ペパーミントの魔術師

ご挨拶が遅くなりました。
引っ越し先でも同じタイトルで
継続しております。

~「サカサマのパテマ」~ネタバレありのレンタル鑑賞にて。

2014-05-27 23:09:18 | 映画

・・・「手を離したら彼女は空へおちていく」・・・
ってのがずっとずっと気になっていて、でもリアルタイムに見に行けなくてやっとこさ鑑賞。(^_^;)

昔々たしかテレビゲームで「テイルズオブエターニア」ってのをやってたことがあって
あれもたしか逆さまの世界からメルディが落ちてくるとこから始まったわけで

「アップサイドダウン 重力の恋人」がパテマの1年ほど前に公開されてるし
こっちを見たひとがこのアニメみたら既視感・・・かな。


[2008年のネット配信が口コミで広まり、
10年に公開された劇場版もロングランヒットを記録した「イヴの時間」の吉浦康裕監督が手がけるオリジナル劇場用長編アニメーション。
暗く狭い坑道が広がる地下世界の集落のお姫様パテマは、坑道を探検するのが毎日の楽しみで、立ち入りが禁じられている「危険区域」がお気に入りの場所だった。
しかし、ある時、いつものように危険区域に立ち入ったパテマは、そこで予期せぬ出来事に遭遇し、底の見えない穴へと落ちてしまう。
一方、空を忌み嫌う人々が暮らす世界アイガの少年エイジは、周囲の人々とは異なり空にあこがれを抱いていた。
そんなある日、エイジは、立ち入り禁止のフェンスの向こう側に広がる地下へと続く大きな穴から、空に向かって落ちてきた少女パテマと出会う。]
(以上映画comから引用させていただきました)


上手くは言えないのだけど、この話のもつ雰囲気がラピュタに似てる気がしたのは私だけ?
好奇心の塊みたいなパテマが空から降ってくることで
世界の秩序が崩れてしまって、当然彼女は追っかけ回されて監禁されて
それを
パテマと上下逆転の国にすんでるエイジが助け出すという、ま~簡単に言えばそういうことなんですが。


父を信じていた、空が大好きな少年てまるでパズーではないですか(わわわわわ)
残念ながらおもろい海賊さんは援護してくれませんけども。


ムスカには野望がありました。
でもこのおっちゃん、ただの嫌なひとにしかすぎなくて
秩序を守るためだけにしてはなんでそう絵に書いたような「私は悪役」~な顔なんだか。(わわわわわ)
単に忌み嫌ってて排除にしてはそこまでせんでもな気もするし
なんかヒール感がイマイチ。すげー中途半端なキャラでございました・・・。

1回みただけではちょっとややこしいのですが
レビュー書いてるかたやら感想のまとめやらをみると
実はサカサマ人はパテマではなく、エイジたちアイガの国のひとたちのようで
友達同士でシネコンへ見に行ってたらこれはこういうことだよね~?あれ?違う??って
相当確認作業が必要でありまする(^_^;)
「サカサマのパテマ」が面白いのでネタバレ
「セカイノカケラ」やっくんさんのレビューにもっと詳しく書かれてますのでご参考に。

重力をエネルギーに変える実験に失敗してサカサマ人になってしまったひとたちがいた、
責任を感じた研究者たちは彼らを見守りながら自分たちは地下世界で住むことにした、
その末裔になるエイジやパテマの時代になると
自分たちと反対の世界に住む人を忌み嫌うこと、掟を守ることで今ある世界を守っていて。
でも、それはパテマとエイジが出会ったことで(その前にパテマが憧れていたラゴスと
エイジの父が出会っていて同じことをしてるんだが・・)
なぜこんなことになってしまったのかを紐解くことになるんだけども
当然思いっきり邪魔がはいって・・・というおはなし。

劇中なんども上下逆になるので
その不安定感たるや半端なく、自分の足元に何もないという状況の怖さや不安は
自宅のテレビで見ていても十分伝わるものがありました。
その重力云々の問題そのものはパテマやエイジにはどうしようもないわけですが
少なくとも正反対の世界にいるものたちが分かり合うための第一歩として
ふたりが奮闘するさまはとても魅力的でした。
ただ・・・発想はええのにどうしても既視感が拭えないぶん物足りなさは否めなかったかな~。
悪役のキャラが弱いってのもあったし
命をかけるにしてもラピュタでみたバルスほどの衝撃がないわけですよ。
・・・あ、頭がそっから離れなかったのでこういう書き方でどうも。

