【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

トレンド分析ML251の文化マーケティング関連Blogです。ML251の主業務はトレンド分析をコアにしたデスクリサーチ。

歌唱力は「当たり前品質」か? 【ユーザーのアーティスト嗜好】

2007年11月06日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 こんにちわ! 私です。
 約10日ぶりですね。。。

 政界では民主党・小沢一郎さんの去就が注目されておりますが、
 そんなこと(失礼)に関係なく、今回もユーザーのアーティスト嗜好のお話です。

 前回のお話の中で、

   「歌唱力」はあって当然(「当たり前品質」)なんでしょうかね?

 と、私は書きました。
 実を申しますと、前職時の2005年3月に発刊いたしました、
 『2004年 年間注目アーティスト好感度調査』
 のデータでそのことを明らかにしていたのです。

 まず、ざっとこのレポートについて書きます。
(現在も販売中です。私に直接お問い合わせメールを頂ければ、商品を発送いたします。ご請求書は株式会社飯原経営研究所よりお客様に発送いたします)

 調査対象アーティストは2004年の売上実績を勘案し、60アーティストを選出しました。

 ◆調査対象アーティスト
   aiko
   宇多田ヒカル(Utada)
   Every Little Thing
   m-flo
   大塚 愛
   倉木麻衣
   Gorie with Jasmine & Joann
   柴咲コウ
   島谷ひとみ
   SHAKA LABBITS
   Do As Infinity
   中島美嘉
   浜崎あゆみ
   平原綾香
   一青 窈
   BoA
   MINMI
   矢井田瞳
   DREAMS COME TRUE
   ASIAN KUNG-FU GENERATION
   HY
   EXILE
   オレンジレンジ
   河口恭吾
   CHEMISTRY
   サザンオールスターズ
   SMAP
   nobodyknows+
   BUMP OF CHICKEN
   平井堅
   ポルノグラフティ
   槇原敬之
   Mr.Children
   森山直太朗
   ゆず
   ラルク アン シエル
   アヴリル・ラヴィーン
   ブリトニー・スピアーズ
   ジャネット・ジャクソン
   TLC
   ビヨンセ
   リュウ/ソン
   クイーン
   エアロスミス
   エミネム
   グリーン・ディ
   D12
   アッシャー
   オフスプリング
   ザ・ビートルズ
   レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
   ノラ・ジョーンズ
   上原ひろみ
   ダイアナ・クラール
   綾戸智絵
   寺井尚子
   村治佳織
   上原彩子
   フジ子・ヘミング
   川井郁子

 内容は各アーティストの認知度と好感度がメインで、
 こちら(↓)がアーティスト選考<ケーススタディ>です。
 (例:宇多田ヒカル)

  

 ・全回答者と男女別の「認知・好感度」
 ・性・年齢層別の「認知・好感度」
 ・他アーティストを「とても好き」な層の、このアーティストへの「認知・好感度」
 ・回答者のクラスター別の「認知・好感度」(ユーザーのアーティストへの自己投影)
   「メディアによく出る理想の自分(センス派)」
   「理想の自分(センス&親しみ派)」
   「メディアによく出る理想の自分(親しみ&センス派)」
   「メディアによく出る理想の自分(親しみ派)」

 上記4項目の5つのグラフで構成されています。

 他にアーティスト選考(総論)として、
 リスナーの嗜好パターンを調査項目に入れました。

 以下の23項目について、
 「1.そう思う 2.まあそう思う 3.あまりそう思わない 4.そう思わない」
 の4スケールで回答を得ました。

1. 好きになるアーティストに、歌唱力があることは最低の条件だ
2. 好きになるアーティストは、歌唱力よりも、声の質がいい人が多い
3. ルックスやキャラクターと同じイメージ(ギャップがない)の声質の
  アーティストが好きだ
4. 自分の好きなアーティストが、他のアーティストのカバーを歌うのはいいことだ
5. 大好きなアーティストと同じようなテイストのアーティストが出てき場合、
  好きになることが多い
6. 人がどのアーティストを好きか?ということはその人のセンスを表していると思う
7. 自分の代弁者のようなアーティストが好きだ
8. 人に自慢したくなるようなアーティストを好きになることが多い
9. 好きなアーティストは自分では手の届かないカリスマ性があったほうがいい
10.時代の波にのまれず、自分のスタンスを守っているアーティストが好きだ
11.好きなアーティストにはいつも時代の先端を走っていてほしい
12.自分が好きな、今は活動していないアーティスト・バンドにはぜひ復活してほしい
13.アーティストの考え方に共感できるかどうかは大きなポイントだ
14.ユーモアのセンスも自分がアーティストを好きになる大きな基準だ
15.無名の頃から自分が見つけ応援してきたアーティストが有名になっていくのは
  寂しいものがある
16.セクシーさもアーティストを好きになる大事な要素である
17.言動や行動がエキセントリックなアーティストが好きだ
18.「やさしさ」などアーティストの人間性は大切だ
19.ファッションセンスがいいアーティストを好きになることが多い
20.好きになるアーティストは、歌詞がいい曲を歌っている人が多い
21.好きなアーティストが映画やドラマに俳優として出演するのはうれしい
22.TVなどの大きなプロモーションで有名になったアーティストを好きになることが
  多い
23.大きなプロモーションの結果より、口コミでジワジワとのし上がってきた
  アーティストのほうが好きだ

