる終日です。


二日続きのノーベル賞受賞とTPP大筋合意

2015年10月06日 | 日々思うこと

昨5日は、ノーベル医学生理学賞に大村智(さとし)北里大特別栄誉教授(80)が受賞という嬉しいニュースです。大村氏はスキーの国体選手で、定時制高校の教師を経て、アカデミズムからは遠い世界から研究の道に入られ、手作業で採取した土から有用な化学物質を作り出す微生物を探す地道な研究に大きな光が当てられました。記者会見では「「泥にまみれる仕事」と表現しながら「微生物の力を借りているだけ」と謙虚な姿勢です。

また今日は、ノーベル物理学賞に梶田隆章(たかあき)東京大宇宙線研究所長(56)ら2人の受賞が発表されました。梶田氏は観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜県神岡鉱山)で、宇宙から降り注ぐ宇宙線が地球の空気にぶつかって生じる大気のニュートリノ、その素粒子に質量があることを観測し、1998年の国際会議で発表し世界の研究者を驚かせたそうです。受賞決定後の記者会見では「人類の知の地平線を拡大するようなもの・・・」とハッとする言葉です。世界から日本の政治は三流と、その知的レベルが問われている中での嬉しいニュースが続きます。

一方では12ヶ国によるTPP(環太平洋経済連携協定)が大筋で合意で、聖域であるコメについては関税は据え置いたものの、新たに7万トンの輸入枠が設定され、農家への影響や食料自給率問題一つをとってもこれでよいはずがありません。今回の大筋合意で、アジア太平洋地域には世界の国内総生産(GDP)の約4割、貿易量の3分の1を占める巨大な自由貿易圏の誕生となります。

今朝は孫たちの小学校のマラソン大会で応援に出かけました、とはいっても家の近くの国道の信号を渡り松林を抜けると校庭です。少し早かったので児童たちの姿はまだ校庭には見えず、初秋の黒姫山を撮りました。青空の眩しい太陽の下で児童たちはみな元気に完走し、大人たちといえば時々海から吹く風でふるえ気味です。

10時過ぎに家に戻ってからは、朝晩すっかり肌寒くなってきたので押入れから毛布を出して干しました。このところ庭の鉢植えのムクゲは、真夏とカン違いしている訳でもなく晩生(おくて)の花が咲き続けています。

人もその成長に早生や晩生があっても不思議ではなく、マラソンなどの競走の度に亡き母が「一番もあれば、ビリもある」と言っていたことを思い出します。そんなことで国が「1億総国民」として扱うこと事態に危うさを感じますが、早くもマイナンバー制度を悪用した詐欺で現金を支払う被害が発生したと消費者庁が発表です。

ところで一年前の本日のブログでは、武器輸出解禁のことを綴っており、「“知らぬは国民ばかり”のようで、原発輸出とともにこんなに危うい政権を黙って見ていてよいはずがありません。」と打ち込んでいました。