映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

ブラック・スワン

2011年05月31日 | 映画
<ストーリー> 映画.comより抜粋

ニューヨークのバレエ団に所属するニナ(ポートマン)は、元バレリーナの母とともに、
その人生のすべてをダンスに注ぎ込むように生きていた。
そんなニナに「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが巡ってくるが、新人ダンサーのリリー(クニス)が現れ、ニナのライバルとなる。
役を争いながらも友情を育む2人だったが、やがてニナは自らの心の闇にのみ込まれていく。







期待していた以上にすごい作品でした。

何がすごいってダーレン・アロノフスキー監督らしさ全開ってところがです

繊細で美しい、でもどこか不穏で少しずつ影が伸びてくるかのような不気味さが常に漂っていました。

痛々しいシーンやグロテスクなシーンもあり、思わずな風になってしまいますが、それでも観てしまうのはこれこそがアロノフスキー監督の醍醐味だからでしょうか?

…というか、恐ろしい~と思いつつ、なぜか目を背けられなくなっているから不思議です。





主役に選ばれたことから少しずつ狂気を増していくニナ。

黒鳥の役を演じることを通して、母との葛藤や抑圧・自分のコンプレックスに打ち勝とうとすることはそれまでの素直で従順な自分を失うことになるのかもしれませんが、今まで潜めていた姿こそ本来の自分だったのではないかとも思えました。

それこそまさに白鳥から黒鳥へ…というところがニナ自身にも重なっていて興味深いところでした。

ラストを迎えすべて観終わると、正直、これはある意味とても病んだ作品なのでは…と思いましたが、過去の作品「π」や「レクイエム・フォー・ドリーム」のことを思えばそれも当然でしょうか

これらの作品と同様に、中だるみは一切なく、最後まで惹きつけられるのはさすがでしたが


でも、でも…


心身ともにめっちゃ疲れたわ~








ナタリー・ポートマンはこの作品でオスカーを獲りましたが、あのバレリーナ独特の体つきと鬼気迫る演技でこれは誰もが納得ですよね。

彼女はどんな役でもはまるけど、心理的に追い詰められる役をこんな風に演じられるとはやはり一流の女優なんだと思いました。

この作品でまたひとつ役の幅が広がりましたね。

これからの彼女の活躍にさらに期待したいです。







監督:ダーレン・アロノフスキー
製作:マイク・メダボイ、アーノルド・W・メッサー、ブライアン・オリバー
   スコット・フランクリン
原案:アンドレス・ハインツ
脚本:マーク・ヘイマン、アンドレス・ハインツ、ジョン・マクローリン
撮影:マシュー・リバティーク
美術:テレーズ・デプレス
音楽:クリント・マンセル
原題:Black Swan
製作国:2010年アメリカ映画
上映時間:108分



<キャスト>

ナタリー・ポートマン
バンサン・カッセル
ミラ・クニス
バーバラ・ハーシー
ウィノナ・ライダー

コメント
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