 1番目の「好きになるアーティストに、歌唱力があることは最低の条件だ」
 の結果は以下の通りでした。

 「そう思う」24.3%
 「まあそう思う」54.5%
 「あまりそう思わない」19.4%
 「そう思わない」1.8%

 音楽好きなネットユーザーの場合、
 4人に1人は「歌唱力があることは当然」と考えている、ということでした。
 「まあそう思う」を合算すると(トータルポジティブ)、78.8%なので、
 8割弱=4人に3人以上が、「まあ当然でしょう」と考えていることになります。
 (歌唱力のある・なしは客観的な基準ではなく、ユーザーの主観です)

 ちなみに、アーティスト選考(総論)では、
 各項目で、上位20アーティストのグラフも掲載しております。

 各アーティストに対して「1.とても好き」と答えた回答者(コア層)のみピックアップ、「そう思う」のポイントが多い順に一つのグラフにまとめたものです(ベスト20)。
 なお、各アーティストごとのクロス集計で、統計的に有意ではない(漸近有意確率0.05以上)結果がでたアーティストは省略しました。

(例)河口恭吾(n=42)=河口恭吾を「とても好き」と答えた回答者42名

 いつも画像が小さくてすみませんが、、、こんな感じです。(↓)

  

 左側のグラフで、
 「歌唱力があることは当然」との設問で、
 「そう思う」(グラフでは青色)が高かったトップ5アーティストは、

   1.リュウ/ソン 50.0%
   2.河口恭吾 50.0%
   3.アッシャー 48.8%
   4.森山直太朗 45.3%
   5.ジャネット・ジャクソン 40.0%

 です。2005年春の調査ですので、アーティストには時代を感じますが、
 ユーザーがアーティストに感じる嗜好性は、
 そんなに目まぐるしく変わるものではないと考えます。

 以下は「おまけ」です。

◆アーティストの好き嫌いはその人のセンスを表していると思う
 (右側のグラフ)

  

  「そう思う」(グラフの青色)全体:18.6%

   1.ダイアナ・クラール 58.3%
   2.D12 42.3%
   3.グリーン・ディ 41.0%
   4.上原ひろみ 40.0%
   5.MINMI 39.6%

◆自分の好きなアーティストは自分では手の届かないカリスマ性があったほうがいい
 (左側のグラフ)

  

  「そう思う」(グラフの青色)全体:9.8%

   1.リュウ/ソン 21.4%
   2.ビヨンセ 16.9%
   3.エミネム 16.5%
   4.浜崎あゆみ 16.2%
   5.ノラ・ジョーンズ 16.0%

◆自分の代弁者のようなアーティストが好きだ
 (左側のグラフ)

  

  「そう思う」(グラフの青色)全体:9.8%

   1.nobodyknows+ 22.4%
   2.HY 22.0%
   3.リュウ/ソン 21.4%
   4.グリーン・ディ 20.0%
   5.D12 19.2%

 最後に、本題ではないので細かな説明はいたしませんが、このレポートでは、
 因子分析→クラスター分析を使って、
 「リスナーの嗜好パターン」による、
 セグメンテーションとアーティストのポジショニング
 も試みています。(「サマリー2」:↓)

  

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女性アーティスト「魅力度」への影響項目(数量化Ⅰ類)②

2007年10月28日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 こんにちわ! 私です。
 今日、東京地方は「台風一過」の秋晴れ。
 私は子供の頃、「台風一家」という怖い人達(?)が、
 「雷様」のように、本当に居座っているのかと思ってました。

■統計処理の意味

 前回は、音楽分野といってもメディアを流通するメジャーアーティストの場合、
 その「魅力度」には「感覚価値」、特に「ルックスのよさ」が最も影響度が高い、
 といういくつかの事例を紹介しました。

 通常、ユーザー調査の場合、単純集計が最もわかりやすいわけです。
 例えば、「ブランド価値評価」の結果がありますよね。(↓)

  

 で、今回のケースは、「観念価値」の「魅力的」に対して、
 「基本価値」「感覚価値」のどの評価項目の影響度が高いのか?
 について、トップ5項目を数値化してみたわけです。

 では、なぜ「多変量解析」という面倒臭い統計処理を加えるのか?

 それはユーザーの「深層心理」を可視化=数値化するためです。
 勿論、統計的に100%正しい、という仮説ではありませんが、
 制作側・供給側の「経験則」と、
 ユーザーの頭の中との齟齬を浮き彫りにできるというメリットもあるのです。

■同じ「セクシーさ」でも

 前職時のレポートで、「セクシーな感じがする」のポイントが最も高かったのは、
 倖田來未でした。(81.1%。但し、母数はアーティストが「好き」な人)
 これは特筆するまでもない結果だと思います。

 次いで、約10ポイントの差で、hitomi(69.0%)、
 東京事変(椎名林檎)(60.9%)と続きます。

 もちろん、だからと言って、
 倖田來未の「魅力度」に最も強い影響を及ぼすのが、
 「セクシーさ」とは限りません。
 こちら(↓)が、倖田來未の結果です。

   

   1.フレッシュな感じ (0.609)
   2.セクシーな感じがする (0.510)
   3.ボーカルの声質がよい (0.496)
   4.ファッションセンスがいい (0.295)
   5.ルックスがいい (0.113)

