安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

可愛岳の鉾岩

2013年12月03日 22時02分44秒 | 日記
 地元新聞に「ニニギノミコトが眠る地の象徴 鉾岩」と題した記事に聳え立つ鉾岩の写真が掲載されて
いた  

 延岡市北川町の可愛岳(えのたけ)には2回登ったことがあるが、鉾岩には気がつかなかった  素晴
らしい写真に圧倒され、11月28日(木曜日)に可愛岳に登った

 明治10年8月に西郷隆盛が可愛岳越えを行って鹿児島に帰着したことはつとに知られており、北川町
俵野には西郷資料館がある  資料館の北側から山に向うと、左手に天孫ニニギノミコトの墳墓と伝えら
れる経塚が見える  狭い山道を登ると、庚申塔があある  

 鬼の舟等の石を見ながら進むと、凡そ1時間15分で北東側に広場がある  広場から北川が展望でき
る  広場から道に引き返すと、広い林道があり、南側の斜面に「登山道入り口」の表示がある  この
登山道を登ると、間もなく「二本杉」の表示があるが、2本の杉は既に枯れていた

 ストーンサークル、朝寝窪などを通り過ぎて急な坂道になると、ロープが張られていた  ロープは通
常は助けを借りなくても登ることができるが、雨の後などで滑りやすいときには重宝するだろうと思った

 急な坂道を上りつめると急に明るくなって東側に展望が開け、烏帽子岳(588m)の表示がある
 
 烏帽子岳から凡そ12分で南登山道との合流地を通り過ぎ、「前屋敷」に着く  前屋敷は、かつて麓
の茅葺屋根に使う茅刈りなどの作業人が休憩するための小屋があった所だ  

 西郷資料館から凡そ2時間半で目的地の「鉾岩」が立つ岩場に着いた  鉾岩は、登山道の東側にある
岩場に立っている三本剣岩(三本岩)の更に東側に並立しているので、急いで登山道を歩けば見落とすだ
ろう  なお、鉾岩、三本剣岩ともに案内標識がないので、かつて私が可愛岳に登った時にそうであった
ように、岩場に並立する巨石が古墳時代の遺跡だと分かる人は少ないだろうと思った  

 鉾岩は、岩場の岩に立てかけ、周囲には明らかに鉾岩の転倒を防止するための詰め石と分かる石が並ん
でいるので、人工的な物であることは間違いないと思った

 鉾岩は、かつて地元住民の間では可愛岳の頂上だと考えられていたようで、「宮崎百山」では、「口伝
えでは(ニニギノミコトの)陵墓は可愛岳山頂の鉾岳であるとも言われている」と記載されている  当
日、登山道の途中で追い越した延岡市の登山者6人は、私が鉾岩や三本剣岩などを撮影中に追いついてき
たが、鉾岩の周辺で昼食を食べた後、頂上には行かないで下山した

 可愛岳の頂上は、鉾岩の西側にある大きな岩の狭い間を通っていったん下り、暫く歩いて急な坂を登る
と15分ほどで平らな広場のある頂上に着く  頂上からは延岡市内、行縢山、大崩山等々の山が展望で
きる  天気予報では「曇り後晴れ」となっていたが、12時10分頃の頂上はどんよりと曇り、僅かで
はあったが一時粉雪が舞った  それでも、延岡市を見下ろすと、市街地には太陽が当たっていた

 頂上で昼食を食べ終わると、体を温めるために直ぐに下山を始めた  下山は、途中から右折して南登
山道(西郷軍退路)を歩いた  南登山道は水場付近で少しガレバを歩くが、殆どがなだらかな道で、こ
の時期は利用者が少ないのか、落ち葉に厚く覆われている所では滑らないように注意しながら歩いた

 よく整備された登山道をゆっくり、のんびり歩いて頂上から凡そ2時間で西郷資料館に着いた

   2013年12月3日
                                             風

※ 写真は、クリックすると拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する 


9時02分 西郷資料館

9時12分 庚申塔

9時13分 庚申塔

10時19分 鬼の舟

10時21分 広場

10時23分 広場から延岡市方面展望

10時27分 林道から登山道へ

10時29分 2本杉は枯れていた

10時45分 朝寝窪

10時46分 ストーンサークル

10時47分 ストーンサークルの表示周辺に石が散らばっていた

10時52分 急な坂道にロープ

10時57分 東側に展望

10時58分 延岡方面の展望

10時59分 烏帽子岳

11時03分 山姥の尾

11時12分 南登山道との合流地

11時18分 前屋敷

11時43分 鉾岩

11時45分 鉾岩の後方に立つ三本剣岩( 三本岩 )

11時58分 鉾岩から延岡市内展望

12時15分 可愛岳頂上(727m)

12時21分 頂上から延岡市方面を展望 市内は「晴れ」

13時09分 ドルメン

13時37分 南登山道(西郷軍退路)を下る

13時55分 水飲み場

14時07分 広場

14時55分 南登山口