INSIDE SORAMAME

私の頭の中のキオクを綴っていくつもりです・・

キオクのカケラたち(1)

2012年07月07日 | マスコミ
今回は「キロクのカケラたち」ではなく「キオクのカケラたち」。

「磯田久美子 プロフィール」などのキーワードで検索してこのブログにたどり着く方が多いということは、「ニュースなキザシ」で、これまでに何度か書きました。
ウィキペディアにも磯田さんの項目は未だなく、「今日感テレビ」や「探検!九州」で日々活躍されている磯田さんの姿を見て、「どういう経歴の人なのか?」という関心を持つ方が多いというのは理解できる気がします。

というわけで今回は、私が知る磯田さんの情報、及び、そこから派生して思い出したいろんなことを書き綴ってみたいと思います。
何のあてもなく書き始めたのですが、思いのほか長文になります。

磯田さんは、もともとRKBのラジオカー「スナッピー」のキャスタードライバー出身であり、その後の、鬼橋美智子さん、長谷川友子さん、江藤晴美さん、麦田陽子さん、茅原あいりさん…などと同じということになります(ちなみに山本華世さんや原田らぶ子さんは、KBCのラジオカー「ひまわり」出身)。
スナッピーを卒業後、RKBテレビでレポーターとしての活動を開始するわけですが、1990年10月にスタートし現在も続くテレビ番組「探検!九州」で一躍その知名度が高まることになります。
ちなみに、「探検!九州」の第一回のレポーターは磯田さんでした。
当時の番組キャスターは安藤豊アナと、現在も出演中の安田瑞代アナ。
磯田さんはその後、島田洋七さんとともに「探検!九州」のメインキャスターを務めた時期もありました(その当時に限り、生放送ではなく録画だったようです)。
また、日曜の夕方に「くみこのいきなりおじゃましまーす!」という冠番組を持っていたこともありました(内容は、TNCで現在放送中の「華丸・大吉のなんしようと?」のようなイメージ)。
磯田さんがレポーターを務め、「探検!九州」の企画として現在も続いている「鈍行列車グルメ旅」は、もともと別の番組「RKBワイド5」で放送されていたシリーズ企画でした。
「ワイド5」については後述します。

「探検!九州」は、放送開始当時は火曜19時から(当時のTBS系列のローカル枠)の放送でした。
「探検!九州」開始前は、同じく自社制作で「カナナテレビフクオカン」という番組が1年間放送されていました。
「カナナテレビフクオカン」のキャスターは、熊本で現在も活躍中のかなぶんやさん(「カナナ」は「火曜七時」と「かなぶんや」を掛けていたもよう)と安田瑞代アナ(後半の半年間のみだったと記憶。前期の女性出演者は失念)。
もともとは生中継、クイズ、ゲストコーナーなど多くの企画を盛り込んだ内容でしたが、あまり視聴率は良くなかったようで試行錯誤を繰り返し、全編ひとつのテーマに絞った「密着もの」を放送したところ好評だったらしく、それが次の「探検!九州」につながっていくことになります。

