ようやく梅雨らしく小雨が降ってはだ寒い一日・・
しばらくこんな天気が続くのだろうか?
不自由なこともある梅雨の時期だけど
雨は嫌いではない・・むしろ雨が降っている様をみていると
不思議に落ち着くこともある。
”雨は愛のようなものだ・・・”そんな気がする・・
今日聴いたジャズ・・・
森泰人&ロニ・ヨハンソン・・・「NUAGES/雲」
スウェーデンのピアニスト、ロニ・ヨハンソンと同じくスウェーデン在住の森泰人の
デュオ作品。雲になったジャンゴ・ラインハルトへのオマージュ。
スタンダードにロニ・ヨハンソンのオリジナルを織り交ぜた一枚。
1・NIGHT AND DAY・・2・NUAGES・・3・MY FOOLISH HEART・・4・TILL EN VADUR・・
5・SOME LIKE IT COOL・・6・NOCTUNE・・7・UPPSALA REMEMBERED・・8・POEM・・
9・EVERTHING HAPPEN TO ME
1、3、9はスタンダード・4、5、6、7はヨハンソンのオリジナル・2(表題曲)はジャンゴ・
ラインハルトの曲。。「ヌアージュ」は今なきジプシー・ギタリストへの敬意を表した北欧ならでは
の旋律、そして緻密なインタープレイが新しい雲を作り出している。ジャンゴの曲は2のみだが
他の曲も穏やかで抒情的なフレーズが印象的。ドラムレスならではのシンプルで広がりのある形に
仕上がっている。透明感、ある種の華やかさと言っても良い雰囲気はキープされていてそのスタンスが
心地よく響く。。ロニーの弾くコードや一音一音、その後に控える森泰人のベースが沁みてくる。
自然体の美ともいうべきだろうか・・・1999年7月8&9日録音。
ロニ・ヨハンソン:
1942年生まれ。スウェーデンのウプサラで育つ。メジャーデビューをドラムのルネ・カールソン、
ベースのクルト・リングレと共に1961年のエリック・ドルフィーのコンサートで飾る。
1964年から1972年にかけてルンドという街に住みそこでギタリスト、アレンジャーとして
著名なボーシルバンと演奏活動を行う。
この時期にはその他にラーシュ・ガリン、アート・ファーマー、ベニー・ベイリー、スライド・
ハンプトン、ハーブ・ゲラーそしてドン・バイアスなどの偉大なプレイヤー達と演奏する機会に
恵まれる。
1972年、イエーテボリに移りイエーテボリ音楽大学にクラシックピアノと音楽理論を学ぶ。
1975年からは演奏者と教育者の2つが重要な仕事となる。
1977年から1981年の間は「MONT EVEREST」というバンドに在籍しながら、レッド・ロドニー
とウォーン・マーシュとプレイをする。その後1981年から1986年の間、自身のクワルテット
を率い3枚のアルバムを残す。
90年代に入ると女性ヴォーカリストのインゲラ・バーグマンとのコンサートツアーやレコーディング
さらにベーシスト森泰人とのデュエットが誕生し、イモゲーナレコードより「NUAGE/雲」を発表する。
これをきっかけに彼は80年代のクワルテット時代からドラマー、レイモンド・カールソンを加え
森泰人のベースと共にロニ・ヨハンソン・トリオを結成。
2002年の10月にイモゲーナ・レコードよりアルバム「JUBILLE(ジュビリー)」を発表。
その美しい演奏とライブ録音のような強力にグルーヴする内容はスウェーデンジャズ界に新風を吹き
込んでいる。
森泰人:
1952年東京生まれ。コトラバス奏者、作編曲家。
青山学院高等部在学中よりコントバスの演奏を始める。当時、NHK交響楽団の首席ベース奏者、小野崎充氏
にクラシック・コントラバス奏法を7年に渡って師事。青山学院に入学直後より江夏健二、
(ウオン・ウインツァン)トリオに加わり”ピット・イン””タロー””オスカー”などのジャズ・スポット
で演奏を始める。その後、青山学院大学時代は沖至、坂田明、井上淑彦など多くのグループでも活動。
また銀座ヤマハが主催していた「リトル・ジャズコン」を4年にわたりプロデュース。大学卒業後は
高柳昌行、八城一夫、渋谷毅、中島政雄、阿川泰子、伊藤君子、中本マリなど数多くのプレイヤーと共演。
1981年スウェーデンに移り住み北欧を中心に活動を始める。
現在、世界的に活動中・・・