つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

小雨・・・

2012-06-12 16:10:26 | ジャズ

 ようやく梅雨らしく小雨が降ってはだ寒い一日・・
 しばらくこんな天気が続くのだろうか?
 不自由なこともある梅雨の時期だけど
 雨は嫌いではない・・むしろ雨が降っている様をみていると
 不思議に落ち着くこともある。
 ”雨は愛のようなものだ・・・”そんな気がする・・

 今日聴いたジャズ・・・

 森泰人&ロニ・ヨハンソン・・・「NUAGES/雲」


 スウェーデンのピアニスト、ロニ・ヨハンソンと同じくスウェーデン在住の森泰人の
 デュオ作品。雲になったジャンゴ・ラインハルトへのオマージュ。
 スタンダードにロニ・ヨハンソンのオリジナルを織り交ぜた一枚。

 1・NIGHT AND DAY・・2・NUAGES・・3・MY FOOLISH HEART・・4・TILL EN VADUR・・
 5・SOME LIKE IT COOL・・6・NOCTUNE・・7・UPPSALA REMEMBERED・・8・POEM・・
 9・EVERTHING HAPPEN TO ME

 1、3、9はスタンダード・4、5、6、7はヨハンソンのオリジナル・2(表題曲)はジャンゴ・
 ラインハルトの曲。。「ヌアージュ」は今なきジプシー・ギタリストへの敬意を表した北欧ならでは
 の旋律、そして緻密なインタープレイが新しい雲を作り出している。ジャンゴの曲は2のみだが
 他の曲も穏やかで抒情的なフレーズが印象的。ドラムレスならではのシンプルで広がりのある形に
 仕上がっている。透明感、ある種の華やかさと言っても良い雰囲気はキープされていてそのスタンスが
 心地よく響く。。ロニーの弾くコードや一音一音、その後に控える森泰人のベースが沁みてくる。
 自然体の美ともいうべきだろうか・・・1999年7月8&9日録音。

 ロニ・ヨハンソン:

 1942年生まれ。スウェーデンのウプサラで育つ。メジャーデビューをドラムのルネ・カールソン、
 ベースのクルト・リングレと共に1961年のエリック・ドルフィーのコンサートで飾る。
 1964年から1972年にかけてルンドという街に住みそこでギタリスト、アレンジャーとして
 著名なボーシルバンと演奏活動を行う。
 この時期にはその他にラーシュ・ガリン、アート・ファーマー、ベニー・ベイリー、スライド・
 ハンプトン、ハーブ・ゲラーそしてドン・バイアスなどの偉大なプレイヤー達と演奏する機会に
 恵まれる。

 1972年、イエーテボリに移りイエーテボリ音楽大学にクラシックピアノと音楽理論を学ぶ。
 1975年からは演奏者と教育者の2つが重要な仕事となる。
 1977年から1981年の間は「MONT EVEREST」というバンドに在籍しながら、レッド・ロドニー
 とウォーン・マーシュとプレイをする。その後1981年から1986年の間、自身のクワルテット
 を率い3枚のアルバムを残す。

 90年代に入ると女性ヴォーカリストのインゲラ・バーグマンとのコンサートツアーやレコーディング
 さらにベーシスト森泰人とのデュエットが誕生し、イモゲーナレコードより「NUAGE/雲」を発表する。
 これをきっかけに彼は80年代のクワルテット時代からドラマー、レイモンド・カールソンを加え
 森泰人のベースと共にロニ・ヨハンソン・トリオを結成。

 2002年の10月にイモゲーナ・レコードよりアルバム「JUBILLE(ジュビリー)」を発表。
 その美しい演奏とライブ録音のような強力にグルーヴする内容はスウェーデンジャズ界に新風を吹き
 込んでいる。


 森泰人:

 1952年東京生まれ。コトラバス奏者、作編曲家。
 青山学院高等部在学中よりコントバスの演奏を始める。当時、NHK交響楽団の首席ベース奏者、小野崎充氏
 にクラシック・コントラバス奏法を7年に渡って師事。青山学院に入学直後より江夏健二、
 (ウオン・ウインツァン)トリオに加わり”ピット・イン””タロー””オスカー”などのジャズ・スポット
 で演奏を始める。その後、青山学院大学時代は沖至、坂田明、井上淑彦など多くのグループでも活動。

 また銀座ヤマハが主催していた「リトル・ジャズコン」を4年にわたりプロデュース。大学卒業後は
 高柳昌行、八城一夫、渋谷毅、中島政雄、阿川泰子、伊藤君子、中本マリなど数多くのプレイヤーと共演。

 1981年スウェーデンに移り住み北欧を中心に活動を始める。
 現在、世界的に活動中・・・