 ヴィジュアル面=「感覚価値」の「フレッシュな感じ」が最も高いですね。
 「セクシーな感じがする」も「0.510」で高いんですけど、
 「基本価値」の「ボーカルの声質がよい」も「0.496」と、
 「セクシーな感じがする」に匹敵するほど高くなっています。

 「ブランド価値評価」で「セクシーな感じがする」が2番目に高かったhitomiの場合はどうでしょうか?(↓)

    

   1.ボーカルの声質がよい (1.100)
   2.フレッシュな感じ (0.639)
   3.セクシーな感じがする (0.565)
   4.ルックスがいい (0.564)
   5.ファッションセンスがいい (0.379)

 ダントツに高いのが、「基本価値」の「ボーカルの声質がよい」(1.100)です。
 「セクシーな感じがする」は3番目で「0.565」です。
 ビジュアル面の評価が高いながらも、
 「声質」が「魅力度」に貢献する比率の高さが目立ちます。

■「基本価値」の影響は?

 東京事変(椎名林檎)の場合はどうでしょうか?(↓)

    

   1.ボーカルの声質がよい (0.819)
   2.ファッションセンスがいい (0.764)
   3.歌詞の内容が好き (0.578)
   4.セクシーな感じがする (0.476)
   5、曲の構成がよい (0.474)

 「ボーカルの声質がよい」の影響度が最も高く、
 「歌詞の内容が好き」「曲の構成がよい」という3項目と合わせ、
 「基本価値」の3評価項目がトップ5に入っています。
 “音楽的な評価”の「魅力度」に与える影響が強く、
 その中に、「ファッションセンスがいい」「セクシーな感じがする」という
 「感覚価値」がさりげなく入っている、という感じでしょうか。

 やはり、「魅力度」に影響する項目が、「基本価値」で多いのが、
 mihimaru GT です。
 ただし、「歌唱力」や「声質のよさ」という属人的な項目よりも、
 「楽曲」についての項目が目立っています。(↓)

   

   1.曲が洗練されている (0.937 )
   2.ルックスがいい (0.722)
   3.楽曲と合っている (0.629)
   4.曲の構成がよい (0.569)
   5.ボーカルの声質がよい (0.470)

 「曲が洗練されている」「曲の構成がよい」が1番目と4番目。
 「感覚価値」でも、「ルックスがいい」とともに「楽曲と合っている」が
 3番目です。

 ところで、アーティストにとって最も大切な評価項目と考えられる、
 「歌唱力」についてはどうなんでしょうか?

 実は50アーティスト中、「魅力度」に影響するトップ5項目に、
 「歌唱力」が入っていたのは、AIと絢香のみでした。

 「歌唱力」はあって当然(「当たり前品質」)なんでしょうかね?

 AIの場合でも、(↓)

   

   1.ルックスがいい (0.818)
   2.楽曲と合っている (0.668)
   3.歌詞の内容が好き (0.668)
   4.ボーカルの声質がよい (0.594)
   5.歌唱力がある (0.263)

 トップ2は、「ルックスがいい」と「楽曲と合っている」の「感覚価値」。
 「歌唱力がある」は5番目(グラフでは一番左側の棒)ですね。

■統計処理の可能性

 冒頭に、統計処理を行なう意味を、ユーザーの深層心理の可視化=数値化、
 と述べましたが、
 かつて一斉を風靡したアーティストが、
 現在のポジションから更なる飛躍を遂げるには何が必要か?
 ヒントを与えることもできます。

 例えば矢井田瞳の場合です。(↓)

   

   1.時代遅れでない (0.772)
   2.ボーカルの声質がよい (0.762)
   3.歌詞の内容が好き (0.583)
   4.ファッションセンスがいい (0.546)
   5.ルックスがいい (0.490)
 
 「基本価値」の「声質」「歌詞の内容」がいいのは当たり前として、
 「時代遅れでない」という時代性こそ「魅力度」への影響が最も高い、
 という結果です。
 アーティストにとってどういった「時代性」が最適なのか?
 については、個々に詳細な検討が必要ですが。
 (こういう時に「経験則」も威力を発揮します)

 今回は「魅力度」への影響項目について書きましたが、
 調査設計時に、
 「購入意向」
 「購入経験」
 「購入金額」
 といった数値データを想定すれば、
 もっと役立つデータを得ることが出来ます。

 「メディア接触経験」を使ってもいいでしょう。

 購入へのトリガー

 については、多変量解析を使わずとも、
 「CD購入のキードライバー」で簡単に見ることもできますが、(↓)

  

 「ブランド価値」評価項目ではなく、
 もっと具体的なユーザーの性向や、メディア接触、購買行動、
 などの項目を使って、さらに具体的で施策に有効な結果を導き出すことも可能なのです。
 もちろん、ユーザーの深層心理の可視化=数値化が必要な場合には、
 「多変量解析」が有効なことは言うまでもありませんが。

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女性アーティスト「魅力度」への影響項目(数量化理論Ⅰ類)①

2007年10月26日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 こんにちわ! 私です。
 秋雨の金曜日ですが、これから外出します。

 今日「日経ビジネスonline」で、
 マーケティング・エクセレント・カンパニー=花王さんの、
 「商品の“情緒的価値”を数値化-尾崎社長が高付加価値化の切り札として推進」
 という記事を目にしました。

