熱く・楽しくいこう!

山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

2016 ヨーロッパアルプス登山紀行 その②

2016-07-23 22:56:43 | プライベート
◎ミディ針峰 コスミック・リッジ(単独登攀)

このコースも既に4回目の登攀です。シャモニに着いて真っ先に登るようにしていて、もはや高度順化、そしてウォーミングアップコースとして僕の定番コースなのです。
勝手知ったるコースとは言ってもやはりそこは高所の本番コース。年によって状況は大きく変わります。
今回はちょうど周辺の山々が雪崩の危険が高いこともあって多くの登山者が転戦してきていました。案の定ルート上は多くの登山者で所々渋滞でした。
それでもゆっくり登れたので逆に高度順応、ウォーミングアップにはちょうど良かったです。


ゴンドラから望むコスミック・リッジ全景


岩峰には多くのクライマーが取付いています。


コスミック・リッジ上のジャンダルム


◎ツールロンド(3792m) ジェルバズッチ・クーロワール(単独登攀)

翌日は続けてツールロンドに向かいました。ジュアン氷河上に聳える小粒な山ですが、どの方面も急峻な山容でなかなか容易には登らせてくれない山です。7年前に北壁から登っているので今回はジェルバズッチ・クーロワールを登ってノーマルルートの南東稜を下りました。


ツールロンド。正面が北壁


西面に回り込んでジェルバズッチ・クーロワールの全景。赤線が登攀ライン


シュルンドを越えて氷雪のクーロワールをひたすら上を目指します。時々落ちてくる左右の岩稜からの落石にはヒヤヒヤさせられながら登りました。


上部まで登ってきてクーロワールを見下ろします。


南東稜に合流して山頂へ。モンブランを背にマリア像


下山の南東稜はとても状態が悪く落石のオンパレード! 懸垂下降を交えながら慎重に下りました。

出だしの2山は天気にもバッチリ恵まれて良い登山が出来ました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016 ヨーロッパアルプス登山紀行 その①

2016-07-23 08:04:31 | プライベート
6/20~7/21の32日間でヨーロッパ登山に出かけてきました。
今年もフランス シャモニをベースに登山を楽しみました。

シャモニの街から望むモンブラン


ゴンドラからのモンブラン、ツールロンド


モンブラン デュ タキュル北東面

スイスの山にも足を伸ばす予定でしたが、シャモニ周辺での登山に集中したので結局スイスの山には向かいませんでした。
昨年の80年振り(?)の猛暑から一転、低温気味のヨーロッパでした。更に春からの大雪で山々はとても雪の多い状態でした。
比較的天気に恵まれたことから出来る限り山に入るようにしていました。また雪が多いことから主に氷雪ルートに絞って登りました。

以下が主に登ったルートです。

◎ミディ針峰 コスミック・リッジ(単独登攀/高度順応及びウォーミングアップ)

◎ツールロンド(3792m) ジェルバズッチ・クーロワール(単独登攀)

◎シャルドネ針峰(3824m) フォーブス稜(単独登攀)

◎プティベルト針峰(3512m) シャバリエ・クーロワール(単独登攀)

◎アルジャンチェール針峰(3902m) 北壁(単独登攀)

◎トライアングル デュ タキュル(3970m) 北壁 コンタミヌ・グリソールート(単独登攀)

◎プティベルト針峰(3824m) 北壁(単独登攀/今回山行のクールダウン)

この他、合間にルージュ針峰やガイアンの岩場でのロッククライミングを行ったり、スイスの街に観光に出かけたりして約1ヶ月の滞在を楽しみました。

何回かに分けてブログに掲載していきますので是非ご覧頂ければと思います。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする