【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

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橋本治 金言集 『絶滅女類図鑑』 読書メモ (コメントなし) <その5>

2012年05月15日 | マーケティング話
<その4>より続く。

■男女差別

江戸時代まで続いてきた古代社会の中では、「女も代表権を持てた」なのだが、江戸時代にはこれがなくなった。明治になって始まった近代社会では、この江戸時代の男権主義を受け継いで、「男にしか代表権がない」。
実のところ、近代になって新しく定着した男女差別というものも、あるのである。
(「ファースト・レディ、あんたが勘違い<裏>」266ページ)

■ファースト・レディ

「夫」という男は一人前の人格であるくせに、平気で「妻」というもののサポートを必要とする。「夫のサポートを求める妻」は、「だらしない」って言われるくせにな。
男は、「妻と家族がいること」を安定した社会的人格であることの証明のように求められて、女は「一人でなんでもやれる」ことを同じことの証明として求められる。「ファースト・レディ」という制度の歪みは、結局のところ、男の甘えのあらわれでしかないんだなーと、と私は思っているのだった。
(「ファースト・レディ、あんたが勘違い<裏>」274~275ページ)

■キャリア志向

そうして女には「キャリア志向」というわけのわかんないものはあっても、「出世」という、日本のサラリーマン社会の存在を前提にした発想がないのか、ということである。つまり、女には“自分”しかない。
(「女スチャラカ社員の明日はどっちだ<表>」282ページ)

■OLと男のサラリーマン社会

法則1:OLは、日本の男の社会には“自分”という思想が存在しないことを理解していない。

会社という個人の禁欲状況の中で、男はだらしないワイ談に走って、それをバカにする女が「ワガママだ」と言われるのは、要するに、日本の会社社会とは、「社員がまず第一に自分を消して入っていくところ」で、「仕事を通して自分をはっきりさせる」という女の世界観とは、初めっから相容れないところだからなのである。
つまり、日本の会社には“自分を確立させる仕事”というものは存在しないんだから、そんなもんは与えられっこないということがあるのである。
それを理解しないOLは「ウチの会社ダサイからヤ!」で転職しちゃうが、そんなもんは、自分から外に働きかけて、自分で作り出すしかないのである。

法則2:OLは、日本の会社が本来的に足長おじさんと思って、じっと日蔭の身分に耐えている。

法則3:OLは、女にとって一番重要なものは、愛ではなく自分の存在が許される場である。

<その6>に続く。

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竹内まりやのアルバム「Miss M」
このジャケ写は、「M」の刺繍の入ったセーターで、橋本治が編んだもの。





アナログのときのA面は「L.A. Side」でロス録音、B面は「Tokyo Side」で東京録音。
「Sweetest Music」(作詞:David Lasley/作曲:Peter Allen/編曲:Jay Graydon, David Foster)は、ロスの超一流ミュージシャン達の演奏。
彼女の数多いヒット曲の中でも、自分の中ではベスト3に入る曲です。
「Jポップの時代」、つまり90年代以降のファンは、ほとんど知らない曲ですけどね。

Mariya Takeuchi - Sweetest Music

(こういうエンディングです)

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