ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
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驚異の競演!『デビルマン対ゲッターロボ』!!

2010-10-29 23:59:55 | アニメ・コミック
巨匠・永井豪先生による最新刊『デビルマン対ゲッターロボ』を読んだ。

以前より「凄い!」とか「滅茶苦茶狂っているがサイコー!」という評判は聞いていたが、実際に買って読んでみると本著の持つ圧倒的な破壊力と痛快な面白さは素晴らしいと実感した(笑)。

石川賢先生が亡くなられた今、永井先生が自らゲッターロボを描くと言うのは非常に感慨深い。



しかし、永井先生。
以前から画がそんなに巧い先生では無かったが、全盛期では作品の持つ勢いとテンションの高さで乗り切った部分もあったとは思うが、本著では明らかに衰えと言うか画の粗さと画力の著しい劣化が露骨になっている(苦笑)。

今、巨匠・永井先生に対する最大のリスペクトを払い、あの独特の太いマンガの線を生かしつつ、より現代的かつ洗練されたマンガを描く若手は沢山いる。
登場するロボットやメカ、クリーチャーのデザインが今一つ野暮ったいのも残念。
ここは巨匠・永井先生が自ら筆を取るのではなく、若くてモダンなセンスを持つマンガ家を起用した方が正解だったと思えてしまうのも本音…。

まぁ~文句を最初に言ってしまったが、本著の持つ狂ったような疾走感を持つ面白さは変わりないです(微笑)。

「チャンピオンRED」に連載されている時にも言われたが、何よりも本著のタイトルが雄弁かつ声高らかに宣言している通り、コレはもう往年の『東映まんがまつり』の再現だ。
もっとハッキリ言ってしまうと、間違いなく『デビルマン対マジンガーZ』のリメイク(微笑)。
ただ、今回はマジンガーではなくてゲッターロボが登場しただけ。
デーモン族からは妖鳥シレーヌが登場し、デーモンと恐竜帝国が手を結び早乙女研究所を襲う展開はまんま。



主人公の不動明/デビルマンは見た目は原作の通り。
だが、変身する時には「デービール!」と叫んだり、必殺技としてデビルビーム(!)を使ったりとTVアニメ版。



そんな明/デビルマンと最初は対立しながらも、強大な敵を倒すために和解してタッグを組むゲッターロボのパイロット達(竜馬・隼人・武蔵)も、往年の『ゲッターロボ対~』シリーズの通りの展開。
違うポイントを挙げれば、「まんがまつり」シリーズよりも露骨に残酷・グロ満載のスプラッター描写とお色気要素。
そして何より、本作のテーマとして「合体」がある事。

ネタバレになるが、本作のクライマックスにてデビルマンとゲッターロボは、読む側の想像を遥かに超越した空前絶後の「合体」を遂げる。
コレが、かなりインパクトがあって衝撃的!



このデビルマンとゲッターロボによる合体のよって誕生する、“デビル・ゲッター”の凶々しく邪悪過ぎる姿をみるだけでも充分にその価値がある。
アニメでコレをやったら、悪夢のような産物だけにお子様は泣くしトラウマになるのは必至!!(爆)

クライマックスの対決が案外アッサリしていたものの、その豪速球による王道ど真ん中のラストは読んでいて心地良かった。

このダイナミック・ユニヴァースによるヒーロー達の戦いを匂わせ、本著は静かな結末を迎えます。
永井先生は自身のメジャーなヒーローよりも、結構マイナーなヒーロー達の復活を目論んでいるみたいです。
個人的には「けっこう仮面」も良いのですが、是非デビルマンと「アイアン・マッスル」の対決を読んでみたいです。

文句もありましたが、本著の持つ爆発的な破壊力と、疾風怒濤の勢いで押しまくる面白さはサイコーでした。
もし可能ならば、是非とも映像&フィギュア化して欲しい作品だ。

PS:劇場で観た時、魂が震えるような感動とカッコ良さを体験しました。




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