 そこで今日は、「情緒的価値」ではありませんが、
 私のブランド価値評価項目手法を使った“遊び”のお話です。

 前職時に作成し、現在も販売中である、
 『女性50アーティストブランド価値評価レポート』のデータを、
 (こちらあちらでも販売中なんです。宜しくお願いいたします)
 「数量化理論Ⅰ類」という多変量解析手法を使って遊んでみました。

 8月に「回帰分析」の記事を書きましたが、
 「数量化理論Ⅰ類」はいわば「回帰分析」の“兄弟”です。
 簡単に言えば、
 「回帰分析」は、量的データで量的データを説明、
 「数量化理論Ⅰ類」は質的データで量的データを説明するものです。

 題して、

◆アーティストの「魅力度」に最も影響するブランド価値評価上位5項目

 “遊び”というのは、
 調査設計時、このような分析手法を使うことを想定していなかったので、
 多少、無理をしてみたからなんです。

 「数量化理論Ⅰ類」では、量的データを被説明変数(正確には「外的基準」)、
 質的データを説明変数(正確には「アイテム」)としますが、
 女性アーティストの「魅力度」を量的データに変換し、
 どの質的データが、どの程度影響しているのかを数値化してみました。

 *回帰分析の「回帰係数」は、数量化理論Ⅰ類では「カテゴリ・スコア」。
 *「影響度」は、「カテゴリ・スコア」×データレンジ(最大値-最小値)で算出。

   ■基本価値

     歌唱力がある
     ハーモニーがよい
     ボーカルの声質がよい
     曲が洗練されている
     曲の構成がよい
     歌詞の内容が好き

   ■感覚価値(ヴィジュアル)

     ファッションセンスがいい
     ルックスがいい
     セクシーな感じがする
     楽曲と合っている
     時代遅れでない
     フレッシュな感じ

 まず全体的な結果なんですけど、
 女性アーティストの場合、上記12項目(カテゴリ)中、

   1.ルックスがいい (感覚価値)
   2.ボーカルの声質がよい(基本価値)
   3.時代遅れでない(感覚価値)
   4.フレッシュな感じ(感覚価値)
   5.歌詞の内容が好き(基本価値)

 の順で「魅力度」に対する影響度が高かったことです。

 アーティストの場合、
 歌唱力など私の言う「基本価値」の要素ばかり注目しがちなんですけど、
 メディア化した「アーティスト」というブランドは、
 ヴィジュアルなどの「感覚価値」が占める比率が高いんですね、当然ながら。

 勿論、「純粋に音楽性で評価されたい」というアーティスト・エゴも、
 よ~くわかりますし、そのフィールドで勝負しておられる方も少なくありませんが。

■浜崎あゆみ、大塚愛

 で、タイトルの画像は、上記5項目が上位5項目となった、
 浜崎あゆみのケーススタディです。下記にも入れました(↓)
 (小さくて、よ~わからんですね。。。スンマセン)

   

 「重決定 R2」が、「0.737」なので、
 統計的にはこの結果で74%は説明できる、とザックリと理解して下さい。
 (きちんと設計時に想定していれば、90%台だったかもしれません)

 浜崎あゆみの場合、「魅力度」に最も貢献する項目は、

   1.ルックスがいい (0.929)
   2.歌詞の内容が好き (0.674)
   3.フレッシュな感じ (0.596)
   4.ボーカルの声質がよい (0.536)
   5.ファッションセンスがいい (0.442)

 という順。(カッコ内は「影響度」)
 グラフのブルーの棒は「感覚価値」、コーラルの棒は「基本価値」の項目です。

 因みに、上記5項目が同じでも、影響度の順が異なるケースは多く、
 大塚愛の場合は、このようになります。(↓)

   

   1.ボーカルの声質がよい (0.872)
   2.ルックスがいい (0.712)
   3.フレッシュな感じ (0.545)
   4.時代遅れでない (0.451)
   5.歌詞の内容が好き (0.441)

 概して、女性アーティストの場合、
 感覚価値の「ルックス」の影響度が高いのが特徴です。

■島谷ひとみ、BoA、綾瀬はるか

 島谷ひとみ、BoAなどは、「ルックスのよさ」が影響度のトップです。

   

   1.ルックスがいい (1.096)
   2.歌詞の内容が好き (0.769)
   3.フレッシュな感じ (0.493)
   4.セクシーな感じがする (0.447)
   5.時代遅れでない (0.377)

   

   1.ルックスがいい (1.113)
   2.時代遅れでない (0.614)
   3.ボーカルの声質がよい (0.572)
   4.フレッシュな感じ (0.409)
   5.曲の構成がよい (0.376)

 女優さんがアーティストとして歌うケースも多いんですけど、
 綾瀬はるかの場合、特に「感覚価値」の影響度が高いですね。(↓)

   

   1.ルックスがいい (0.872)
   2.フレッシュな感じ (0.684)
   3.セクシーな感じがする (0.555)
   4.ファッションセンスがいい (0.452)
   5.曲の構成がよい (0.393)

 「基本価値」では、「曲の構成がよい」のみですね。
 (著名な作家から、いい楽曲を提供されているのでよくわかりますが・・・)

 と、ここで、Time is over.です。
 次回に続きます。(この記事の校正も後日ということで)

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上木彩矢 天性の Female Rocker

2007年07月12日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 こんにちわ! マーケティング・アナリスト 井上秀二です。

