つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

快晴

2012-06-18 16:18:33 | ジャズ

 梅雨の晴れ間が続く・・・
 というより梅雨らしい日々はいつになったら
 訪れるのだろう・・・
 雨が恋しい。。

 ”悲しめるもののために/みどりかがやく/くるしみ生きむとするもののために/
ああ みどりは輝く ”(室生犀星)

 今日聴いたジャズ・・・

 フィリップ・カテリーン・トリオ・・「I REMEMBER YOU」

 チェット・ベイカーのお気に入りだったギタリスト、フィリップ・カテリーンが
 亡きチェット・ベイカーに捧げたアルバム。。
 チェットの愛奏曲、メンバーのオリジナルを織り交ぜた9曲。

 1・NARDIS・・2・TWICE A WEEK・・3・I REMEMBER YOU・・4・SOUL ROLE・・
 5・FROM THIS TIME、FROM THAT TIME・・6・SONGFLOWER・・7・FUNK IN DEEPFREEZE・・
 8・MY FUNNY VALENTINE・・9・BLUES FOR G・T・

 チェットの愛奏曲だったマイルス・デイヴィスの1、ハンク・モブレーの7、ロジャースの8・・
 2&9はカテリーンが書いた曲、5&6はトム・ハレルの書いた曲、4はハイン・ヴァン・デ・ゲイン
 の書いた曲です。
 カテリーンの艶のあるギターにダークなハレルのフリューゲルホーンが絡み、それにさりげなく加わって
 いるハイン・ヴァン・デ・ゲインの美しいメロディーを持ったベースラインがとても魅力的。。
 最高のメンバーが揃ったトリオだと思います。カテリーンのリーダー作の中でもとりわけ愛着のある
 一枚・・
 1990年10月19日録音

 PHILIP CATHERINE(g)
 TOM HARRELL(flh)
 HEIN VAN DE GEYN(b)

 カテリーンとハイン・ヴァン・デ・ゲインはチェット・ベイカーとの共演盤もあるので
 (チェット・ベイカー名義)
 後日また書いてみようと思います

 フィリップ・カテリーン:

 1942年10月27日ロンドン生まれ。
 幼少時をドイツとベルギーで過ごした後、第二次世界大戦以降はブリュッセルに移った。
 少年時代にジャンゴ・ラインハルトとルネ・トーマという偉大なベルギーのギタリストに魅せられ
 14歳で最初のギターを買って独学で習得した。すぐに多くの偉大なジャズ・アーティスト達の演奏を
 聴くようになりブリュッセルに彼らが演奏にやってくると、しばしば会いに行っては数多くのセッション
 を重ね次第に腕を磨いて行ったという。

 18歳でオルガン奏者のルー・ベネットのヨーロッパツアーに同行しこの年ブリュッセルでフランツ・
 アンドレ等と初レコーディングを経験。翌年ルー・ベネットともレコーディングするがLOUVAIN大学で
 経済学を学んだあと、1971年に兵役が終わるまで音楽活動は少なくなる。
 そんな中でもジャック・セルズ、ファッツ・サディといったベルギーのミュージシャン達と共演し
 ジョン・マクラフリン、ラリー・コリエルなどから影響を受けジャズロックに傾倒し始め、ついに
 1970年自身の初リーダー作「STREAM」を発表する。

 1971年たまたまバイオリンのジャン・リュック・ボンティのバンドがギタリストを捜していることを
 知りこのクインテットに参加。その後渡米してバークリー音楽院に学びながら活動の場を世界に移し、
 1974年チャーリー・マリアーノなどとポークパイを結成。ベルリン・ジャズ・フェスティバルにも
 出演を果たす。

 その後は数多くの偉大なアーティスト、例えばチャールズ・ミンガス、デクスター・ゴードン、
 ステファン・グラッペリ、トゥーツ・シールマンス、ケニー・ドリュー、ニールス・ペデルセン、
 チェット・ベイカー、ラリー・コリエル達と共演を重ね20枚を超えるリーダー作、100枚を超える
 参加作を残し、現在はヨーローッパで最も重要なジャズギタリストの一人として知られている