(つづき)
今年の春のダイヤ改正の具体的な内容も、ちらほらと出てきていますが。
前回の2007年春に引き続き、今回はその1年後、2008年春のダイヤ改正の要点をまとめてみます。
1.「6-1番」新設
冒頭の画像は、誕生直前の「鳥飼三丁目」バス停。
「福岡タワー南口(当時。現在は福岡タワーに改称)~地行~鳥飼~福大大濠中高前~国体道路~キャナルシティ~博多駅」というルートで運行を開始。
なお、当時のニュースリリースでは、
“博多駅・天神などの鉄道駅とキャナルシティ博多・大濠公園・ヤフードーム・福岡タワーといった観光地を結ぶ路線です”
と案内されている。
ちなみに、TVQ、NHK、TNC、RKBと、多くの放送局を結ぶ路線でもあったりする。
「6-1番」新設により、福岡都心部に存在した比較的大きめのバス空白地域が3分割された、という話は、少し前の記事でも書きました。
2.「502番」新設
「四箇田団地~田隈新町~原団地~室見五丁目~愛宕ランプ~都市高速~天神北ランプ~天神~国体道路方面」というルートで、「503番」の二匹目のドジョウを狙った感じで新設。
当時のニュースリリースでは、
“有田・原地区と天神を都市高速道で結び、時間短縮を図ります”
とある。
運行当初は、平日15往復、土日祝日13往復だったが、9年経った現在は、それよりも少ない水準で落ち着いており、「503番」のようにはうまく育たなかった。
ちなみに、「502番」の末尾の「2」と、四箇田・金武地区のメイン路線「2番」の「2」の関係性については、こちらの記事などを参照。
3.「5番」(能古渡船場~博物館南口~西新~博多駅)の廃止
先日の記事で触れた「脇山口交差点を北上する1番」から番号が変わって「5番」として運行されていたが、この時に廃止。
同時に、「9番」の能古渡船場行きをマリナタウン経由に変更して増便することで、愛宕浜から西新方面については救済が図られた。
また、この3年後に「6番」が博物館南口経由で福岡タワー南口まで行くようになっており、「5番」の面影が復活している。
なお、「5番」という行先番号は、この1年後に別のルートで復活しています。
4.天神・博多駅→中央ふ頭・博多ふ頭行きバスの行先番号変更
それまで、いろんな行先番号で市内各地から天神にやってきた路線は、「天神→中央埠頭間」のみ「80番」で統一されていたが、この方式に以下の3パターンが加わった。
天神→博多埠頭間 … 「90番」
薬院駅→博多駅→中央埠頭間 … 「88番」
博多駅→博多埠頭間 … 「99番」
このことは、少し前にまとめた記事でも触れています。
バスの行先表示の方向幕からLEDへの変更がほぼ完了し、運行中に行先番号を変えることへのハードルが大きく下がったことで、この後も、番号の統一はさらに進んでいきます。
5.東部地区からの新たな「直行」の新設
2007年春に、香椎浜地区から都市高速天神北ランプを経由して都心に入る「直行」が増強されたが、同様のパータンで以下の3ルートが加わった。
新宮緑ケ浜→雁の巣→アイランドシティ→留学生会館→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「21A」で女子大方面
土井団地→多々良→松島5丁目→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「72C」で流通センター方面
土井団地→香椎参道→留学生会館→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「28B」で香椎参道方面
2017年現在残っているのは、一番上の新宮緑ケ浜発のみ。
一方で、その後、「24C」「新宮急行」などでは、このパターンが採用されている。
6.「無番」(四箇田団地~福大病院)実質廃止
「12番」の四箇田団地行きの廃止に伴い運行を開始したこの「無番」だったが、土曜の夜に一本だけ免許維持路線を残して実質廃止に。
地下鉄七隈線の影響もあったのでしょう。
その免許維持路線もその後廃止となり、野芥交差点から田隈小学校前までの間にはバスが走らなくなった。
7.「3番」脇山地区のルート再編
「早良営業所~内野~西神の原~脇山小学校~椎原」というルートが新設。