 今回は3月以来の「女性アーティストブランド価値評価・構造」です。
 このシリーズ、お久しブリトニー、というわけですね。。。

 前職での調査から早1年が過ぎました。
 1年も経てば、特に新人アーティストの場合、
 メディア露出やリリースを重ねましたから、
 認知度や好感度のデータも変化していることでしょう。
 本当は1年位のタームや、リリースのタイミングでデータを取得し、
 時系列での変化を見るというのが理想的なんですけどね。
 続編ということで50人もの女性アーティストのデータを取る予定はございません。
 数百万円かかってしまいますので・・・。
 ちなみに男性アーティストの調査も計画しておったのですが、
 いかんせん、実施する前に会社閉鎖が決まりましたものでして。。。
 しかし、女性アーティストだけでも調査をさせて頂けたことは
 感謝しても感謝しすぎるということはありません。

 そんな事情の下でも、
 女性アーティストの価値構造・ブランド価値評価のパターンは確立しております。
 次のフェーズといたしましては「認知度」を掛け合わせた総合評価でしょうか。
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 タイトル写真は、上木彩矢のマキシ『ミセカケの I Love you』です。

 この方の曲の初めて聴いたのは、配信サイトでB'zのカバー曲「ピエロ」を購入した時でした。
 その時は、歌唱力やFemale Rock特有のテーストよりも、
 あらためてB'z稲葉氏の“オリジナリティ”を再認識したものでした。
 つまり、この曲も別のアーティストが歌うと“普通のロック”であり、
 稲葉氏が歌うと、“稲葉節ロック”になるんだなぁ~と。

 なんだかんだそんな感じで日々が過ぎ、
 前職での調査で上木彩矢のデータを見たところ、大いに気になりだして、
 このマキシ(↓)を購入してみたり。

 
 マキシ『眠っていた気持ち 眠っていたココロ』

 2006年3月デビューの彼女、
 1年前の調査での認知度は全50アーティスト中48位と低かったのですが、
 デビュー前から積極的にインディーズで活動。
 ファッション誌からも大いに注目され、
 コア層のブランド・イメージのコアは形成されていたようです。

 よって母数は少ないものの、相当強いファンのロイヤリティを形成。
 彼女を「好き」な層のCD購入比率は高かったです。
 性別では男性、年代別では「20代」。
 認知度・好感度とも当然「10代」が高かったですね。
 (好感度は「40歳以上」でも高くなっていましたが)

 インディーズ出身のロック系アーティストではよくあるパターンです。
 (ヒップホップ系でも同傾向が見られますが。つまり「尖度」でしょうね)

 昨年、「Mステ」に出演していた彼女を数秒だけ観て思いました。
 ロックアーティストに必要な、いい意味での「ふてぶてしさ」があり、
 生得的なロックテーストを持っているのではないかと。
 プロモーションで「お願いします!」的な番組に出演しても、独特のオーラがあった。
 最近は、女性ヴォーカリストにギターを持たせてロック色を添加させようとする傾向が強いんですが、ピンはおろか、4ピース、5ピースの女性ロックバンドのメンバーが束になってかかっても上木彩矢一人には敵わない、という感じではないでしょうか?

■価値構造

 彼女の価値構造を簡潔に言えば、

  ファッションセンスの良さと新鮮さが魅力度・好感度に貢献し、
  時代性のある存在感がカッコいい。

 ロックのフォーマット自体は決して新しくはないのですが、
 長きに渡り、ドメスティックではFemale Rockerが存在しなかったのですから、
 若年層にとっては「時代遅れ」ではないのでしょうね。

 By the way,
 以前、このシリーズについて、音楽マーケターの知人から、

  「ブログでここまで書いちゃっていいの?」

 と問われたことがありました。
 このブログでの記述は、私の「アーティスト・ブランド論」のご紹介であり、
 私が販売委託を請け負っている前職時作成マーケティングレポートの営業的な意味合いもあるのですが、数字は出しておりません。
 勿論、守秘義務契約を結んだクライアント企業様のデータを流出させているわけでもありません。

 さらに「価値構造」(これは2007年になって算出を始めました)で記述している内容は、
 「全体」の傾向だけです。

 でも、たまにはネタをお見せします。。。
 以下は特定のお客様だけにお渡しするサンプル(無料)です。
 今回だけですし、ここでは詳細は記述しませんが。

 実は価値構造は男女で結構違ったりします。

 

 一目見ただけで、男性のほうが価値構造が強いことがわかります。
 「歌唱力」「声質」のようにアーティスト自身に備わった素養と、
 「楽曲との整合性」や「時代性」の間に強い相関関係が見られます。
 (「相関関係」から「因果関係」を推測し仮説を構築するのは経験則です)

 対して女性は、「ルックス」「ファッションセンス」「時代性」という感覚価値以外、
 魅力度・好感度と相関の強い基本価値は見当たりません。

 今度は(↓)、魅力度・好感度など観念価値を高める基本価値、感覚価値の評価項目は何?
ということを性別に構造化したグラフィックです。

 

 男女で違いますね。
 男女計の数値と、男性・女性各々の数値の差を見て、
 観念価値への影響度の違いをざっくりと見たのが下図(↓)です。



 さらに、観念価値を高める評価項目を、
 「好き」「まあ好き」の回答者ごとに構造化したのが下表(↓)です。



 ファンのロイヤリティをさらに高める評価項目は何?
 グレーゾーンの層にファンになってもらうため強化すべき評価項目は何?

