「怪奇小説傑作集4 フランス編」G・アポリネールほか(青柳瑞穂・澁澤龍彦訳)東京創元社を読みました。
収録作品は以下のとおり。
ロドリゴあるいは呪縛の塔 マルキ・ド・サド著
ギスモンド城の幽霊 シャルル・ノディエ著
シャルル十一世の幻覚 プロスペル・メリメ著
緑色の怪物 ジェラール・ド・ネルヴァル著
解剖学者ドン・ベサリウス ペトリュス・ボレル著
草叢のダイアモンド グザヴィエ・フォルヌレ著
死女の恋 テオフィル・ゴーティエ著
罪のなかの幸福 バルベエ・ドルヴィリ著
フルートとハープ アルフォンス・カル著
勇み肌の男 エルネスト・エロ著
恋愛の科学 シャルル・クロス著
手 ギー・ド・モーパッサン著
奇妙な死 アルフォンス・アレ著
仮面の孔 ジャン・ロラン著
フォントフレード館の秘密 アンリ・ド・レニエ著
列車〇八一 マルセル・シュオッブ著
幽霊船 クロード・ファレール著
オノレ・シュブラックの消滅 ギヨーム・アポリネール著
ミスタア虞 ポール・モーラン著
自転車の怪 アンリ・トロワイヤ著
最初の舞踏会 レオノラ・カリントン著
澁澤龍彦さんの70枚に及ぶ名解説も収録されています。
幽霊の話や未来の幻覚、怖い話だけでなく恋愛を数値で研究する面白い(皮肉な)話、蛍が人間の運命を予見して光る幻想的な話など、さまざまな味わいの不思議な話が収められています。
どれも本当に面白いのですが、私が一番印象に残ったのはバルベエ・ドルヴィリの「罪のなかの幸福」です。
双子の神のような幸福に包まれた男女。でも彼らが地上の法律では結ばれなかったとき、ふたりはどのような道を選んだのか、罪の中でこそ幸せは輝くのか・・・物語は主治医である医師の目線で語られます。
解説の澁澤さんいわく、幻想怪奇小説といえばドイツやイギリスが有名で、フランス文学はともすれば怪奇を見る人間そのもののほうに筆が進んでしまうと語っていますが、同じ不思議なものごとを語るにも、お国柄が現れるんですね。面白い。
収録作品は以下のとおり。
ロドリゴあるいは呪縛の塔 マルキ・ド・サド著
ギスモンド城の幽霊 シャルル・ノディエ著
シャルル十一世の幻覚 プロスペル・メリメ著
緑色の怪物 ジェラール・ド・ネルヴァル著
解剖学者ドン・ベサリウス ペトリュス・ボレル著
草叢のダイアモンド グザヴィエ・フォルヌレ著
死女の恋 テオフィル・ゴーティエ著
罪のなかの幸福 バルベエ・ドルヴィリ著
フルートとハープ アルフォンス・カル著
勇み肌の男 エルネスト・エロ著
恋愛の科学 シャルル・クロス著
手 ギー・ド・モーパッサン著
奇妙な死 アルフォンス・アレ著
仮面の孔 ジャン・ロラン著
フォントフレード館の秘密 アンリ・ド・レニエ著
列車〇八一 マルセル・シュオッブ著
幽霊船 クロード・ファレール著
オノレ・シュブラックの消滅 ギヨーム・アポリネール著
ミスタア虞 ポール・モーラン著
自転車の怪 アンリ・トロワイヤ著
最初の舞踏会 レオノラ・カリントン著
澁澤龍彦さんの70枚に及ぶ名解説も収録されています。
幽霊の話や未来の幻覚、怖い話だけでなく恋愛を数値で研究する面白い(皮肉な)話、蛍が人間の運命を予見して光る幻想的な話など、さまざまな味わいの不思議な話が収められています。
どれも本当に面白いのですが、私が一番印象に残ったのはバルベエ・ドルヴィリの「罪のなかの幸福」です。
双子の神のような幸福に包まれた男女。でも彼らが地上の法律では結ばれなかったとき、ふたりはどのような道を選んだのか、罪の中でこそ幸せは輝くのか・・・物語は主治医である医師の目線で語られます。
解説の澁澤さんいわく、幻想怪奇小説といえばドイツやイギリスが有名で、フランス文学はともすれば怪奇を見る人間そのもののほうに筆が進んでしまうと語っていますが、同じ不思議なものごとを語るにも、お国柄が現れるんですね。面白い。
フランスの文豪がずらりと並んだ短編集で、とても面白そうですねえ。タイトルだけ見ても、いかにも澁澤龍彦チョイスという感じで。
澁澤龍彦といえば、彼自身の著作『エロティシズム』を読んだことがあります。ちょっと時代を感じさせる評論だけれども、なかなか面白かった。
個人的に、女性の視点から、澁澤龍彦はどう見えるのか、興味があります。
澁澤龍彦さんといえば耽美、倒錯、退廃・・・と勝手につくりあげたイメージがあったのですが、実際に評論を読んでみるとしごくまっとうな方ですね。(当たり前?)アンソロジーに収録された作品以外にもいろんな作品への示唆があって、どれだけの知識が澁澤さんの頭の中に詰まっているのかなあとちょっとのぞいてみたくなりました。