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私もスターに

2018年07月03日 23時01分25秒 | 懐かしのまんが・谷ゆきこ(谷悠紀子)

久しぶりに貸本「すみれ」
谷作品紹介です。

(さかのぼってみたら
久しぶりなんてもんじゃねぇ 
前回の貸本作品は「海の星・山の星」
3年前だーー )





断崖にかかる虹 谷悠紀子



   







由加は、いつ歩けるか
全く望みのない体を横たえ、
病院に入院していた。
悪い足を引きずり見舞いに来たのは
少女歌手の月影マリ





半年ほど前まで由加は
スターの月影マリの付き人をしてた。
   



ある日、他の仕事が遅れ
舞台稽古に間に合わないマリの代わりに
由加が代役を務めた。
由加は見事に代役をこなし称賛される。
   




その日以来
「チャンスさえあれば私も・・・!!」
の思いが由加に芽生える。

ある日、舞台に使うトゥシューズの
すべり止めをすり込んでおくようにと
頼まれた時、これがチャンスだと思い
すべり止めを少ししかつけておかなかった。

思い通り マリは階段を滑り落ち
大ケガをしてしまう。




マリは 由加のそんな仕業も知らず
由加を許し、代役を勧め、
自分はもう引退する気だと告げた。

ついにチャンスをつかんだ!
由加は自分の行為を反省するどころか
空涙を流して見せたりして、
心はとっくに舞台へと飛んでいた。


翌日からマリの代役で舞台に立った由加は
一気にスターへと登りつめた。
   




そして千秋楽の日。
   





何気なく客席の一席に目をやると
いるはずのないマリの姿が!!
その瞬間、階段を踏み外してしまった。
そう、あの時のマリと同じように・・・。

こうして由加の全ては終わったのでした。

   

おわり





因果応報 ってやつですね。



しかし、さすがは谷先生。
事故の原因をトゥシューズにするなんて。
それも、針や画びょう なんてーのじゃなく

すべり止めのニカワを、
少ししかつけておかなかった

という芸の細かさ・・・!
バレエに長けてらっしゃる先生ならでは。




昔のスターは付き人からスタート
という人が多かった時代なのでしょう。

特に、同じような年頃の女の子の
付き人をしてたら
「いつか私も・・・!」
という思いが芽生えてしまうのは
仕方の無い事かもしれませんね。


という事で、このような話の漫画は
よくあるようで、今回はもう1作品紹介。






貸本「虹」
黒い花かげ さがみゆき


   




少女スター「白鳥みちよ」
彼女の付き人「美和かすみ」も
ミュージカルスターを夢見ていた。





明日が初日という舞台稽古の日
体調の悪いみちよの代わりに
かすみが代役を務めた。
称賛されるかすみに
「チャンスさえあれば・・・」
の思いが芽生えます。
   




ある日ロケで山へと来たみちよ。
久しぶりの自然の景色に浮かれてしまい
足を踏み外してしまいます。
かすみに助けを求めたものの
みちよは崖から落ちて死んでしまいます。




しかし、そんな様子を見てた
一人の少女(麻子)。
犯人が落としたと思われる手帳を拾います。
   




みちよの代わりに
かすみが映画の主役になり
それをきっかけに
かすみはスターになります。

一方、現場を見てた麻子。
「サングラスの女がみちよを殺した」
と言うのですが、
家族は相手にしてくれません。





ある日、かすみのテレビドラマが放送された。
不良少女に扮したサングラス姿のかすみを見て
麻子は「この人が犯人だ」と確信し
刑事をしてる兄に協力を求めます。

手帖の指紋と、かすみの指紋が一致した。

   



幕が下りると逮捕されるかすみ。
そんな事も知らず、かすみは
夢中で踊り続けるのでした・・・
   


おわり



殺しちゃうかー?!
そりゃダメだよなぁ。
(いや、ケガさせるのもダメだけどさ)


かすみはみちよの付き人だったんだから
そばにかすみの手帳が落ちてても
何ら不思議ではないのでは?
てか、手帳の中味を見れば
書いてある内容を見て
かすみのだと見当つくのでは?
てか、オマエの兄さん
刑事だったんかーーーい!!

・・・ま、いろいろと
ツッコミどころもありますが・・・。


ほぼほぼ内容は同じですが
当時(1960年代)は このように

悪い事してチャンスを掴み
スターになったけど悪事がバレて
一気に谷底へ・・・

的な漫画が多かったんじゃないか
と思います。

芸能界に限らず どの世界でも、
大なり小なり
「チャンスさえあれば!!」
と考える人はいっぱいいるよね?!





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