といった仮説を導き出します。

 なお、「あまり好きではない」「嫌い」との回答者の構造図もあるんですが、
 こちらは「強化すべき項目」というよりは、ネックになっている項目ということになります。。。

 「で、何から作るの?」ということですが、こういう表(↓)から作るのです。

 
 これを作るのも結構大変なんですが、わたしゃ慣れてますんで大丈夫です。
 ライセンス料年間数百万円の統計ソフトは使っていませんし、
 ましてやアルバイトさんを雇う余裕などございませんので。。。
 ただし、私が体を酷使するだけで、お安くご提供できるというメリットはあります(笑)。

 今までの記事では、上記のような構造図を使わず、ざっくりと上のような表を見て記述しました。
 一青窈と元ちとせの価値構造の酷似というのもありましたね(笑)。
 melody.と倖田來未の比較というのもありました。

■ブランド価値評価

  ①デビュー直後(1年前)のファンなのでまだ“濃い”こと、
  ②認知度が低いこと

 もあり、ファン層の拡大による変化は当然想定されますが、
 それでも1年前の調査では驚異的な結果でした。

 感覚価値、観念価値ともに50アーティスト中1位。
 「ルックスの良さ」「時代遅れではない」(ともに感覚価値)、「魅力的」(観念価値)ともに1位。

 しかも、観念価値の項目を見ると、
 「魅力的」のポイントが「好感が持てる」を上回り、
 口コミ誘発項目である「人に自慢したい」が「自分に必要」を上回っていました。
 (なかなか見当たらないパターンです)

 結構、驚異的でした。

 
 これ(↑)は販売用レポートとは別に、
 全50アーティストの平均値を50%として重みづけを行なった結果です。
 左下の「感覚価値」のレーダーチャートの大きさが驚異的です。


■CD購入のキードライバー

 「CD購入のキードライバー」は、観念価値全般と、
 「声質」「曲の洗練さ」「曲の構成の良さ」(基本価値)、
 「ファッションセンス」「ルックス」「楽曲との整合性」(感覚価値)
 といったところでしょう。

 ただし、感覚価値では、無料(違法)配信で楽曲を入手した回答者(10代男性の比率が高い)の評価が相対的に高いのが目立ちます。

 ついでといっては何ですが、
 「CD購入のキードライバー」のグラフも(↓)。
 
 小さくて何が何だかわからないでしょうけど、こんなのを使っていますということで。
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7月25日にはニューマキシ『明日のために』がリリースされるようです。
 いずれ、Female Rockerとしての“不動のポジション”を確立してほしいものです。
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一青窈 「表現者」としての今後は?

2007年03月09日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 こんにちわ、井上秀二です。

 このところ、IT(昔、森喜朗元首相は「イット」とお読みになったようですね)がらみの話題が続きましたが、今日はアーティストのお話です。

 ところで先日、記事に書きました浜崎あゆみの『BEST2-WHITE-』、『BEST2-BLACK-』ですが、予想に違(たが)わず好セールスのようです。
(私は「チャート予想屋さん」ではございませんが・・・)

 やはり、大規模なマス向け販促の奏効とともに、コア層(しかもボリュームもある)にとってのブランド価値の高さ(=絆の強さ)を物語る結果でしょう。
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 今日は音楽の範疇に留まることなく、文字通りのアーティストとしての才覚を感じざるを得ない一青窈のお話です。

 普通、凡人が「9・11テロ」にインスパイアされて詞を書いた場合、直接的な詞を書きがちです。怒りでも悲しみでも愛情でも。

 しかし、極めて時代性の高い「9・11テロ」にインスパイアされながらも、
 自らの体験に裏打ちされた「生・死・夢」というテーマを持った自己のフィルターに通した上で、
 極めて普遍性=汎時代性の高い名作「ハナミズキ」の詞を書き上げた彼女を、
 私は「天才」と呼びたいですね。“アーティスト”というよりも、“表現者”と呼びたい。

 個人的な好みですが、心象風景と見事にシンクロした叙景的な詞は素晴らしいと思います。

 また、「一思案(ひとしあん)」の“言問橋”、「金魚すくい」の“多摩川の鳥居”、「夢なかば」の“赤坂見附”、「大家(ダージャー)」の“読売ランドの観覧車”のように固有の地名・施設を使うスタイルもね。

 余談なんですが、彼女、Wikipediaによると、「saku saku」というTV番組の2005年4月19日放送分で、男女の恋愛観の違いについて、

 「(思い出を)男はフォルダ保存、女は上書き保存する」

という名言を残しているとのことです。80年代、90年代に「恋愛の教祖」であった柴門ふみは、

 「男にとって女は絵画、女にとって男は音楽」

という名言を残しましたが、21世紀の今は、「フォルダ保存」「上書き保存」というメタファーが使われるようになったんですね。

■価値構造

 好感度は「10代」で高い(認知度は若干低め)彼女ですが、「40歳以上」の中高年層での高感度も高いという“二極型”の彼女、「価値構造」では際立った特徴が見つけづらいです。

 ブランド要素のどの評価項目を高めれば、(最も大切な)観念価値が高まったり、低くなれば、観念価値が低くなったり、という傾向が比較的フラットなんですね。

 基本価値の「歌詞」への評価が、観念価値の「生き方への共感」と強い相関にあるのではないか? というのが私の仮説だったのですが、少なくとも「価値構造」においては、その傾向が見られなかった。「歌詞」への評価は、“当たり前”過ぎるのでしょうか?

