水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

9月号の表紙の写真は「日高管内の夏漁~タコ、昆布」です。

2015-09-14 14:30:43 | 月刊水産北海道

 日高管内の主力魚種のひとつがタコ。同管内ではひだか漁協新冠支所で親ダコの産卵礁や稚ダコの保育礁が設置されるなど、増殖事業も盛んに行われている。資源量の浮き沈みが激しい魚種なだけに、地道な取り組みが求められる。夏の主力魚種でもあるコンブは天候不順の影響で、8月28日現在わずか1回の出漁に留まっている。前浜資源はあるものの先日の高波で多くのコンブが岸に寄ったことから、各地で拾い漁が盛んになっている(写真・文 鈴木記者)


月刊『水産北海道』9月号が出ました。道産水産物の数量減・浜値高強まる

2015-09-14 14:27:07 | 月刊水産北海道

 北海道の漁業は、秋が本番。本当の真価が問われる盛漁期を迎えました。全体としては、いわゆるイカ、サンマ、スケソウ、ホッケなどの回遊性の多獲性魚種は、いずれも漁が思わしくなく、数量減少の色合いが強まっています。イワシ・サバへの魚種転換の過渡期であるため、多少の数量減は致し方ないとしても、このところ北海道漁業生産は、数量的には過去最低を更新しており、業界幹部からは「もしかしたら27年度は100万トンの大台を割るかもしれない」という話が出ています。

 それを底支えしている秋サケ、ホタテ、昆布に代表される栽培魚種は、堅調と言いたいところですが、オホーツク海の外海ホタテが大幅な減産、昆布も昨年より低下、秋サケは今後の漁しだいとなっていますが、予想はあまりよくない。とりわけホタテの浜値は輸出が牽引する形で高騰を続け、減産を背景に道産水産物は全体として魚価高に振れています。

 こうした状況で、北洋サケ・マス流し網にロシア海域での禁漁が宣告され、道東漁業を再構築する中長期の対策に期待したいところです。また、格差是正、人口減少対策の焦点となっている日本海漁業の振興策が具体化し、早くもその成果が注目されています。

 9月号ではこうした流れに、国費水産予算の概算要求のポイント、サケ・マス流通の見通し、上半期の水産物貿易、石狩・後志、桧山・渡島の浜の生産動向を取り上げています。さらには、全道漁協みな貯金運動(9月1日~10月30日)、水産基盤整備事業予算確保の要請、トドによる漁業被害と捕獲頭数、ひだか漁協の新しい製氷貯氷施設、船上活締めの技術講習、道総研水産研究本部の成果発表会、マツカワの魚価対策検討、常呂漁協の海難者慰霊祭といった話題が載っています。