パテマとエイジのキャラは個人的に好きだったんだけどな~~。
9割がた救出劇で終わってしまって世界の真実に気がつくとこで映画は終わってしまうので、
え?そこまでなの?ってのもあったしね~・・・。

・・・スクリーンで見ていない分どうしても自宅鑑賞では感動が薄いのかもしれないけど
家でみて満足する作品見てないな~・・・(ボソ)
逆に満足したらしたで「ダ~~劇場で見なきゃ意味ね~じゃん!!」って
スゲー悔しがるくせにね。(^_^;)









4人4様の父はよかったのにな~・・・。~「オーファーザー」~

2014-05-27 11:22:20 | 映画
個人的にはどうも偏見があって
伊坂幸太郎×中村義洋×願わくば濱田岳が揃ってなんぼじゃないのかと。
んで、10作もの伊坂原作の映画化があって
伊坂さん本人がもう映画化はお断りしようと思ってたのに
これを映画化したのは震災がきっかけだった・・・なのなら
やっぱ仙台を舞台にしたほうがよかったんじゃね~のと。

すいません、最初のツッコミはそこから始まりました・・・。

面白いセリフや印象に残るシーン、
張り巡らされた伏線が最後の1ピースをはめたときにわっとつながるのが
伊坂作品の魅力で、
原作は読んでないんだけども(おい)
今まで「映画見てから原作読んだ」ものとしては
おそらく原作に忠実にしかもコンパクトにまとめたんだろうなってのは
わかる、わかるんだけども。

う~ん、いったい何が物足りないのだろう・・・。


2股ならぬ4股かけてたオカンが産んだ子供は
いったい誰が父なのかわからない・・・DNA鑑定しちゃえば一発ですがそれはさておき。
しかも4人のオトコが自分の息子だと信じており
この4人は由紀夫の母をなじることも
お互いを罵り合うこともなく、子供が高校生になっても4人とも同居している。
生まれたときからオトンが4人いることを受け入れていて
グレもしない息子もすごいけどね。(^_^;)
この父親たち、実に子煩悩で、4人4様の人生観を息子に伝授し、
子供はある意味スーパー高校生に成長した・・・ある日のこと。


物語のクライマックスは監禁された由紀夫を4人の父親が救出することなんだけども。


クイズ番組ってその日の夕方にいきなりテレビ局行って参加できるのかとか
手旗信号ってわかるひとはわかるからTwitterとかで話題にならないのかとか
ま~細かいこと言い出したら映画楽しめなくなるからそれはぐっとこらえて。


それでも。

う~ん、あんだけもりあげといて脱出シーンのCGがひどすぎ。(そこかいっ!)

伊坂作品はクライムの部分をどうもぼやかしてしまう傾向があって
大事なのは事件ではなくて、誰かの誰かに対する愛情でもって起こした言動が
人を感動させちゃうとかほっこりした気分になるとかそういうおはなしなんですよね。
これも多分にそういうとこがあるんだけども
それにしてはオレオレ詐欺の結末がひとことで片付いてたり
伏線を繋げるにしてはあまりにも都合よく主人公の目の前であれこれ起こるので
それはさすがに無理じゃないのかな~と・・・。

ただ、4人のお父さんは実に魅力的でそこはもう花マルでした(≧∇≦*)
なんか4人いる違和感やありえなさよりも、そういう異常な生活が「羨ましい」と思えるほどに。

「みなさんさようなら」で中学生から演じてた濱田岳も相当な無茶ぶりだったけど
岡田くんも高校生はきついね~。・・・あ、しゅららぼんも高校生だったか。
赤い学生服じゃなくてよかったね~ってそれはどうでもいいが。
頭がきれる、スポーツ万能、女の子の扱いもバッチリ、ハッタリもする、
でも何考えてるのかわからないようなキャラ・・・だからこそ岡田くんにってことだったのだろうが
(ついでに言えば伊坂作品の常連でもあるにはあるんだけども)
・・・主役、もちっと若い子いなかったのか?(わわわわわ)

PS:

忽那汐里ちゃんが演じていた多恵子が実にウザかった。
これ、原作通りに演じているなら仕方がないというか名演技なのだろうけど
正直印象悪かったな~・・・こんな下手だっけ?と思うほどに。(わわわわわ)


柄本明さん、仕事選ぼう・・・
今回も存在感はバリバリあるのに監督がこのひとのホントの魅力使いこなせてない・・・。
もちっとなんか言うとかするとかあると思ったのにな~~・・・。

