ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム

2012-12-08 19:23:14 | 映画
『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』を観た。
昨年の『MOVIE大戦MEGA MAX』は傑作だった。
坂本浩一監督の作品に「ハズレ」無し、と言っても過言はない位に思っている。
このブログでもネタにしたが、今回はイナズマンやアクマイザーまで登場するとあって期待は高かった。





(注意:ネタバレ全開です!!)




確かに「面白かった」。
でも…何だろう、この言葉にし難い微妙な感じは?
充分に面白かったし、「変身ヒーロー」モノ云々を抜いてアクション映画としても秀逸だ。
多分、今日本でこんな映画が撮れるのは坂本監督だけだろう。
スタントを使わない、俳優陣の“生身”でのアクションは凄まじいものがあった。
ソレに対して…ハッキリ言って脚本(物語)が噛み合ってないように感じた。



まずは「フォーゼ篇」。
コチラは文句無しで傑作!
冒頭のアクション・シーンから、観る側を圧倒してくれる。
ある意味、この作品こそが「仮面ライダー・フォーゼ」と言うシリーズの“真の最終回”とも言っても良いだろう。
TVシリーズから5年後、各主要キャラクターと物語の展開は見事だと思う。
そして極端な言い方をすれば、この「フォーゼ篇」の主人公はイナズマンこと風田三郎だと言い切っても良い。



彼、そして「怪人同盟」が重要なポイントを占めている。
自ら「新人類」と名乗って、旧人類に対して戦いを挑もうとする。
その裏にいるのは番場影人。
結局、番場に三郎は利用されているだけだったが、三郎自身にはそんな事は関係ない。
彼自身、自らが持ってしまった呪わしい「能力」に苦悩する孤独な存在だった。
この辺りに坂本監督、そして脚本・中島かずき氏の偉大なる「石ノ森章太郎」へのリスペクトを感じる。
異形で、孤独な超人。
コレぞ、石ノ森ヒーローの真骨頂と言って良い。



それ故にサナギマンから、覚醒してイナズマンとなった時のカッコ良さに痺れた。
コレは「仮面ライダー」ではなく、イナズマンと言う新たなヒーローの再生と誕生の物語だ。
事実、弦太朗は変身ベルトを放棄してしまう。
新たなヒーローへのバトンタッチであり、だからこそイナズマンの無敵とも言える強さは観る側に感動を与えるのだろう。
子ども頃からイナズマンが大好きだった自分にとって、まさか「仮面ライダー」シリーズにおいてイナズマンが復活するとは夢にも思わなかった。
妙に「泣き」に走るのではなく、爽やかな後味が残るのも「フォーゼ」と言う作品らしいと思った。



そして物語は「ウィザード篇」に突入する。
何と言っても「ウィザード篇」の目玉は、悪役として復活するアクマイザーと美少女仮面ポワトリン。
以前にも言ったが、ポワトリンには何の思い入れも無い。
ただアクマイザーは別!
イナズマン以上に、その復活は非常にインパクトがあった。



とにかく文句無しでカッコ良い!
ザタンを演じたデーモン閣下、さすがは本当に悪魔の声であって憎々しいまでのカリスマ性と存在感。
そして滅茶苦茶強い!!
ザタン様一人で、ライダー達を圧倒してしまう姿には歓喜しました(笑)。



他のイールやガーラも良い味を出していた。
イールはオリジナルと同じ様に、その侍キャラがクールだった。
そしてガーラは声を担当した三ツ矢雄二氏のキャラもあってか、悪役ながらも憎めないキャラになっていた。
そしてアクマイザー達が基本的にはオリジナルに忠実で、実は仲間想いであるのも嬉しい。
だから、完全な「悪役」というのは昭和からの特ヲタにとって複雑な気分になってしまったのは事実(苦笑)。



そしてポワトリン。
彼女の存在が良くも悪くも本作において、何よりも重要なキャラであったのは意外。
しかし、見事な統合性を持っていた「フォーゼ篇」に較べ、それが「ウィザード篇」から急に展開が怪しくなる。
ポワトリンを演じた入来茉里、特技の新体操を生かしたアクションの数々は素晴しかった。
坂本監督、女性の撮り方(エロいって言い方も出来るが:笑)が巧み。
でも結果的に、このポワトリンの存在が後半からの悪い意味で展開を緩~くしてしまっている。
ハッキリ言えば、脚本を担当した浦沢義雄氏の悪ノリ(ギャグの空回り)と物語の詰めの悪さが目立つ。
あれだけ上がったテンションが急激に低下して失速いくのは痛い。



事前に坂本監督端本作は、ある意味で本作を「石ノ森版アベンジャーズ」という解釈を持って演出したと言う。
その意図は充分に理解出来る。
しかし、ソレが浦沢・脚本パートにおいてストーリーと完全に遊離してしっている様に感じる。
「セイバー」というアイテムがあれだけ重要なのに、何故「アルティメイタム篇」にイナズマンを登場させない?
新・旧の善と悪のキャラクター達が激闘を繰り広げる事こそ、坂本監督の言う「石ノ森版アベンジャーズ」が実現出来たのでは!?



CGI丸だしのクライマックスのバトルも、個人的にはニヤッとなる要素もあって良かったと思う。
圧倒的な強さを誇るアクマイザー達の前に苦戦する仮面ライダー達、その窮地をイナズマンやポワトリンが救う展開だったらどれだけ燃えただろう?
それが例の“衝撃の展開”を含め、オチの付け方が甘くなってしまったので妙にスッキリしないエンディングにつながってしまった。
決して退屈だった訳じゃないし、実際あの「オチ」には笑ってしまった(自嘲)。
もっと観る者の魂を揺さぶるような展開を経て、あの「オチ」になっていればサイコーだったかも?…と思えてしまう。
最近の「泣き」ではなく、徹底したエンターテイメント路線の作品として充分に面白かった。
ただ自分が子どもの頃からのイナズマン、そしてアクマイザーに対しての思い入れが強過ぎたのかもしれない。
観終わった後、子ども達が「面白かった!」や「イナズマンがカッコ良かった!!」と興奮する姿を見れたのでチャラかもしれないが…。



ラスト、恒例の「2号ライダー」の登場。
そして来年、春に公開される作品の予告篇も公開されました。
またやるんやね…(遠い目)。
監督は誰? あと脚本は?!
「あのキャラ」を今度は強引に導入して、更にアレやコレやも盛り込みそうな予感&悪寒がしてます。
個人的には坂本監督の熱望する、「石ノ森版アベンジャーズ」を実現させて欲しいと心から願っているのですが…。
生暖かく、今後の展開を見守っていきたいと思います。


「同じ異形の者同士、仲良くしないか?」


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1 コメント

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美人度が高くて個人的には満足 (ゆの字)
2013-01-03 17:53:09
はじめまして。

子供向けと言うよりもおっきいお友達向けとして凄かった。

個人的にカワイコちゃんが必要以上に出てくれて、カワイコちゃん大好きな私には嬉しい特撮ヒーローモノでした。

ナデシコスーツの反則的カワイさにメロメロでした。
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