 むしろ感覚価値の「時代遅れではない」「フレッシュな感じ」が、観念価値の各評価項目と比較的強い相関にあるんです。

 亡きご尊父は台湾人で、自身も幼い頃台湾で暮らし、日本で生活するようになってから英語もマスターしたという彼女の“ハイブリッド”な素養が、ユーザー・リスナーにとって何かしら“新奇”なイメージを付与したのかもしれません。

 そう遠くもない“異郷”の香り

 そう言えば、 

「価値構造」において、
一青窈と元ちとせは酷似しています。


■ブランド価値評価

 「ブランド価値」においても、一青窈と元ちとせは酷似しています。

 ともに基本価値は高いですね。

 細かいことを指摘すれば、「歌唱力」「声質」では、元ちとせが一青窈を上回り、「曲」「歌詞」では、一青窈が元ちとせを上回っています。

 感覚価値観念価値は、ほぼ一緒。

 気持ちが良いのか悪いのかわかりません。。。

 但し、感覚価値観念価値というブランド価値2要素のポイントは低いです。

 アーティスト・楽曲のテーストを考えると、感覚価値のポイントの低さは、目くじらをたてる程のことではないかもしれませんが、前述の「価値構造」を見ると、疎かにしていいというわけではありません。

 「萌え系」ファッションで遊んじゃいけませんよ!!!

 ところで、観念価値のポイントの低さなんですが、元ちとせにも共通する傾向として、

 曲(詞)のクオリティとポピュラリティが高く、
 アーティストイメージより先行してしまう


のではないか? いう仮説が導き出されます。

 マネージメントオフィス、レーベルの戦略・戦術について言及することはしません。
 決してブレてはいないことだけは確かですが。

 ここでも私の主観が混じってしまいますが、

 「流行歌」(死語?)の作り手・歌い手としてのミッションに留めることなく、アーティストへのロイヤリティを高め、継続させて欲しい。

齢(よわい)を重ねる程に、“魅力”を深めていくアーティスト(表現者)ですから。

 何年も経ってから、“懐かしのあの人”という存在にしないで下さいね。
 アーティストの価値を高めるだけでなく、継続性を重視するという、アーティスト・ブランディングの立場から切に願います。
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 うううっ、腹へったぜぃ。。。
 夕飯食べにいこっと♪
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浜崎あゆみ 価値構造とブランド価値の違い

2007年02月28日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 いやぁ~、今日は風も吹いているし、花粉症の身にはキッツイですね(泣)。

 今日(2月28日)は、浜崎あゆみ 『BEST 2 -BLACK-』、『 BEST 2 -WHITE-』の発売日です。

 彼女のベストアルバムは『A BEST』のリリースが2001年3月でしたから、早6年が経過したことになります。

 私の少年時代と違って、物心がついたときから、“消費主体”として自己を確立してしまった10代や20代前半の若年層のCD購入比率が高いことを勘案すると、彼女の「ブランド価値」が高いであろうことは、容易に推察できます。
(その傾向は、水樹奈々と共通するものがあります。)

 よく音楽メーカーや広告代理店の皆さんは、「認知度」「好感度」という言葉を使われます(私もよく使ってますね・・・)。

 一般的な「好感度」では、かつて音楽パッケージ市場のシュリンクにもかかわらず、驚異的なセールス枚数で凌ぎを削られた、この方には敵いませんが、
ユーザーに内在化したブランド価値
において、この方に大きく水をあけているのが浜崎あゆみなのです。

■価値構造

 とても堅い価値構造です。

 「声質」「歌詞」「曲の構成」などの基本価値が、魅力度・好感度・カッコよさに貢献する傾向が強い。
 「当たり前の傾向でしょ?」とお思いかもしれませんが、他のアーティストではなかなかこうはいかないもんなんです。

 「ファッションセンス」「ルックス」などの感覚価値が、魅力度・好感度に貢献する傾向はもっと強いと思っていた(私の仮説)のですが、仮説ほどではなかった。
 もちろん、「ファッションセンス」「ルックス」は魅力度に貢献していますが。

 これは、「ブランド価値評価」と異なり、浜崎あゆみの「認知者」を母数としているからでしょう。

 欲を言えば、“ここ”のスコアが高まればもっと、、、という項目もありますけどね(笑)。

■ブランド価値評価

 基本価値では、「歌唱力」「声質」というご自身の直接的な資質よりも、「歌詞」「楽曲構成」「楽曲の洗練さ」の評価が高い傾向にあります。

 最も大切な観念価値の「生き方への共感」「人に自慢したい」の評価が驚異的に高いのですが、これは「価値構造」と符合することです。
 積極的な口コミを誘発する可能性が高いと推察される「人に自慢したい」では、やはり水樹奈々と同率で高いです。

 やはり“ここ”が高まればさらに、、、という項目はありますけどね。

 感覚価値の「ファッションセンス」も高いですよ。
 おそらく彼女に勝っているのは、日本ではかの方だけでしょう。
 先日、私が記事を書いたあの方に水をあけるように頑張ってほしいものです。

 (注)ブランド価値評価とは、“ユーザーとの結び付きの強さ”ですから、
    テーストの違いは無視しますよ。

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1.ブランド価値をより高める(劣化させない)ために必要な項目は、感覚価値にあります。

