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かあさん星

2013年05月20日 08時42分31秒 | 懐かしのまんが・谷ゆきこ(谷悠紀子)

今日ご紹介するのは、谷ゆきこ先生の かあさん星 です。

ただし、文章のみです。 長文です


これは、学年誌に、1966年(S.41)小学二年生7月号から
1968年(S.43)小学三年生3月号まで連載されてたマンガです。
( 今、54歳くらいの方が読んでたかな? )

これを、1968年(S,43) 少女コミック創刊号に190ページの総集編として
載せてまして、私が読んだのは この総集編の方です。

連載を総集編にして、それを文章にしたので、かなり早歩き的な文に
なってるかもしれませんが・・・その点はご了承下さい。

あと、1970年(S,46)小学一年生~1973年(S,48)小学四年生にも
谷先生は、かあさん星を連載してますが、こちらは 題名・主人公らの名前は
同じでも、内容は違うらしいので(未確認)そちらを期待してた方はゴメンナサイ。




かあさん星  谷ゆきこ


   
今のところ私の手元にある かあさん星 の絵はこれだけ・・・



二篠すみれと、口のきけない妹たんぽぽターちゃん)姉妹は
岩手県に祖母と住んでいた。

働きに出てた母が帰って来る嬉しい便りがあったが、母は帰って来なかった。
毎日駅へ迎えに行く二人。
そんなある日祖母が倒れ亡くなった。
二人は母の働く東京へ探しに出たが、母は仕事を辞めた後だった。
母の知人を訪ねるも、分からずじまいだったが、そこの家の子 まさひこ をはじめ、
皆協力を約束してくれた。

岩手へ帰る二人。

だが、帰りの汽車の停車中にアイスを買いに出たすみれは乗り遅れてしまい
ターちゃんと離ればなれに。
ターちゃんの行方もわからなくなり、仕方なく一人岩手へ帰るすみれ。

ある日、まさひこからターちゃんを見たと手紙が。


高山と言う家にいたターちゃん。
そこの母娘は、いつもターちゃんをいじめている。
そこで働いてたばあやは、そんな母娘が嫌になり辞めてしまう。
ばあやについて行くターちゃん。
道すがら偶然に出会う。
だが母はターちゃんを見ても何の反応も無く去って行った。

「ターちゃんの世話までは・・・」と言う ばあやの家の者の声を聞き、そこを去る。
行き倒れになった所に、探しに来たすみれ と再会。
母を見たと訴えるターちゃん。
二人が駆け出した所で車にぶつかってしまう。

幸い怪我は軽くて済んだ。
車に乗ってた夫妻は二人を養女に迎える。
それに、入院してた病院に母がいた事も知る。
母も事故に会い記憶をなくしていたのだった。
急いで病院に向かうが、母は既にそこを出た後だった。

ある日、家が火事に。
知らないがターちゃんを救いだしてくれた。
が、同時に二人とも行方不明に。
男は、事件を起こし逃走中の男だった。

身をかくすためホテルにいた男とターちゃん。
偶然にも 母は そこの掃除婦をしていた。

男は、すみれのもとにターちゃんを届けたがそこには警察もいた。
逃走する男。 

二人は警察で事情を聞かれる。
刑事に母の写真を見せると、先のホテルにいる事を教えてくれた。
それに、数日後、母が病院に行く事も知った二人は母に会いに病院へ行く。

母に会いに行く日。 途中、大金の入ったカバンを拾うすみれ。

やっと母と会えた二人だったが、事故で記憶をなくしてる事を知り、悲しむ。
そんな所に、先の大金が入ってたカバンの持ち主がお礼に現れた。
その男性は、母の顔を見て驚く。
自分は 「加藤と言い、昔あなたの御主人にお世話になった者です。」 と。

娘達にも会えたが、どうしても昔が思い出せない母は頭痛を訴え倒れてしまう。
一週間寝込んだ母。

その後母娘は加藤の家に住まわせてもらう事になる。
しかし娘の事も思い出せない苦しさから母はその家を一人出て行く。


すみれは近くの学校へ通うようになる。

ある日、学校で芦ノ湖へ旅行へ行くすみれ。
そこで一人ボートに乗る母の姿を見つける。
後を追う すみれだったが見失ってしまう。

学校へ帰った後の反省会で、集合に遅れて皆に迷惑をかけたと糾弾されてしまう。
だが、級友けい子の「私もいなくなった母の姿を見たら、追いかけて行ってしまうと思う」
の一言で救われる。
逆に、家族は いて当たり前の考えにクラスの皆は反省する。