その後の、脇山支線「曲渕~陽光台~西神の原~脇山小学校~椎原」誕生への布石といったところでしょうか。
8.「4番」と「29番」の分割
1年前に土井営業所行きができた「4番」だったが、もともとのルートだった香椎浜営業所行き及びアイランドシティ行きが「4-1番」となり、「29番」の高美台一丁目行きが「29-1番」となった。
「枝番化」も、その後多く行われるようになる方式だが、ただ、「4-1番」「29-1番」については、ともにその後廃止となっている。
9.天神郵便局前、天神日銀前の乗り場変更
現在は、「天神中央郵便局前」が正式名称となっているが、当時は「天神郵便局前」が一応正式だった。
天神橋口交差点に一番近い郵便局前18C乗り場に停車していた「2番」が、日銀前19Bに変更となり、18C乗り場には、これまで18B乗り場に停車していた「22-1番」「23-1番」「23-2番」が停車するようになった。
なお、当時「2番」は博多駅まで行っていました。
10.「1番」藤ヶ丘団地~橋本付近の経路変更
「1番」の藤ヶ丘地区のルートが変更となり、壱岐ヶ丘中学校~橋本間は、以下の3パターンとなった。
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~壱岐南小学校入口~道隈~柿ノ内~野方~大河原~橋本
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~戸切三丁目~戸切~橋本駅~橋本二丁目~橋本
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~戸切三丁目~戸切~橋本駅~戸切~戸切三丁目~藤ヶ丘団地~壱岐南小学校入口~道隈~柿ノ内~野方~大河原~橋本
戸切、戸切三丁目には、現在バスは走っていないが、「橋本駅を通らない」「橋本駅を複乗」「橋本駅を通ってそのまま橋本へ」という3パターンは、現在も踏襲されている。
11.那珂川ローカルの一部廃止
「9番」の那珂川営業所~佐賀橋、「無番」の佐賀橋~板屋、「7番」の大橋駅~今光橋~博多南駅が廃止に。
「かわせみ」の登場までには、タイムラグがありました。
(つづく)
今年の春のダイヤ改正の具体的な内容も、ちらほらと出てきていますが。
前回の2007年春に引き続き、今回はその1年後、2008年春のダイヤ改正の要点をまとめてみます。
1.「6-1番」新設
冒頭の画像は、誕生直前の「鳥飼三丁目」バス停。
「福岡タワー南口(当時。現在は福岡タワーに改称)~地行~鳥飼~福大大濠中高前~国体道路~キャナルシティ~博多駅」というルートで運行を開始。
なお、当時のニュースリリースでは、
“博多駅・天神などの鉄道駅とキャナルシティ博多・大濠公園・ヤフードーム・福岡タワーといった観光地を結ぶ路線です”
と案内されている。
ちなみに、TVQ、NHK、TNC、RKBと、多くの放送局を結ぶ路線でもあったりする。
「6-1番」新設により、福岡都心部に存在した比較的大きめのバス空白地域が3分割された、という話は、少し前の記事でも書きました。
2.「502番」新設
「四箇田団地~田隈新町~原団地~室見五丁目~愛宕ランプ~都市高速~天神北ランプ~天神~国体道路方面」というルートで、「503番」の二匹目のドジョウを狙った感じで新設。
当時のニュースリリースでは、
“有田・原地区と天神を都市高速道で結び、時間短縮を図ります”
とある。
運行当初は、平日15往復、土日祝日13往復だったが、9年経った現在は、それよりも少ない水準で落ち着いており、「503番」のようにはうまく育たなかった。
ちなみに、「502番」の末尾の「2」と、四箇田・金武地区のメイン路線「2番」の「2」の関係性については、こちらの記事などを参照。
3.「5番」(能古渡船場~博物館南口~西新~博多駅)の廃止
先日の記事で触れた「脇山口交差点を北上する1番」から番号が変わって「5番」として運行されていたが、この時に廃止。
同時に、「9番」の能古渡船場行きをマリナタウン経由に変更して増便することで、愛宕浜から西新方面については救済が図られた。
また、この3年後に「6番」が博物館南口経由で福岡タワー南口まで行くようになっており、「5番」の面影が復活している。
