つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

秋の月

2012-09-17 00:10:23 | ジャズ

 秋の夜空に煌々と光を放つ月。月は昔から太陽とともに信仰の対象となってきた。
 活動的な太陽に対して静寂の象徴、その満ち欠けから再生の象徴、また、深い夜の闇を穏やかに照らすことから
 菩薩にたとえられたりもした。

 これから空気が澄み、月はますます美しく輝くのだろう・・・


 今日聴いたジャズ・・・

 ソフィー・ミルマン・・・「ソフィー・ミルマン」



 母国カナダはもとより北米を代表する歌姫、ソフィー・ミルマンのデビュー・アルバム。

 ニューヨーク気鋭のミュージシャンをバックにスタンダード、シャンソン、ロシア民謡などを、ある時は溌剌とまたある時は
 しっとりと聴かせる。ジョビンの曲から始まるのもうれしい。彼女は好きな曲しか歌わないらしい。
 英語、フランス語、ロシア語に堪能ということで、フランス語で「バラ色の人生」ロシア語で「黒き瞳」を披露している。
 同じカナダでもダイアナ・クラールとは全く違う印象を持った。
 

1・AQUA DE BEBER・・2・I CAN’T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE、BABY・・3・GUILTY・・4・MY BABY JUST CARES FOR
 ME・・5・BACK HOME TO ME・・6・THE MAN I LOVE・・7・LONELY IN NEW YORK・・8・I FEEL PRETTY・・
9・LA VIE EN ROSE(バラ色の人生)・・10・MY HEART BELONGS TO DADDY・・11・OCHI CHERNYE(黒き瞳)
12・THIS TIME OF THE YEAR・・・

 デビュー・アルバムとは思えないほど、堂々としているし、聴く者の心を捉えてはなさない歌唱力も魅力。
 ギター、サックスなどをバックにしみじみと歌う、3、5、6、12がとくにいい。


 ソフィー・ミルマン:

 ロシア・ウラル山脈出身のジャズ・ボーカリスト。
 1990年代前半の冷戦崩壊後の混乱の中7歳の時に家族と共にロシアからイスラエルに移住し、幼少期の大半を同地で過ごし
 ジャズについて学んだ。その後、15歳の時に家族と共にカナダに移住した。
 彼女自身の名前を付けた、デビューアルバムは2004年10月12日にカナダで発売され、2006年3月21日には米国でも
 リリースされた。2007年にリリースされたアルバム「MAKE SOMEONE HAPPY」は2008年のジュノー賞で最優秀ヴォーカル
 ジャズアルバム賞を受賞した。
 また、トロント大学経営学部でも学んだ経歴を持つ。

 本作のプロデュースは、カナダのジャズ開祖ビル・キングとグリーンスプーン・・・