つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

梅雨入り

2012-06-09 16:19:15 | ジャズ

 昨日は暑くて梅雨の時期があるのだろうかと
 思っていたのに今日は梅雨入りしたとのこと・・
 とてもはだ寒い一日。。
 雨の土曜日になってしまった・・
 ようやく雨の中で映える紫陽花の出番が来たという想い・・

 今聴いているジャズ・・

 アイク・ケベック・・「BOSSA NOVA SOUL SAMBA」


 ソウル・フィーリングあふれるケベックがボサ・ノヴァブームの中で吹き込んだ
 一枚。極太テナー・サウンドとラテン・リズムの絶妙な融合が楽しめる。

 1・LOIE・・2・LLORO TU DESPEDIDA・・3・GOIN’ HOME・・4・ME ’N YOU・・
 5・LIEBESTRAUM・・6・SHU SHU・・7・BLUE SAMBA・・8・FAVELA 9・LINDA FLOR

 1はケニー・バレルの曲で 6と並ぶ哀愁味のある名曲。ケベックの飄々とスウィングし
 そこに艶のあるバレルのギターが絡んでいくという展開になっている。
 一枚をとうしてバレルは全面に出すぎることなく、そっと寄り添うようなギターは匠の技
 というより他ない。

 ドヴォルザークの3(家路)やリストの5(リーベンストラウム・愛の夢)といった
 クラシックの名曲がみごとにジャズ化されている。
 4(ミーン・ユー)や8(ファヴェーラ)でもケベックの肩の力が抜けたプレイがいい。

 このレコーディングの3か月後に彼は肺癌でこの世を去るのだが、そんなことは露ほども
 感じさせない素晴らしいプレイの連続である。

 アイク・ケベック:

 1918年8月17日アメリカ合衆国ニュージャージー州ニューアーク生まれ。
 テナーサックス奏者。

 1940年には録音活動を始める。その後、フランクリン・ニュートンやホット・リップス・
 ペイジ、 ロイ・エルドリッジ、トラミー・ヤング、エラ・フィッツジェラルド、ベニー・カーター、
 コールマン・ホーキンスと共演した。

 1944年から1951年までの間はキャブ・キャラウェイと断続的に共演を続けている。
 またこの時期にブルーノート・レコードへの録音が行われ、さらにA&Rとして同レーベルの
 スカウトも兼ねセロニアス・モンクやバド・パウエルらのピアニストが世に出るきっかけを
 作った。ケベックは初見演奏の能力に恵まれ、多くのブルーノートのセッションで即席の
 編曲家を務めることもあった。

 ケベックは1950年代を通じて散発的にしか録音しなかったが、それでも定期的な演奏活動を
 続けていた。
 1959年には一連の録音によってブルーノート・レーベルへの復帰作にとりかかる。
 のちに聴衆の好感を得てたくさんのアルバムが温かく歓迎された・・・


   1963年 肺癌のために早世した