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2022年秋サケ来遊予想 前年比10%増の2,052万尾と久々に2千万尾突破  日本海が459万尾・137%、以西も184万尾・224%

2022-07-03 11:47:47 | ニュース
今シーズンも豊漁が予想される日本海(石狩湾漁協)

 道総研さけます・内水面水試は、2022年の秋サケ来遊を不漁だった前年より10%多い2,052万尾と予想している。
 サケの成熟年齢の若齢化が進んでいることから、従来のシブリング法を基本に若齢年級のデータを使って分析を行い、予測値を算出。令和3年度以降は若齢年級のデータだけを使っている。それによって予想と実績の乖離は最大50%から10%に圧縮されたという。このほど開かれた道連合海区漁業調整委員会で報告した。
 令和 3年(2021 年)の全道への秋サケ来遊数(沿岸での漁獲数と河川での捕獲数の合計)は 1,863 万尾(前年比102%)と前年を上回り、2 年以降わずかに増加が続いている。予測に対する実績の値は 111%と全道では予測をやや上回った。
 一方で,地域別にみると実績が予測を大きく下回る地区(えりも以西など)も見られ、これは知床半島付近の沿岸水温の高水温、赤潮の発生により、地域的な偏りが生じたためとしている。
 年齢別来遊数をみると、4年魚(平成 29 年生)は1,044万尾で平成以降 3番目に少なく、5年魚(平成 28 年生)は511万尾で平成以降 3番目に少なかった。逆に3 年魚(平成 30 年生)は 296万尾で平成以降の平均値を19%上回った。
 時期別では,前期が1,108 万尾(前年対比 114%)、中期が 692 万尾(前年対比 92%)、 後期が 70 万尾(前年対比 63%)と来遊が前期に偏る傾向が継続した。
 令和3年の平均目廻りは 3.19 kg と前年の 3.15 kg から若干増加し、過去 10 年の平均値の97%にまで回復した。
 各海区への来遊数はえりも以西で前年を大きく下回り、それ以外の海区では前年並みまたは前年をやや上回った。
 年齢別にみると来遊の主群である 4年魚は根室で前年を若干上回ったが,それ以外の海区では前年を下回った。5年魚はオホーツク,根室,日本海で前年を上回りましたが,えりも以西・以東では過去 10ヶ年で最低の水準となった。3年魚は日本海とえりも以東で前年を大きく上回ったが、それ以外ではほぼ前年並みとなった。
 2022年の来遊は、オホーツク海の中部、西部、根室の南部を除き、前年来遊量を上回る。前年好調だった日本海は459万尾・137%、極端な不漁だったえりも以西は184万尾・224%、えりも以東も184万尾・164%、根室が218万尾・110%、オホーツクが1,007万尾・89%とそれぞれ予測される。

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