この事で、けい子と仲良しになるすみれ。

仕事で海外に行っていたけい子の父が帰る事になる。
忙しくなるからと、新しいお手伝いが一人雇われた。 その人はすみれの母だった。

けい子の父は家族に海外での色んな話をした。
その中に、フランスで言葉の通じない自分を助けてくれた男性の話も。
その男性は二篠と言う名だった。

クリスマスの日。
すみれとターちゃんはけい子の家に招待された。
そこへ、世話になったお礼にとけい子の父も二篠を招待していた。
二人を見るなり名前を呼んで喜ぶ二篠。彼はすみれとターちゃんの父だった。
今回日本へ帰って来たのも、消息不明の家族を捜すため だった。
そこへ、今は けい子の家でお手伝いとなっている母が。
クリスマスの日、やっと家族がひとつになった。
一家で暮らすようになった二篠家。


お正月にカルタに興じてると、すみれが、ストーブの上のやかんを倒しそうになってしまう。
驚く母。そして、昔家族といた時同じような事があった事を思い出す。
母は、記憶が戻ったのだ。
娘達の記憶もよみがえり、飛行機事故で死んだと聞かされていた夫にも再会出来、喜ぶ母。
幸せに暮らし始めた一家。


父はターちゃんの声が出る手術の出来る病院を一生懸命探した。
ただひとつ、北海道で手術出来ると知り、飛んだ。
手術の最中、輸血の血が足りなくなる。
ターちゃんはRHマイナスABと言う特別な血だった。

ラジオで助けの呼び掛けをした。
その声を汽車の中で聞き、ハッとする男。
以前火事の中ターちゃんを救った男だった。
何としても助けようと雪の中歩き続ける男。
追って来た刑事も、事情を知り、静かに遠くで見張っていた。

たくさんの人のおかげで、ターちゃんの手術は無事成功した。
男も警察に捕まり去って行った。
ターちゃんも、ちゃんと言葉が喋れるようになり、
一家はまた新たに幸せな生活を送るようになった。


   おわり 




しっかしまぁー よく事故にあう一家だねぇ~。
父は飛行機事故、母も娘も交通事故、娘二人は火事・・・
生きてるのが不思議なくらいだ。

母さがし。 記憶喪失。 すれ違い。
ベタすぎるけど、当時はこんな物語が流行ったんだろうね。
偶然に次ぐ偶然は、吉屋信子作品もビックリですなぁ~。
でもね。 
吉屋作品にしても、谷作品にしても、これだけ偶然が重なると
読んでて気持ちイイくらいです
( だから好きなんだなぁ~ )


RHマイナスABの血液型に至っては思わず「 出たー 」
百恵ちゃんの「赤い疑惑」を思い出したョ。
でも、赤いシリーズよりこちらのマンガの方が先なんだよね。


谷先生と言うと バレエもの の印象が強いけど、
このマンガには、バレエはひとっつも出て来ません。
ただ、ひたすら母さがし・・・。
この作品の後に学年誌に連載したのは 赤い花・白い花。
これも母さがしの要素が強いけど、一応主人公はバレエを習ってるから
学年誌でバレエが出て来ないのは、この作品くらいのもんでしょう。


当時読んでた方が 少しでも思い出していただけたら嬉しいです









 

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20 コメント

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悲劇のヒロイン (さっちゃん)
2013-05-23 16:31:37
RHマイナスの血液型
白血病に骨肉腫
産院での赤ちゃんの取り違え
離ればなれの双子の姉妹・・・
そんな物語、多かったよね。

自分にあざが出来たり出血がなかなか
止まらないと、子供ながらに
「もしかして私、白血病・・・」って
真剣に悩んだりして(笑)

百恵ちゃんの「赤い」シリーズも
夢中で見てたよ。

返信する
そうそう (我楽多)
2013-05-24 11:27:00
さっちゃん、お久しぶりです。

離ればなれの双子の姉妹。
これって、大体が 方や大金持ちの娘、方や貧乏な家の娘 ってパターンが多くないですか?!
ある日偶然に二人は出会い・・・。
(この「偶然」ってのも普通ありえない程の「偶然」)
内容的には突っ込み所満載なんだけど、最近 「突っ込み所満載な話の方が面白いんだな~」と
思うようになりました。
返信する
かあさん星の思い出 (ジークフリート)
2013-08-02 20:58:33
はじめまして。
突然のコメントお許し下さい。
「かあさん星」は1970年度版を読んでました。
てんとう虫コミックスでも収録がなく、谷ゆきこ全集でしか、この作品は読めないようです。

当時、付録にすみれちゃんの下敷きがあったのを覚えています。セルロイドに透明のカバーをかける形のものでした。
下絵のセルロイドには普段着のすみれちゃん。
カバーにはチュチュのみの絵が描かれてありました。ペラペラめくるとすみれちゃんがバレリーナに変身する、というコンセプトだったんでしょう…
裏は怪獣の絵だったと思います。