「RKBワイド5」は、1991年4月、福岡初の夕方ワイド番組としてスタートしました。
ホークスが福岡に本拠地を移すことで、その取材のための体制を敷く必要が生じた関係上、RKBは当時、平日の帯の情報番組から一時的に撤退していたのですが、「ワイド5」で再び参戦ということになりました。
放送時間は、月曜から木曜の17時~17時55分の55分間で、金曜日は同時間に「探検!九州」が再放送されていました。
現在「今日感テレビ」が5時間にわたって放送されていることを考えると、55分という放送時間は短い印象がありますが、当時としてはこれでも「ワイド」でした。
番組テーマ曲は、COSMOSの「セルリアンカリブ」(主に地方局で放送されていたラジオ番組「西村知美キュートに初恋」と同じ)。
なお、17時55分からは、「RKBニュースワイド」(当時18時30分から放送)の告知番組が放送されていましたが、「ニュースワイド」のリニューアル(松田英紀、服部義夫、田中みずきの3人体制に移行)後は、「ニュースワイド」の告知も「ワイド5」に内包されるようになりました(ちなみに、「ニュースワイド」キャスターも務めた松田英紀さんが、「鈍行列車グルメ旅」の企画を考案されたとのことです)。
キャスターは、現在「探検!九州」のキャスターをされている白木正四郎さんと、当時アナウンサーだった斉藤絹子さん
斉藤絹子さんはその後、「ワイド5」の後番組「夕方放送局きょうもやっぱり基樹です」のさらに後番組「RKBももち丸」でも坂田周大アナとともにキャスターを担当されました。
「ワイド5」の第一回放送のとき斉藤アナは、緊張で腰が抜けてしまい、放送終了後、立ち上がることができなかったそうです。
斉藤アナは、「RKBベスト歌謡50」の林幹雄アナの最終回(1990年春)に、植草朋樹アナ(現在はテレビ東京に移籍)らとともに「新入社員」として挨拶していたので、入社後1年での大抜擢でした。
一方の白木さんは、当時木曜深夜に「Gな気分で」という30分の情報番組を実藤明子さんとともに担当していました。
「ワイド5」は、オープニング→日替わりの特集→RKBスピーカーズコーナー→一枚の絵→ふくおか食探検→エンディング…というのが基本的なフォーマットだったと思います。
全体的にゆったりとした感じの作り(いま風にいえば「ゆるい感じ」)で、キャスターとレポーターとのフリートークの時間も多くとられていて、アットホームな雰囲気の番組だったと記憶しています。
特集のレポーターは、磯田久美子さんをはじめとして、中西一清さん、植木伴子さん(元大分放送アナウンサー)、下野美由紀さん、西田恭平さん(鐘)、寿一実さん、藤井一子さん(チェックポイント)、村上幸子さんなどが出演されていました。
「RKBスピーカーズコーナー」は、ソラリアプラザのロビーからの中継で、レポーターの実藤明子さんが、毎日のテーマに関して、集まった視聴者の主張を聞くという建前でしたが、実際には能動的に発言する人はほぼゼロで、実質的にはインタビューコーナーとなっていました。
なお、実藤さんもスナッピー出身だったと思います(その後、「中西一清スタミナラジオ」の制作などにも携わられているようです)。

「ワイド5」のレポーターの一人、中西一清さんは当時RKBのアナウンサーであり、「ワイド5」第一回目のレポーターも中西さんだったと思います。
当時既に中堅からベテランの年齢に達していましたが、当時のアナウンス部の年齢構成がいびつだったこともあり、中西さんはいろんな番組で外回りやレポーターをかなり晩年まで担当していました。
ただ、中西さん本人は、現場に出向くことに常に誇りを持っていた節があり(もちろんご本人の心情はわかりませんが)、福岡空港の近くで取材中、ガルーダ航空機離陸失敗の事故(1996年)に偶然遭遇し、現場にどんどん入っていってレポートされていた姿も記憶にあります。
なお、「ワイド5」時代の「鈍行列車グルメ旅」もレポーターは磯田さんでした。
現在「探検!九州」では肥薩おれんじ鉄道が取りあげられていますが、「ワイド5」時代は山陰本線を下関から順に旅していました。
「探検!九州」昇格後の第一回は鹿児島本線で、その後、日豊本線、くま川鉄道なども題材になったと思います。
なお、鹿児島本線シリーズの途中で、磯田さんは結婚のため一度降板しています(宮崎揚子さんにバトンタッチ)が、その後また復活しました。
「ワイド5」時代には、類似のシリーズ企画として、「福岡バス旅行」(担当は磯田さん)、「私鉄沿線」(担当は中西さん)などもありました。