まるで死んでるのかと思うほどにオカンの存在は無視です。写真のみ。
さて、この人物をもし仮に登場させるとしたら誰が似合うと思いますか?(^_^;)

あと・・・。なぜ吉本なんだ?宮川大輔繋がりか?制作費ケチられたんじゃないか~~?(わわわわわ)





ありがとうのひとこと。・・・~「晴天の霹靂」~

2014-05-27 00:19:35 | 映画

柴咲コウがこんだけお母さんの顔になるとはおもってなくて
なんかびっくりでした。ふ~ん、こういう役もできるようになったわけですね。(えらそう~~(^_^;))

チョコレート食べちゃダメだよってひとことがぐっと来ちゃいます。詳しくはWebで。もといスクリーンで
お確かめください。m(_ _)m


「影日向に咲く」に続く劇団ひとりの原作映画化。
あ、初監督作品なんですってね。てっきり前も自分で撮ってたのかと思ってた。(^_^;)

話は飛ぶんだけど、夜のニュース番組の中でたけしが
芸人が映画監督するってもうそりゃ俺いじめられたしみたいな話をしてた。
わかんない専門用語をわざと使ったり、こう撮りたいってのを受け入れてもらえなかったり
今でこそ世界の北野とか言われてるけど
フロンティアが味わった挫折とか苦労とか身にしみてわかってるから
劇団ひとりにはほんと頑張って欲しいんだというような話をしてて。

う~ん。どうでした?



冴えない40歳のマジシャンがタイムスリップした先でであったのは
どうしようもないオヤジと自分を捨てていった母親だったと。

・・・ただ、自分が生まれてくるというその年に両親に会ったことで
親ってもんの愛情とかありがたみとかそういうものに触れることができたと。

えっとね、
予告編で何度も何度も見たシーンだけで
「オチは見えてる」わけで
ある種「古畑任三郎みたいに」
そのオチにむかって登場人物がどう動いたのかを
追っかける形で映画を眺めることになってしまったと。
見たくなるようには作られてるけど見せすぎだよね~・・・・。


同じ時間に同じ人間は二人存在しない。
じゃ~いつ帰るのか、今でしょってのがもうわかっちゃうんですよね。
マジックってのを実にスマートに使ってましたけども。(^_^;)


それでもいいな~と思えたのは大泉洋の演技力のたまものかな~。
ま、惚れた弱みであまあまな評価かもしれませんけども
「探偵はBARにいる」よりこっちのほうが断然好きだわ~個人的には。


劇団ひとりのほうはコインを少し操る程度なのですが
大泉洋はマジでいくつものマジックをマスターしなあかんかったので
演技よかそっちのほうが大変だったんじゃないかな?

誰もが愛されて生まれてくる、ただ子供のほうは
案外それわかってなかったりするわけで
んでいちいち全ての事情を子供に言うわけではないので
なおさら子供のほうは自分がめっちゃ不幸だと思ってたりするわけで
・・・タイムスリップは神様のいたずらかもしれないが
じつは春夫にとってはとっても幸せな体験だったんじゃないのかな・・・。

親孝行したいときに親はなし。
自分自身の話になっちゃうけど
・・・今はぶっちゃけ墓参りで手を合わせることしかできないんだけども
今思えば、私の母だって、
私を産みたいと思わなければもう少し長生きしてたかもしんない、
んで、私に対して厳しかったのは
そういう状況だからこそ尚更、その時の自分にできる精一杯をしてくれてたんだろうなと。
ま、そういうことが理解できるようになるにはこれだけ時間かかっちゃったけどもね・・・。

母の日と父の日の間にこういう映画が公開されることで
親に感謝する気持ち、みてるひとが改めて感じてくれるといいなって
なんだか映画の感想とちと離れた気持ちを持ちました。
・・・なかなか親に対して「ありがとう」って改まって言わないですしね。
言葉で伝えられなくたって、家族で仲良く暮らせることの幸せってやつを
改めて感じることで大切にできるといいですね。
・・・ってなんか優等生の発言だなや。(^_^;)

PS:ナプキンのバラが赤い生花になっておちたとこで終わってもよかったんちゃうのかな~?
このあとのラストシーンがどうもイマイチだった気がしたのは私だけ?
そのひとことを言わせたいがためにしてはここまできてそれはないだろ~という
もやっと感が残ったのが残念でした・・・。