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平成27年度全道漁協指導部門担当者会議 水産庁がマダラTAC導入、新クロマグロ管理検討

2016-02-19 08:56:06 | ニュース

 道漁連は、平成27年度全道漁協指導部門担当者会議を2月15日午後1時30分から札幌市センチュリーロイヤルホテルで開催し、木島利通水産庁資源管理部管理課長が「資源管理の推進」を講演し、新たなTAC魚種としてマダラ、太平洋クロマグロの検討方針を示した。そのほか、浜の活力再生プラン、地方創生関連事業の活用、水産関係国費予算(共同利用施設の整備など)、漁業経営セーフティーネット構築事業の運用改正、次期3ヵ年(28~30年)漁協教育研修計画について道、道農政事務所、漁安協、道漁連が情報提供した。会議には、約130名の漁協や系統団体の関係者が出席して熱心に話を聞き、質疑を交わした。

 木島課長は新たなTAC魚種の検討について「マダラへの導入を積極的に考えている」と意欲をみせ「マダラは全道の漁業者が多様な漁業で漁獲しており、重要魚種として管理のコストに見合う」と述べた。今後は「どのような管理が可能か、漁獲数量のデータを3~4年蓄積し、現場の意見を聞き、内容を改善して最終的にTAC設定に結びつけたい」とした。

 また、太平洋クロマグロの管理について「未成魚の規制は道南で大きな問題を起こしており、30キロ未満4,007トンの枠を守るために、例えば定置網の主要な漁獲対象である秋サケ、ブリの盛漁期以外の時期にマグロの規制を行うなど、道漁連、道水産林務部と知恵を出しいっしょに枠組みをつくるのが課題」と述べた。

 これに対し、マダラはロシアとの隣接した海域では資源の移動があるので「止めてほしい」いった意見や、クロマグロの未成魚規制に特化した特別の経営支援を求める声もあがった。南かやべ漁協からは「定置網は本来、資源に優しい漁業なのに、悪者にされている。規制の見直しをお願いしたい」といった要望が出された。木島課長は「未成魚マグロを獲り過ぎれば、翌年の沿岸漁獲枠がゼロになる可能性もある。全国の漁業者がみんな不満を持っているが、理解できなくとも、耐えてもらうしかない」と規制の絶対死守を重ねて強調した。


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