えまちゃんと

C43(S205)日記とチャリ少し

VW Up(シングルクラッチ使い勝手編)

2021-03-03 | 車関連
兄弟のGTIの代車としてUpを借りましたので、一つインプレです。
軽自動車からの乗り換えを考える方にも、そのサイズ感で候補に挙がる車両です。
しかし、シングルクラッチが実際にどうなのだろうと気になる方は多いのでしょう。
私も試乗程度は何度もありますが、300キロほど使ってみての感想です。

先ず驚くのは、その安定性と剛性感であります。
ロボタイズドのドンブラコを想定してなのか、柔らかめな足回りではありますが、ものスゴイ剛性感を常に感じるほどしっかりボディであります。
ほとんどゴルフに乗っているのと変わらないほどに感じます。
実際に幹線道路を70キロ程度で走ると、その安定感は驚きに値します。
最新の軽自動車よりもホイールベースが短いリッターカーがどうしてこんなにも路面に張り付くのか、不思議でならない程です。

さて、シングルクラッチは乗り方にコツが要ります。
しかし、これを完璧に手なずけるのは無理でしょう。
踏めばシフトアップを遅らせることができ、踏まなければシフトアップをどんどんしていくのはトルコンと同じです。
しかしその踏む量の加減、これを完璧に意思通りに行わせるのは困難でしょう。
そういった時のためにMTモードを備えますが、これを使ってもギアチェンジに1.5秒くらいかかります。
感覚的には2秒くらいに感じるほどに遅いのが特徴です。
つまりある程度見越してギアチェンジをしていれば良いのですが、前方が詰まった際瞬時に横に逃げるなんてシーンでは命がけでしょう。
踏み込んでシフトダウンをさせたなら、もう感覚的には2秒くらい加速しないのです。
こういった運転をしない方であっても、どうかなと思うシーンはありました。
自走式のパーキングなどで、何階も上がる様な都市型の駐車場を使う方は要検討です。
あの坂道を1速で上がり始めるのですが、その途中で2速へチェンジした際には当然にトルクが抜けます。
すると、そのチェンジに1.5秒くらいかかりますから、ほとんどスピードの上がっていない坂道では限りなく0キロに近づいてしまうのです。
感覚的なもので実際には0キロにはなりませんが、2速に入れた時にはスピードが足らずトルクバンドには入りません。
つまり、もどかしい登りを強いられるのです。

もう一つ
本当にMTを簡易的に自動変速しているもので、1速やバックに入れた際の音がそれを物語ります。
また、その静止からの繋ぎには半クラを使っているのが良く分かるほどに微妙なアクセルワークではカクカクします。
つまり、微妙な前後の動きは苦手であると言えましょう。
そうです、駐車場が広くて簡単に停められる環境であれば問題ありません。
しかし、横付けや前後の調整を微妙にかけるような環境の場合、サイドバーキングレバーをかけながらアクセルを踏んだりするくらい難しいものです。(あくまで5センチ単位で寄せたいといったシーン)

最後に、そういったネガな部分を持ちますが、MTモードでのホールドが簡単にできますから、それを使ってのコーナーリングは楽しいものです。
しかし、1速→2速→3速といったところまで、MTモードで思い切り引っ張ってのチェンジでも、その際のタイムラグは気になるものがあります。
そう考えると、とても微妙なトランスミッションであると感じました。
自身、試乗程度では絶対に分からなかった事ばかりで、これを使えるかどうか車好きであればあるほど見極めるのは困難でしょう。
自宅や出先でも、大きな平置きのパーキングしか使わないような地域に住んでおられる方にお勧めなのでしょう。
そして燃費は驚くほどに良かった気がします。
結構踏んでいたのですが、MT的な走り方(踏み方)が感覚的に備わっている方だと伸びるのだと感じました。
この車両、やはり本国の様に純粋なMTで乗りたいものです。

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