ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
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Cloverfieldの“怪獣”

2008-02-03 18:26:22 | 映画
『Cloverfield』の続編製作が正式に決定しました。

あちらでは爆発的な勢いで大ヒットを記録していたものの、映画のネタバレが進むにつれ興行成績も停滞気味なるのも仕方ないかも?!

本作の“仕掛け人”であるJ.J.エイブラムスの、作品を作るに辺り発想と着眼点が素晴らしかったと思います。
とは言え、作品に仕込んだネタは「一発ネタ」であり、ネタバレしてしまった上では「次」に繋がるのは難しいでしょう。

今回の『Cloverfield』は正に直球ど真ん中の“怪獣映画”でありましたが、それを作る上で彼は目線は違う所に本作の“核”がありました。

従来の『怪獣映画』では物語を語るのは、怪獣の登場に関わった科学者、軍人、政治家、ジャーナリスト等の目線で物語が展開します。

ところが今回の『Cloverfield』はそんなヒーロー的な人物は登場せず、突如出現した怪獣の恐怖に直面し、軍隊と怪獣の破壊と攻防戦に巻き込まれ、訳も判らぬまま被害に遭い、死んでいく一般人の視線で物語が進行します。

それが全く従来の「怪獣映画」の概念を覆し、他の作品とは全く異なる印象を与えたのかと思います。

強いて言えば『ガメラ3』での“渋谷崩壊”の描写だけで、一本の映画として成立させている事でしょうか?!
あそこのシーンは何も判らず、普段と変わらぬ日常を送っていた人々が、突如現れたガメラとギャオスとの戦いに巻き込まれ、訳も判らぬまま虫ケラの如く死んでいくシーンは衝撃的でした。

不条理なパニックに巻き込まれる恐怖、未だ生々しい9・11を彷彿とさせるリアルな破壊描写を加えた事により、『Cloverfield』と言う革新的な新たな「怪獣映画」の誕生となったのかと思います。

コレは日本では作れなかったし、今のハリウッドだからこそ成立した作品です。

でも、「日本の怪獣映画」ファンとしては、非常に残念であり悔しい思いがしますね(笑)。

『Cloverfield』に仕込まれた、何とも言えない得体の知れない不気味さと不条理さが、この作品を語るに辺り重要なポイントなのかと思います。

それ故に続編を作るのは自然とハードルが上がり、更に厳しいかと思います。


極端な話、あの怪獣はまだ退治されていない訳だし、今度はあの一連の騒動を追う報道や軍隊、更に核投下の決断を迫られる政府側の駆け引き等…様々なシチュエーションでの「ドラマ」を想定出来る。

おまけにネットで、ネタふりと言わんばかりに意味深に発信された情報の数々。
吉田ガヌ氏率いる巨大企業ダグアルトとその清涼飲料水(「深海の蜜」って何?)、過激な環境保護テロ集団との対立、そして本作の“怪獣”の正体との関連…作り方は一杯あるだろう。

今回を超えるインパクトを持つ作品に成り得るのか? 仕掛け人エイブラムスと、監督であるマット・リーブスの力量が問われそうですね。

ってな事を偉そうに言いながら、まだ本作を劇場では体験していないので、1日も早く劇場で本作の持つ“衝撃”を体感したいと思います(笑)。



「このビデオは、かつてNYの“セントラル・パーク”と呼ばれた場所にて発見された物である。」



PS:あのダサい邦題がエイブラムスからの提案とは…カッガリですな(苦笑)。





「コレ」の名前をそろそろ考えた方が良いのかな?(笑)