つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

葛の花(くずのはな)

2012-09-27 00:03:51 | ジャズ

 現代歌人釈迢空(しゃくちょうくう)の「葛の花踏みしだかれて色あたらしこの山道を行きし人あり」一首によって、
 葛の花は伝統的類型表現から近代写実表現へと脱皮、多くの人々に共感を与えた。

 葛は『万葉集』や『古今集』『拾遺集』など古くから和歌に数多く詠まれてきた。

 葛はマメ科の蔓(つる)性多年草。八、九月ごろ、10センチほどの花穂を立て、紅紫色の蝶形花をつける。
 下から咲き、葉に隠れがちなので、ひかえめな美しさがある。

 山上憶良によって秋の七草のひとつに加えられた。いたるところに生え、野趣に富む。


 「あなたなる夜雨の葛のあなたかな」(芝 不器男)・・・


 今日聴いたジャズ・・・

 FERENCE NEMETH・・・「NIGHT SONGS」

 本作は、ドラマーである、フェレンクネメスのリーダーアルバム。

 何と言っても豪華なメンバーに驚く。マーク・ターナー(ts)、クリス・チーク(ts)アーロン・パークス(p)リオーネル・ルケエ(g)
 ジョン・パティトゥィチ(b)そしてリーダーのフェレンクメネス(ds)

 全9曲、フェレンクメネスのオリジナル・・スタンダードが一曲もないのも珍しい。

1・WAR・・2・A NIGHT・・3・INTRO TO VERA・・4・VERA・・5・NEW SONG・・6・BALLAD FOR THE STARS・・
7・THEME TO L・L・・・・8・L・L・・9・LULLABY・・

アルバム内容は、1枚を通して、各々のプレイの巧さを存分に聴ける。NIGHT SONGS・・というタイトルにふさわしいのか、どうか分からないけど、
全曲、沈鬱な曲調がつづく。曲によっては、浮遊感を感じるフレーズもあれば、クラシカルな趣を感じさせるフレーズもある。
アップテンポで演奏される曲は一曲もない・・抑揚がなく同じような曲調なので、メンバーだけを見て期待を膨らませて聴けば意外な一枚と言えるかも知れない。


 これだけのメンバーが集結し、完成されたアルバム・・というところに意味があるのだと思う。


 MARK TURNER(ts)
 CHRIS CHEEK(ts)
 AARON PARKS(p)
 LIONEL LOUEKE(g)
 JOHN PATITUCCI(b)
 FERENC NEMETH(ds)

 2005年11月録音・・・