水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

太平洋小型さけ・ます漁業協会の通常総会 過去20年で最低の金額に終わり、協力費軽減求める

2019-02-21 16:49:19 | ニュース

 太平洋小型さけ・ます漁業協会は、20日午後2時から札幌市第2水産ビル会議室で、平成31年度通常総会を開催し、30年度事業報告・収支決算、31年度事業計画・収支予算案を審議し原案通り承認したほか、松浦克也会長代行(根室漁協)を会長に選出した。任期は来年の総会(役員改選)まで。

 開会に当たり、松浦会長代行が「昨年のサケ・マス流し網漁は、三陸沖の暖水塊の影響を受け、例年より沖合の漁場の水温上昇が早く、漁場形成が不安定な状態となった。適水帯の消滅により、トキサケがかつてない低調な漁に終わった。期待されたマスの来遊も盛り上がりに欠け、漁獲量は前年の1,273㌧に比べ813㌧という未曾有の不漁で苦しい経営を余儀なくされた。今年の交渉はモスクワで開催されるが、日程が決まっていない。国に対し、漁獲割当量の前年並みの確保、協力費の軽減を柱に4月10日に出漁できるよう強く求める」と挨拶した。

 来賓の谷内和人道水産林務部漁業管理課国際担当課長が「昨年は過去20年間で最も低い漁獲金額(4億4千万円)で、たいへん厳しい漁業経営を強いられた。2月5日には松浦会長代行、川崎一好道水産会会長とともに、吉川貴盛農林水産大臣をはじめ水産庁、外務省、道内選出国会議員に漁業協力費の軽減に向けた粘り強い交渉、国の支援拡充を要請した。3月開催を外務省が申し入れているが、ロシア側から回答がない。長い歴史を持つサケ・マス流し網漁業が操業機会を逸することがないよう道として支えたい」と挨拶した。

 総会は、予算決算の議案を原案通り承認したが、トン数階層の見直しについては、現行14㌧未満を19㌧未満に引き上げる要望を受け、各地区の意見集約を行った。その結果、会員の6割が反対しており、いったん様々な意見を受けとめ、今回は結論を見送る運びとなった。


道さんま漁業協会が31年度通常総会 許可の周年化、公海サンマ操業5月1日〜7月20日 公海に行けない小型船にイワシ漁を認めるよう要請

2019-02-21 16:47:06 | ニュース

 道さんま漁業協会(八木田和浩会長)は、19日午後4時から札幌市センチュリーロイヤルホテルで平成31年度通常総会を開き、30年度事業報告・収支決算、31年度事業計画・収支予算を原案通り承認し、総会後、総合質疑を交わした。

 同協会の説明によると、公海サンマ操業は、既存許可(8〜12月)を一律に延長し、周年操業化することで全船を操業可能にする。ただし1〜4月は自主休漁し、5月1日から出漁し、7月20日までに水揚げを終了させる。生、冷凍とともに国内に搬入し流通できる。ロシア洋上売魚事業は大型船20隻が継続実施する。

 また、懸案だった公海に行けない小型船対策は、対象船47隻のうち、兼業漁種をもたない専業船14隻に5〜7月イワシ棒受け網の操業を認めてもらうよう道に要請している。このうち11〜12隻がイワシ漁を希望しているという。

 開会に当たり、八木田会長が「昨年のサンマ漁は過去3ヵ年を上回る11万9千㌧で終了したが、依然資源は低い水準にある。NPFC(北太平洋漁業委員会)による国際的な資源管理が期待され、新たな取り組みとして公海サンマ操業を始めるが、未知数なので慎重に対応し、段階的な小型船対策も必要になる。ロシアとの地先沖合交渉はイワシ・サバの増枠を求めるロシアの要求で中断しているが、相当に厳しい状況が予想される。31年は水産政策の改革で、変化に大きい年になるが、効率的な操業により経営の安定化めざし努力する必要がある」と挨拶した。

 次いで、来賓の石塚治水産庁道事務所長、矢本諭道水産林務部漁業管理課長、大石浩平全さんま専務が国の改革内容や道内のサンマ漁業の位置づけ、小型・中型の「もうかる漁業」の検討などについて触れ、操業の安全と豊漁を祈念した。

 八木田会長を議長に選んで、議案をすべて原案通り承認した。それによると、31年は公海サンマ資源の活用に向け、NPFCでの国別TACによる漁獲規制に向け関係機関と連携した取り組み、公海サンマ操業の体制整備、漁獲物の消流検証、公海に行けない小型船の支援対策を検討する


