Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「レッドデータガール2 はじめてのお化粧」荻原規子著(角川書店)

2009-11-21 | 児童書・ヤングアダルト
「レッドデータガール2 はじめてのお化粧」荻原規子著(角川書店)を読みました。
神霊の存在や自分の力と向き合うため、生まれ育った紀伊山地の玉倉神社を出て、東京・高尾の鳳城(ほうじょう)学園に入学した鈴原泉水子(いずみこ)。学園では、山伏修行中の相楽深行(みゆき)と再会しますが、二人の間には縮まらない距離がありました。弱気になる泉水子でしたが、寮で同室の宗田真響(まゆら)と、その弟の真夏と親しくなり、なんとか新生活を送り始めます。
しかし、泉水子が、クラスメイトの正体を見抜いたことから、事態は急転します。生徒たちはある特殊な理由から学園に集められていたのでした…。
酒井駒子さんの、夢を見ているような泉水子の装画が素敵です。
ネタバレありますので、未読の方はご注意ください。

山伏に陰陽師、神霊に式神、忍者に歌舞伎。
「普通の高校生じゃない」人たちてんこもりの第二巻の学園編。
バラエティに富みすぎて、ちょっとライトノベル的・・・?
まぁ楽しいので良しとします。
自分が可愛がっているペットを殺して使役する、という話は怖かった。

深行が生徒会に入るあたり、「樹上のゆりかご」や、才色兼備な女子が出てくるあたりが「西の善き魔女」シリーズ、和宮が話すカラスになって現われるあたり、現代にまでつながる「勾玉」シリーズ?など、荻原さんの既作品をいろいろと連想させる要素も盛りだくさんです。
本編では表題「レッドデータガール」の意味も明かされます。

泉水子の深行への思い、本人が自覚しないうちにほのかに終わってどきどき。
次巻を楽しみに待ちます。

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