「ワイド5」の視聴率は悪くなかったようですが、北海道STVの「どさんこワイド」成功の流れを受け、17~19時の中で、全国ニュースを挟みながら、それまでの「ローカル情報番組」と「ローカルニュース番組」の垣根を取り払い、中継なども交えながらこれらを複合的に扱うというスタイルが全国的に流行り出し、RKBでも、「ワイド5」、全国ニュース「JNNニュースの森」、ローカルニュース「RKBニュースワイド」の3つの枠を統合した「夕方放送局きょうもやっぱり基樹です」がスタートします。

なお、「基樹です」スタートにあたり、「RKBニュースワイド」は放送を終了することになるのですが(最後の放送の日、松田キャスターは「本日でニュースワイドは終了します。昭和50年から長い間ご覧いただきありがとうございました」と確かに言っていました)、ウィキペディアでは「RKBニュースワイド」に関して、
“2003年6月、28年3ヶ月に及ぶ番組の歴史に幕を閉じ「夕方どんどん」と放送枠の統合で「今日感テレビ」がスタートした。”
“一時期「夕方放送局今日もやっぱり基樹です」に番組を内包された時期もあった。”
と書かれており、歴史的な解釈としては、「基樹です」開始の時点では、「ニュースワイド」は「終わってなかった」ことにされているようです。
たしかに、その後、「基樹です」がリニューアルをして、ローカルニュース枠を「夕方放送局ニュースワイド」として切り離したときに、何事もなかったように「ニュースワイド」の名称が「復活」したことは事実なのですが(笑)。

「夕方放送局きょうもやっぱり基樹です」は、タイトルが示す通り、メインキャスターは中村基樹さん(当時RKBアナウンサー)で、ラジオの「中村もときのおはようRKB」からの満を持しての転身という感じでした(ちなみに、前述の松田英紀さんは、「おはようRKB」のディレクターもされていたと思います)。
開始当初のアシスタントは大村由紀子アナ、後期のアシスタントは高藤秋子アナで、大村アナ、高藤アナとも、その後は報道記者に転身しています。
放送時間は、月曜から金曜の17時から19時で、特集、中継、ゲストとのトーク、料理コーナーにニュースと、コーナーをたくさん盛り込み、「ワイド5」よりも機動的かつアップテンポな内容で、基樹さんのキャラクターが存分に活かされた構成になっていました。
18時台のローカルニュースは、当初は納富昌子さんがキャスターで、基樹さんがコメントを挟むという内容でしたが、後に基樹さんは18時台には出演しなくなり、納富さんメイン、坂田周大アナがサブというスタイルになりました(このときに「ニュースワイド」の名称が「復活」)。
テーマ曲は「I can't stop fallin' love with you」というオリジナル曲で、RKBのディレクターなどが結成したバンドによる作品でした(二代目のテーマ曲も同様)。
田中みずきアナは毎日、博多駅前から天気予報を伝えていました。
中継のレポーターは、週の前半がケン坊田中さん、後半が仲谷一志さんでしたが、後に日替わりになりました。
なお、「基樹です」の第一回にも磯田さんはレポーターとして出演していました。
ちなみに、現在も気象予報士アナとして「今日感テレビ」に出演中の龍山康朗アナは、「基樹です」放送期間中に予報士の免許を取得し、初めての「独自予報」もこの番組で行われました。 
この番組が放送されている期間中、「ユニバーシアード福岡大会」が開催され(1995年夏)、RKBは大会のホスト局となり、民放としては独占して競技中継や映像配信を行いましたが、大会のPRなども含め、「基樹です」の好調が、それらを後押しした感がありました。
なお、大会期間中は、夕方の「基樹です」の時間に加え、午前中と深夜にもハイライト番組が放送され、午前中は石上正憲アナ、深夜は坂田アナと梁井久美アナがキャスターを務めました。