なお、「5番」という行先番号は、この1年後に別のルートで復活しています。
4.天神・博多駅→中央ふ頭・博多ふ頭行きバスの行先番号変更
それまで、いろんな行先番号で市内各地から天神にやってきた路線は、「天神→中央埠頭間」のみ「80番」で統一されていたが、この方式に以下の3パターンが加わった。
天神→博多埠頭間 … 「90番」
薬院駅→博多駅→中央埠頭間 … 「88番」
博多駅→博多埠頭間 … 「99番」
このことは、少し前にまとめた記事でも触れています。
バスの行先表示の方向幕からLEDへの変更がほぼ完了し、運行中に行先番号を変えることへのハードルが大きく下がったことで、この後も、番号の統一はさらに進んでいきます。
5.東部地区からの新たな「直行」の新設
2007年春に、香椎浜地区から都市高速天神北ランプを経由して都心に入る「直行」が増強されたが、同様のパータンで以下の3ルートが加わった。
新宮緑ケ浜→雁の巣→アイランドシティ→留学生会館→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「21A」で女子大方面
土井団地→多々良→松島5丁目→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「72C」で流通センター方面
土井団地→香椎参道→留学生会館→都市高速→天神北ランプ→天神→呉服町ランプ→「28B」で香椎参道方面
2017年現在残っているのは、一番上の新宮緑ケ浜発のみ。
一方で、その後、「24C」「新宮急行」などでは、このパターンが採用されている。
6.「無番」(四箇田団地~福大病院)実質廃止
「12番」の四箇田団地行きの廃止に伴い運行を開始したこの「無番」だったが、土曜の夜に一本だけ免許維持路線を残して実質廃止に。
地下鉄七隈線の影響もあったのでしょう。
その免許維持路線もその後廃止となり、野芥交差点から田隈小学校前までの間にはバスが走らなくなった。
7.「3番」脇山地区のルート再編
「早良営業所~内野~西神の原~脇山小学校~椎原」というルートが新設。
その後の、脇山支線「曲渕~陽光台~西神の原~脇山小学校~椎原」誕生への布石といったところでしょうか。
8.「4番」と「29番」の分割
1年前に土井営業所行きができた「4番」だったが、もともとのルートだった香椎浜営業所行き及びアイランドシティ行きが「4-1番」となり、「29番」の高美台一丁目行きが「29-1番」となった。
「枝番化」も、その後多く行われるようになる方式だが、ただ、「4-1番」「29-1番」については、ともにその後廃止となっている。
9.天神郵便局前、天神日銀前の乗り場変更
現在は、「天神中央郵便局前」が正式名称となっているが、当時は「天神郵便局前」が一応正式だった。
天神橋口交差点に一番近い郵便局前18C乗り場に停車していた「2番」が、日銀前19Bに変更となり、18C乗り場には、これまで18B乗り場に停車していた「22-1番」「23-1番」「23-2番」が停車するようになった。
なお、当時「2番」は博多駅まで行っていました。
10.「1番」藤ヶ丘団地~橋本付近の経路変更
「1番」の藤ヶ丘地区のルートが変更となり、壱岐ヶ丘中学校~橋本間は、以下の3パターンとなった。
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~壱岐南小学校入口~道隈~柿ノ内~野方~大河原~橋本
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~戸切三丁目~戸切~橋本駅~橋本二丁目~橋本
壱岐ヶ丘中学校~藤ヶ丘団地~戸切三丁目~戸切~橋本駅~戸切~戸切三丁目~藤ヶ丘団地~壱岐南小学校入口~道隈~柿ノ内~野方~大河原~橋本
戸切、戸切三丁目には、現在バスは走っていないが、「橋本駅を通らない」「橋本駅を複乗」「橋本駅を通ってそのまま橋本へ」という3パターンは、現在も踏襲されている。
11.那珂川ローカルの一部廃止
「9番」の那珂川営業所~佐賀橋、「無番」の佐賀橋~板屋、「7番」の大橋駅~今光橋~博多南駅が廃止に。
「かわせみ」の登場までには、タイムラグがありました。
(つづく)