秋の夜空に煌々と光を放つ月。月は昔から太陽とともに信仰の対象となってきた。
活動的な太陽に対して静寂の象徴、その満ち欠けから再生の象徴、また、深い夜の闇を穏やかに照らすことから
菩薩にたとえられたりもした。
これから空気が澄み、月はますます美しく輝くのだろう・・・
今日聴いたジャズ・・・
ソフィー・ミルマン・・・「ソフィー・ミルマン」
母国カナダはもとより北米を代表する歌姫、ソフィー・ミルマンのデビュー・アルバム。
ニューヨーク気鋭のミュージシャンをバックにスタンダード、シャンソン、ロシア民謡などを、ある時は溌剌とまたある時は
しっとりと聴かせる。ジョビンの曲から始まるのもうれしい。彼女は好きな曲しか歌わないらしい。
英語、フランス語、ロシア語に堪能ということで、フランス語で「バラ色の人生」ロシア語で「黒き瞳」を披露している。
同じカナダでもダイアナ・クラールとは全く違う印象を持った。
1・AQUA DE BEBER・・2・I CAN’T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE、BABY・・3・GUILTY・・4・MY BABY JUST CARES FOR
ME・・5・BACK HOME TO ME・・6・THE MAN I LOVE・・7・LONELY IN NEW YORK・・8・I FEEL PRETTY・・
9・LA VIE EN ROSE(バラ色の人生)・・10・MY HEART BELONGS TO DADDY・・11・OCHI CHERNYE(黒き瞳)
12・THIS TIME OF THE YEAR・・・
デビュー・アルバムとは思えないほど、堂々としているし、聴く者の心を捉えてはなさない歌唱力も魅力。
ギター、サックスなどをバックにしみじみと歌う、3、5、6、12がとくにいい。
ソフィー・ミルマン:
ロシア・ウラル山脈出身のジャズ・ボーカリスト。
1990年代前半の冷戦崩壊後の混乱の中7歳の時に家族と共にロシアからイスラエルに移住し、幼少期の大半を同地で過ごし
ジャズについて学んだ。その後、15歳の時に家族と共にカナダに移住した。
彼女自身の名前を付けた、デビューアルバムは2004年10月12日にカナダで発売され、2006年3月21日には米国でも
リリースされた。2007年にリリースされたアルバム「MAKE SOMEONE HAPPY」は2008年のジュノー賞で最優秀ヴォーカル
ジャズアルバム賞を受賞した。
また、トロント大学経営学部でも学んだ経歴を持つ。
本作のプロデュースは、カナダのジャズ開祖ビル・キングとグリーンスプーン・・・