おいおい、26歳でこんなおもろくて痛快な本さされちゃ、あたしゃ立つ瀬がないよ~だ。。。
ということで、備忘録その1。
(*黒字が引用部分)
野口おじいちゃんによれば「若者の混乱や崩れ」の原因の一つは「戦後民主主義」であるという。
そして戦後教育が「戦後民主主義の風潮に惑わされて、自由、平等、個性、ゆとりなどの美辞、甘言の孕む危うさに気づく深い思惑を怠った」ことにため息をついている。「戦後民主主義」を「第一次世界大戦の自由主義」に置き換えれば一九三〇年代でも立派に通用しそうな古典的若者論だ。古典としてぜひ図書館の書庫奥深くに封印してしまいたい。
(「第一章 「若者の誕生と終焉」34ページより)
(注)「快刀乱麻 日本教育技術学会名誉会長・野口芳宏 学校が家庭を弱くした」『産経新聞』2007年2月19日東京朝刊。
明治末期から大正初期、そして昭和の戦争に至るまでの「若者論」を詳しくまとめられている。
著者によれば、1960年代後半から1970年代にかけて「若者」は誕生し、「若者論」の原型はほとんど登場したという。
「年齢以外、その多様性は問題とされない均質な集団」として。
同時代的に実感できますよ。
あたしが子供の頃には、FMで朗読番組がありましてね。
五木寛之の『青年は荒野をめざす』とかいうのをやってました(聴いてませんでしたが・・・)。
「青年」なんですよね。
「未来は青年のためにある 青年は未来のものだ」
と言ったレーニンも、著者のいうように若者を「都合のいい協力者」として利用したわけです。
で、80年代の高度消費社会になると、「青年」から「若者」となった若者は「お客様」(消費社会の主役)と祭り上げられたわけで、これもまた同時代的に実感。
さらに著者は、90年代に切り込みます。
たとえば、戦時中の「若者は希望だ」論は、一九九〇年代の起業家政策とよく似ている。バブル崩壊後、日本は起業家の増加を目指し様々な政策を打ち出してきた。政財界から発信されるメッセージを見てみると、起業家という存在は日本経済の救世主であり、雇用創出も担いながら、「公」や倫理観を大切にしつつ、失敗した場合は自己責任を負う存在として規定されてきた。まさに起業家は「都合のいい協力者」である。
(「第一章 「若者の誕生と終焉」36ページより)
おやすみなさい!
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お読み頂き有難うございます。
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ということで、備忘録その1。
(*黒字が引用部分)
野口おじいちゃんによれば「若者の混乱や崩れ」の原因の一つは「戦後民主主義」であるという。
そして戦後教育が「戦後民主主義の風潮に惑わされて、自由、平等、個性、ゆとりなどの美辞、甘言の孕む危うさに気づく深い思惑を怠った」ことにため息をついている。「戦後民主主義」を「第一次世界大戦の自由主義」に置き換えれば一九三〇年代でも立派に通用しそうな古典的若者論だ。古典としてぜひ図書館の書庫奥深くに封印してしまいたい。
(「第一章 「若者の誕生と終焉」34ページより)
(注)「快刀乱麻 日本教育技術学会名誉会長・野口芳宏 学校が家庭を弱くした」『産経新聞』2007年2月19日東京朝刊。
明治末期から大正初期、そして昭和の戦争に至るまでの「若者論」を詳しくまとめられている。
著者によれば、1960年代後半から1970年代にかけて「若者」は誕生し、「若者論」の原型はほとんど登場したという。
「年齢以外、その多様性は問題とされない均質な集団」として。
同時代的に実感できますよ。
あたしが子供の頃には、FMで朗読番組がありましてね。
五木寛之の『青年は荒野をめざす』とかいうのをやってました(聴いてませんでしたが・・・)。
「青年」なんですよね。
「未来は青年のためにある 青年は未来のものだ」
と言ったレーニンも、著者のいうように若者を「都合のいい協力者」として利用したわけです。
で、80年代の高度消費社会になると、「青年」から「若者」となった若者は「お客様」(消費社会の主役)と祭り上げられたわけで、これもまた同時代的に実感。
さらに著者は、90年代に切り込みます。
たとえば、戦時中の「若者は希望だ」論は、一九九〇年代の起業家政策とよく似ている。バブル崩壊後、日本は起業家の増加を目指し様々な政策を打ち出してきた。政財界から発信されるメッセージを見てみると、起業家という存在は日本経済の救世主であり、雇用創出も担いながら、「公」や倫理観を大切にしつつ、失敗した場合は自己責任を負う存在として規定されてきた。まさに起業家は「都合のいい協力者」である。
(「第一章 「若者の誕生と終焉」36ページより)
おやすみなさい!
![]() | 絶望の国の幸福な若者たち |
古市 憲寿 | |
講談社 |
![]() | 青年は荒野をめざす (文春文庫) |
五木 寛之 | |
文藝春秋 |
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