2019年2月19日(火)発行/北海道漁協系統通信6385号

2019-02-19 14:43:00 | 系統通信

道女性連が創立60周年記念大会
女性部員570人が一堂に集まり、盛大に開催
ひやま漁協藤谷・えりも漁協川﨑両女性部長が活動報告

根室市さば・いわし漁業連絡協ら
道東イワシ・サバ試験操業後の支援策を道、国に要望

平成30年度全道漁協指導部門担当者会議
全漁連が異業種間連携、水産庁が浜活プランの情報提供
「プラン実現へ速やかな対応を」水産庁が呼びかけ

2018農林水産物・食品の輸出額
9,068億円と6年連続で伸長、水産物3,031億円・10.3%増 

道と農林水産省、関係機関が輸出の情報交換
農林水産省1兆円、北海道1,500億円を目標に輸出促進

日本公庫札幌支店が水産加工資金800万円を融資
イカ不漁に対処 函館の水産加工会社に攪拌機導入資金

2月23日、庶野漁港の衛生管理施設記念式典・祝賀会

2月25日、水産庁が札幌で「特定技能」外国人材受入れ説明会


2019年2月15日(金)発行/北海道漁協通信第6384号

2019-02-18 17:05:48 | 系統通信

第1回定例道議会3月6日までの会期20日間
噴火湾養殖ホタテへい死の原因と対策に体制強化

平成31年度の道当初予算案まとまる
水産関係はH30補正58億・H31当初279億円
新規事業に後志南部・檜山のニシン種苗生産・放流

道JF共済推進本部・1月末事業実績
チョコー純新規が年間目標の220億円達成

道機船連の学校給食供給事業
過去最高の99万食、ぶりザンギ、ぶりフライを1万食

平成31年日東製網定置技術勉強会
大樹、猿払の定置網の網入れ替え、操業を紹介 

北のハイグレード食品セレクション2019
今年は16品目が受賞 水産関連は5品目

コラボ商材ショーケース 加工食品コンクール
最高賞の北海道知事賞に「とうふホエイさけ」(ふじと屋) 

15日から3日間、サッポロファクトリーで「厚岸味覚まつり」

18、19日 第18期GLA第4回研修

19日、サハリンエナジー社との意見交換会

19日、道さんま通常総会

21日、海防センター全道事務担当者研修会

21日、宗谷漁協で漁業者ハンター技術向上等研修会


水産試験場の函館開設90年記念報告会 新築移転の貴重な映像、スケソウなど主要資源の動向

2019-02-13 15:52:58 | ニュース

 

                大勢の出席者が集まった                              山本函館水試場長

 北海道水産試験場函館支場として出発した道総研函館水試の開設90年を記念した報告会が2月9日午後から函館市中央図書館で開かれ、書庫から見つかった84年前の貴重な映像を上映し、100名を超える出席者が地域漁業の柱となるスケソウ、スルメイカ、ナマコ、養殖コンブの現状と課題を紹介する研究者の報告を聞いた。

 開会に当たり、山本和人函館水試場長が「昭和3年(1928)の開設以来約380名の職員が業務に携わり、国、道など関係機関、函館市をはじめとする市町村、漁協、漁業者、水産加工業者ら地域の皆さんの協力のもと今日に至っている。近年の海洋環境の変化により、道南においてもブリが増加する一方、スケソウ、イカ、ホタテ、コンブが減産している。90年の歩みを振り返るとともに、5年後、10年後を展望する将来方向や地域振興につながるような試験研究を取り進めていきたい」と挨拶した。

 このあと、昭和10年(1935)に移転新築した水試の竣工を祝う貴重な記録映像が上映された。弁天町1番地(函館どつく敷地内)の新築庁舎の建設費用は、北海道屈指の豪商・相馬哲平氏の寄付10万円(現在の約20億円)による。竣工式と同氏の胸像除幕式の様子が収録さている。

 このあと「日本海のスケソウダラはなぜ減ったのか?」(渡野邉雅道主任主査)、「道南地域のスルメイカの現状と課題」(有馬大地研究職員)、「最近のナマコ〜黒いダイヤと呼ばれて」(酒井勇一主任主査)、「道南養殖コンブの生産増大を目指して」(前田高志研究職員)といった主要資源の動向と変化、今後の見通しが報告された。

 現在の道総研函館水試は、函館市弁天町の国際水産・海洋総合研究センター内にあり、試験調査船『金星丸』を擁し、ホタテやコンブなどの養殖や道南地域の資源管理に関する試験研究を進めている。中央図書館1階の展示ホールでは、これまでの函館水試の歩みがわかる展示物や今回の報告内容を示したパネルなどが展示され、多くの参加者が見学した。