さて、「かあさん星」には歌があったのをご存知ですか?
小学二年生でソノシートの付録です。
カップリングは大ちゃんの(いなかっぺ大将)の怪獣の声。
野沢雅子さんが、風大佐衛門の声で、怪獣の声を紹介する、というものです。
そして「かあさん星」の歌です。

(お)かあさんにあいたくなったら
お空の(夜空の)星をみつめてごらん
ほら ほら すみれちゃん
かあさん星が わらってる

カッコの(お)がついたのか

“お空”なのか“夜空”なのか記憶が曖昧です。すみません。
最後に聴いて40年以上経ってます…

二番は一番と似たような歌詞で

ほら ほら ターちゃん

と、続きます。

もしかしたら、ソノシート見つかるかも知れません。
その時は是非、紹介したいと思います。

ちなみに「かあさん星」の終了後、私の世代の下の方々には似たような設定で「ママの星」というタイトルで連載がありました。
返信する
ふろく。楽しみでした。 (我楽多)
2013-08-02 22:45:01
コメントありがとうございます。

学年誌に描いてた谷先生の作品は、全作品 単行本にはなってないと思うのですが・・・
全集、あるんですか?!

ソノシートは、存在は知ってますが、聞いた事はありません。
なんか、歌詞からして寂し気な歌ですね。

すみれちゃんの下敷き。
いいですね~。 パッと変身しちゃうんですね。 見てみたいなぁ~。
私の頃(さよなら星)は、下敷きは無かったなぁ。(多分)
着せ替えとかポスターなんかは記憶にありますね。
返信する
かあさん星の歌 (hayamin)
2014-04-25 20:25:16
「かあさん星」は2つあるんですね。
私の年代(s45年版)の「かあさん星」は一応バレエ物でしたが、やはり行方不明のおかあさんを妹と2人で捜している話でした。
詳しい内容は忘れちゃいましたが、おかあさんに会えそうになるたびに必ずすれ違いになるのがじれったくて、もういい加減にしてくれ~って思ってました(笑)
「かあさん星の歌」は、バイオリンが奏でる哀しい音色に乗せて「かあさ~ん星が~光ぁって~るぅ~」とかなんとか、女の子が悲壮感いっぱいに歌うんです。
これも聞いているだけで気が滅入ってきて、とても小学低学年向けとは思えませんでした(笑)
上の年代の人から聞いた話では「白鳥の星」や「バレエ星」の時も歌のソノシートがあったらしいですね。
返信する
ソノシート (我楽多)
2014-04-25 23:12:57
ソノシートは付録ですよね?
そんなにいくつも「〇○星の歌」があったなんて知らなかったです。
「さよなら星」の時は、ソノシートはなかったなぁ(多分・・・)

悲壮感いっぱい・・・なんだか想像出来るわぁ。
おっしゃる通り、とても小学生低学年向けとは思えない物悲しいメロディだったんでしょうね。
でも実際に聞いてみたいです。

私はS,45版の「かあさん星」は読んだ事が無いので、読んでみたいなぁ~。
返信する
白鳥の星の歌 (hayamin)
2014-04-26 11:01:29
ネットで検索して探してみたら、「白鳥の星の歌」がyoutubuにありました!
http://www.youtube.com/watch?v=kE-QMfvGo60
後半の1分20秒あたりから。「小学二年生の連載漫画」って言ってるから間違いないです。
これです、私の持ってた「かあさん星の歌」もこんな感じでした~
返信する
白鳥の星の歌 (我楽多 )
2014-04-26 21:59:35
ひぇ~~・・・物悲しいというより、怖いですね~・・・。

歌の中に出て来る「カンナ」と言う名前は、白鳥の星の主人公ですから、
間違いなく学年誌の付録のソノシートですね。

かあさん星の歌も聞いてみたいです
返信する
Unknown (ありす)
2014-05-11 17:06:26
他のページでもコメントさせて頂きました^^。

「かあさん星」の記憶があり、「これこれ!」と思ったのですが、こちらはバレエのシーンはないのですね?
私はこちらを記憶しつつも、バレエのレッスン(黒いレオタード)と白鳥の湖のオデットの衣裳が^^;

二つ上の姉は三つしたの親戚の子の「谷先生のバレエ漫画」とごっちゃになっているのかもしれませんね^^;
1970年代のかあさん星世代です。。
返信する
まぎらわしいですよね~ (我楽多)
2014-05-11 20:35:02
このブログにUPした「かあさん星」は、1966年小学二年生から1968年小学三年生に連載されたものを、
少女コミックに総集編として掲載された「かあさん星」です。

1970年代の「かあさん星」は1971年小学一年生1月号から1973年小学四年生9月号まで連載されたものですね。

主人公の名前などは変わらないけど、ありすさんの読んでた「かあさん星」の方が、バレエ色は強かったようです。

私も70年代の「かあさん星」は未確認なので、機会があったら調べてみたいな と思っています。
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