梅雨の晴れ間が続く・・・
というより梅雨らしい日々はいつになったら
訪れるのだろう・・・
雨が恋しい。。
”悲しめるもののために/みどりかがやく/くるしみ生きむとするもののために/
ああ みどりは輝く ”(室生犀星)
今日聴いたジャズ・・・
フィリップ・カテリーン・トリオ・・「I REMEMBER YOU」
チェット・ベイカーのお気に入りだったギタリスト、フィリップ・カテリーンが
亡きチェット・ベイカーに捧げたアルバム。。
チェットの愛奏曲、メンバーのオリジナルを織り交ぜた9曲。
1・NARDIS・・2・TWICE A WEEK・・3・I REMEMBER YOU・・4・SOUL ROLE・・
5・FROM THIS TIME、FROM THAT TIME・・6・SONGFLOWER・・7・FUNK IN DEEPFREEZE・・
8・MY FUNNY VALENTINE・・9・BLUES FOR G・T・
チェットの愛奏曲だったマイルス・デイヴィスの1、ハンク・モブレーの7、ロジャースの8・・
2&9はカテリーンが書いた曲、5&6はトム・ハレルの書いた曲、4はハイン・ヴァン・デ・ゲイン
の書いた曲です。
カテリーンの艶のあるギターにダークなハレルのフリューゲルホーンが絡み、それにさりげなく加わって
いるハイン・ヴァン・デ・ゲインの美しいメロディーを持ったベースラインがとても魅力的。。
最高のメンバーが揃ったトリオだと思います。カテリーンのリーダー作の中でもとりわけ愛着のある
一枚・・
1990年10月19日録音
PHILIP CATHERINE(g)
TOM HARRELL(flh)
HEIN VAN DE GEYN(b)
カテリーンとハイン・ヴァン・デ・ゲインはチェット・ベイカーとの共演盤もあるので
(チェット・ベイカー名義)
後日また書いてみようと思います
フィリップ・カテリーン:
1942年10月27日ロンドン生まれ。
幼少時をドイツとベルギーで過ごした後、第二次世界大戦以降はブリュッセルに移った。
少年時代にジャンゴ・ラインハルトとルネ・トーマという偉大なベルギーのギタリストに魅せられ
14歳で最初のギターを買って独学で習得した。すぐに多くの偉大なジャズ・アーティスト達の演奏を
聴くようになりブリュッセルに彼らが演奏にやってくると、しばしば会いに行っては数多くのセッション
を重ね次第に腕を磨いて行ったという。
18歳でオルガン奏者のルー・ベネットのヨーロッパツアーに同行しこの年ブリュッセルでフランツ・
アンドレ等と初レコーディングを経験。翌年ルー・ベネットともレコーディングするがLOUVAIN大学で
経済学を学んだあと、1971年に兵役が終わるまで音楽活動は少なくなる。
そんな中でもジャック・セルズ、ファッツ・サディといったベルギーのミュージシャン達と共演し
ジョン・マクラフリン、ラリー・コリエルなどから影響を受けジャズロックに傾倒し始め、ついに
1970年自身の初リーダー作「STREAM」を発表する。
1971年たまたまバイオリンのジャン・リュック・ボンティのバンドがギタリストを捜していることを
知りこのクインテットに参加。その後渡米してバークリー音楽院に学びながら活動の場を世界に移し、
1974年チャーリー・マリアーノなどとポークパイを結成。ベルリン・ジャズ・フェスティバルにも
出演を果たす。
その後は数多くの偉大なアーティスト、例えばチャールズ・ミンガス、デクスター・ゴードン、
ステファン・グラッペリ、トゥーツ・シールマンス、ケニー・ドリュー、ニールス・ペデルセン、
チェット・ベイカー、ラリー・コリエル達と共演を重ね20枚を超えるリーダー作、100枚を超える
参加作を残し、現在はヨーローッパで最も重要なジャズギタリストの一人として知られている