山本文緒さんの「ばにらさま」を読みました。
感想など綴ってみたいと思います。
昨秋、亡くなられる1か月くらい前に出版された本。
おそらくは、最後に書かれた物語。
これは、読んでおきたい、、と思いました。
山本文緒さんからのメッセージ
久しぶりの短編集です。
表題作「ばにらさま」を書こうと思ったきっかけは、
閉店間際の駅ビルを無目的な白い顔でふらふらと歩いていた美人さんを見かけた時でした。
洋服を次々と物色していてもその目には何も映っていないように見えて、
彼女はどんな人なのだろう、どんな時に心から笑うのだろう……と興味を持ちました。
ステレオタイプと呼ばれる女の子達にも、内面にはその人しか持つことのない叫びや希望があるはず。
そんなことをテーマにこの小説集を作りました。
どの作品にも「え?!」と驚いて頂けるような仕掛けを用意しましたので、
きっと楽しんで頂けると自負しております。
闇と光が反転する快感を味わってください!
日常の風景が一転! 思わず二度読み!
痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。
6つの物語が照らしだす光と闇
ばにらさま :僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。
わたしは大丈夫: 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
菓子苑 :舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。
バヨリン心中: 余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
20×20 :主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。
子供おばさん :中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは。
人との関係が、ささやかな言葉をきっかけに、
気持ちがすぅーっと引いていくように感じられたりすることってあるある~なんて思ったり、
一度疑い始めたら、とめどなく猜疑心が膨らんだりすることあるある~なんて思えたり、
そんなお話がつまった小説でした。
一番心に残ったのは、「バヨリン心中」かな。
ちょっとロマンティック~だと思えたからかも。
若き日に別れてしまったポーランドの人のお孫くんが、日本にやってきて、、
祖母に会う。そして、ヴァイオリンを弾く、、。
おそらくは、心の中にずっとあったわだかまりが、溶けていく。。
生きている間に、、わだかまりが溶けて、ほんとによかった。。と思いました。
もう、山本さんの新たな小説を読むことはできないのですね…と思うと、
寂しいです。
感想など綴ってみたいと思います。
昨秋、亡くなられる1か月くらい前に出版された本。
おそらくは、最後に書かれた物語。
これは、読んでおきたい、、と思いました。
山本文緒さんからのメッセージ
久しぶりの短編集です。
表題作「ばにらさま」を書こうと思ったきっかけは、
閉店間際の駅ビルを無目的な白い顔でふらふらと歩いていた美人さんを見かけた時でした。
洋服を次々と物色していてもその目には何も映っていないように見えて、
彼女はどんな人なのだろう、どんな時に心から笑うのだろう……と興味を持ちました。
ステレオタイプと呼ばれる女の子達にも、内面にはその人しか持つことのない叫びや希望があるはず。
そんなことをテーマにこの小説集を作りました。
どの作品にも「え?!」と驚いて頂けるような仕掛けを用意しましたので、
きっと楽しんで頂けると自負しております。
闇と光が反転する快感を味わってください!
日常の風景が一転! 思わず二度読み!
痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。
6つの物語が照らしだす光と闇
ばにらさま :僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。
わたしは大丈夫: 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
菓子苑 :舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。
バヨリン心中: 余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
20×20 :主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。
子供おばさん :中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは。
人との関係が、ささやかな言葉をきっかけに、
気持ちがすぅーっと引いていくように感じられたりすることってあるある~なんて思ったり、
一度疑い始めたら、とめどなく猜疑心が膨らんだりすることあるある~なんて思えたり、
そんなお話がつまった小説でした。
一番心に残ったのは、「バヨリン心中」かな。
ちょっとロマンティック~だと思えたからかも。
若き日に別れてしまったポーランドの人のお孫くんが、日本にやってきて、、
祖母に会う。そして、ヴァイオリンを弾く、、。
おそらくは、心の中にずっとあったわだかまりが、溶けていく。。
生きている間に、、わだかまりが溶けて、ほんとによかった。。と思いました。
もう、山本さんの新たな小説を読むことはできないのですね…と思うと、
寂しいです。