その後、1995年10月にFBSで「めんたいワイド455」が始まり、「基樹です」は勢いを失い、「RKBももち丸」→「夕方どんどん」シリーズと、現在の「今日感テレビ」が天下を獲るまで、RKBの夕方情報番組は試行錯誤を続けることになります。
そのあたりのことは、このブログだけでなくその他のサイトにも書いてあるので、今回は触れませんが、その間もずっと、「探検!九州」と夕方の情報番組で一貫してレポーターとして番組を引っ張ってきた磯田さん。
局の歴史の約半分の期間にわたって、自社制作番組を支え続けてきたという意味で、RKBにとっての最大の功労者のひとりではないかと考えるわけです。

なお、ここまでほとんど記憶だけに基づいて一気に書いたため、事実関係に誤りがある可能性も大いにあります。
誤りを見つけたら、ぜひぜひ指摘していただければと思います。
(つづく?)


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6 コメント

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そういえば… ()
2012-07-06 01:40:00
磯田久美子さんのwikiは確かに無いですね。
当然あると思っていましたが、恐らく彼女のきちんとしたプロフィールを知っている人が少ないからでしょうね。
スナッピーOGは知っていましたけど、それ以外は確かにあまり知らなかったです。

スナッピーは、戸塚洋子さんのお姉さんでスナッピーOGの戸塚貴子さんが、去年からFM佐賀で多久市の広報番組担当しています。

http://www.fmsaga.co.jp/personality/

佐賀県は、雇用対策関連の予算で市町村がラジオ番組がNBCラジオ佐賀でもやってますね。
戸塚姉妹は神埼市出身ですが、NBCラジオ佐賀のスキッピーOGの田代奈々ちゃんと同じです。
奈々ちゃんが6月からパインズ入りしましたので、鬼橋美智子さんの後輩になりました。

http://pines.org/modules/smartsection/item.php?itemid=96

番組制作やっている会社なので、裏方もできる彼女らは貴重な存在なのかもしれません。
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懐かしや… (Kassy)
2012-07-08 00:29:08
こんにちは。

懐かしい固有名詞が一気に並びましたね。「ひまわり」「かなぶんやさん」など、実に懐かしいです。ラジオ局の宣伝なのか番組の宣伝なのか、今となっては分かりませんが、何かの下敷き(一緒に入っていたか別々だったかも記憶が薄いのですが)を持っていました。
マスコミは私自身あまり注目していないのですが、こういう記事で過去を振り返るというのもいいものですね。シリーズ化、期待します。
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Unknown (soramame)
2012-07-09 19:42:59
Mさん、こんにちは。

>磯田久美子さんのwikiは確かに無いですね。

そうなんですよね。
キャリアや実績は、wikiに載っても申しぶんないと思うんですけどね。

誰かもっと詳しい方がこの記事を読んで、wikiを書いてくれることを期待したいと思います(笑)。
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Unknown (soramame)
2012-07-09 19:43:08
Kassyさん、こんにちは。

>ラジオ局の宣伝なのか番組の宣伝なのか、今となっては分かりませんが、何かの下敷き(一緒に入っていたか別々だったかも記憶が薄いのですが)を持っていました。

KBCラジオの下敷きを私も昔、持っていた気がします。
おそらく子供向けに作られたもので、パーソナリティの顔写真が並んでいて、その下に平仮名で「ごあんつぎまる」とか「かなぶんや」とか「ばってんあらかわ」とか、子供にとってはインパクトのある名前(笑)が並んでいたので記憶に残っています。

>シリーズ化、期待します。

了解です。
また、忘れた頃にやってくるかもしれません。
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wiki無い人探しました ()
2012-07-10 01:26:56
九州ローカルタレントでwikiに載って無い人、ちょっと探してみました。

・西川友紀子
・たけうちいづる
・山口玲香
・大迫佐和子
・丸井純子

西川さん、べーさんがないのは意外でした。

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Unknown (soramame)
2012-07-12 20:20:48
Mさん、こんにちは。

白木正四郎さん、川上鴻一郎さん、中村良知さん、塚本博道さんなんかもないですね。
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