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トド撃ち公務員ハンター奮闘す 道がアザラシ類の捕獲許可をトドハンターに広げる

2015-02-07 14:04:28 | ニュース
 大型のニシンが大量に日本海沿岸に来遊した1月、産地の石狩湾漁協では、トドの被害が多いとの声が聞こえる。浜益支所では刺し網1隻に対し、ニシンを食べに来るトドが5~6頭も寄ってきて漁業者を悩ませている。

 水産庁は漁業被害(年間16~20億円)が激増しているトドの生息実態を考慮し、トドの捕獲枠を253頭から516頭と2倍に拡大し、昨秋から新たな管理体制がスタートした。全道には銃によるトド駆除を行うトドハンターが約150人いるが、その半数は漁業者ハンター。猟友会の会員も減少する中で、船上での駆除には大幅なハンター不足が指摘されている。
 そこで期待されているのが、ガバメントハンター(公務員ハンター)の導入。道庁でトド対策を担当する道水産林務部水産振興課の津坂透課長は最も有名な存在だ。公務のかたわら苦労して猟銃所持と鳥獣狩猟の許可を取得し、天気が良ければ、浜益に仲間と出動し、トド駆除作戦を展開している。
 もちろんトド撃ちはベテランのハンターでも難しく、揺れる船上で動くトドの射撃はなかなか当たらないのが常識。漁業者からの悲鳴に応えるべく、津坂課長の奮戦は続いている。北海道新聞によると、津坂課長らは昨年11月、連合海区漁業調整委員会から石狩管内の「とど採補承認」を受け、今年1月25日から石狩市浜益区沖での駆除に地元ハンターの協力のもと初参加した。

 2月5日、浜益に3人で出発し、山を越え、トドの棲息地に近づいた津坂課長は、海上と陸上から追い払いを行い、一端潜ったトドが海上から頭を出したところを逃さず、銃を撃ち、みごと最初の獲物を仕留めた。津坂課長は「まだ3回やって1回くらいしか成功しないので、腕を磨かないと…」と語る。
 津坂課長によると、トド撃ちの資格は、猟銃所持の許可に「トド採補」のただし書きが記入してあればOKだという。もちろん連合海区漁業調整委員会の承認が必要になる。ところが、トドとともに被害が増え、道が道北地域(日本海)で夏場の確認頭数を半減させる管理計画をつくったゴマフアザラシの駆除は、従来は猟銃所持の許可だけではダメだった。
 狩猟者の登録が必要で、毎年1万6,500円(一般、第一種銃猟)の狩猟税がかかり、ほとんどの漁業者ハンターはその登録を行っていない。ところが、ハンター不足を解消するため、道は鳥獣捕獲許可取扱要領に基づく鳥獣捕獲許可基準を一部改正し、1月19日付で環境生活部長が水産林務部長に通知した。
 改正によってアザラシ類の捕獲従事者は、漁業法(道連合海区漁業調整委員会指示)に基づく「とど採補承認」において採補従事者になっている場合、アザラシ類も捕獲技術を有するとみなし狩猟免許がなくても鳥獣保護法に基づく捕獲許可の対象とすることになった。これによってトドの採補承認をもつ漁業者ハンターは、アザラシ類の捕獲も可能となる。
 津坂課長は「アザラシ類を捕獲できる範囲がトド採補承認まで広がり、駆除がやりやすくなる。地区ごとに鳥獣保護法に基づく捕獲計画があるので、それに沿った捕獲を行う」と話した。
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