 但し、どれがどうとかは、私が言うほどのことではないと思いますので。

2.ファンの底辺拡大(取り込み)の為に必要なポイントは、感覚価値より基本価値にあります(「価値構造」より)。
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 ううん、、、今シーズン初めて飲んだ花粉症の薬が効いてきました。私の場合、1日1錠でもちます。
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melody. バケなきゃもったいないっす

2007年02月22日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 先週のバレンタインデーにmelody.『Finding My Road』 がリリースされました。
 さすがにセールスのほうは、2005年の金曜ドラマ『ドラゴン桜』の主題歌となったこちら(↓)

     

と同レベル、というわけにはいきませんが、悪くはないようですね。

*但し2006年4月リリースのアルバムセールスでは、“ドラゴン桜効果”は見られなかったようです。

 “プラチナム・ヴォイス”と賞される歌唱力、音楽英才教育を受けたこと、そしてルックスという強みを持ったハワイ生まれの彼女、英語力の高さも言わずもがな。
 2004年には日本語と英語ヴァージョンのシングルをリリース(3ヶ月間限定)されたりしています。(↓)

     

 認知度は10代がダントツなんですが、オッサン受けするのでしょうか? 40歳以上での好感度が高いですね、10代よりも(笑)。

 アルバムセールスのアップを図りたいのでしたら、コンセプトは10代対象ながらも、色々と知恵を絞る甲斐があるのではないかと思いますよ。

■価値構造

 昨年のことですが、ある外資系ショップのコメントカードに“ポスト倖田來未”と書いてあるのを見かけました。

 一般的に“ポスト倖田來未”というと、絢香&伊藤由奈のお二人の名前が挙がってくるようですね。これは「セールス実績」の話ですが。

 仮定の話ですが、もしmelody.が、確固たるポジションを確立した倖田來未の座を狙うとすれば、TF社はRZN社の数倍のプロモーション費用を投下しなければならない、ということになります。

 というお話はさておき、「melody.=“ポスト倖田來未”」という発想は鋭いですね。

 なぜなら、melody.と倖田來未は、とても似た価値構造にある からです。

 「声質」「ルックス」「時代おくれでないこと」の魅力度、好感度への貢献。

 もちろん、決定的な違いもあります。
 価値構造のお話ではありませんが、ユーザーの評価で決定的に違うのは、
 melody.は「男ウケ」、しかも「10代より20代」という傾向にあることです。

 しかし、価値構造をつぶさに眺めると、melody.のほうで、倖田來未の良い要素を獲得したければ? また、差別化を図るのならばどの評価項目を高めるべきか? について、いくつかの仮説を導き出すことも可能です。

 ユーザー評価のデータを見ると、「セクシーさ」では倖田來未の足元に及ばない、ということになるのですが、それはあくまでも過去のデータ。

「セクシーさ」が強化されるならば、
存在のカッコよさという価値が高まる傾向は、

倖田來未よりも高いのです。

 雑誌への出稿も音楽雑誌に偏らず、赤文字系を強化したほうがいいのかもしれませんね。

■ブランド価値評価

 基本価値も観念価値も平均的で、特にここが弱いという項目も、突出しているという項目は見当たりません。

 これはもったいないことかもしれません。
 「声質」や「歌唱力」「楽曲」という武器(基本価値)をさらに高められれば、と思います。

 変な言い方になりますが、ブランド価値評価におけるスコアとは、
 あくまでもユーザーの心の中で高くもなれば低くもなる、ということなのです。
 そういう「インプリンティング」も大切な戦術ですからね。

 感覚価値の高さを無駄にしない
ブランド戦略


 こんなところでしょうか? 求められるのは。
 なおかつマス媒体での訴求が奏効すれば、大バケするような気がします(^_^)。

■CMの効果

 ううん、、、SUBARU FORESTERですか。。。

 どんなプランニングをされたのか興味がありますね(笑)。
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水樹奈々 コア層からのロイヤリティの高さ

2007年02月20日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 今日は雨の一日でした。
 花粉症の人には「良い天気」ということになります。
 私も筋金入りの花粉症なんですが、今年はまだ気づかないフリ(シカト)してます。

 ところで水樹奈々このベスト盤が出足好調のようです。
 『THE MUSEUM』というタイトルもこの方らしいです。

 私は、彼女自身が作詞・作曲を手掛けられた曲を収録したこのシングル(↓)しか聴いたことがなかったのですが、単に歌のうまい“声優アーティスト”の域を超えたポップ・ロックセンスを持った彼女の才能はよくわかります。

  

 認知度・好感度は10代で高いのですが、CD購入比率も10代、20代で高いのはなかなかのモンです(普通、10代はアルバム買いませんからね)。

 とにかくCDの購入比率が高く、レンタル利用比率は低い(珍しい!!!)。
 無料(違法)配信で曲を入手する人の比率も高い(30代以上)のですが、それを差し引いてもロイヤリティの高さは驚異的です。

 CD購入比率では女性のほうが男性より高いですね、どちらかと言えば。

 声優であり、アニメ・ゲームのファンを取り込んだ彼女のことを考えれば、仮説通りの結果と言えます。

■価値構造

 価値構造をみると、とても面白い。

 価値構造を簡単に説明いたしますと、例えば「声質」の評価(スコア)が高まれば、魅力度がアップする確率が高い、ということなんですが、彼女の場合もそう。もちろん好感度もそうです。

 だから少しでも多くの評価項目同士の相関係数が高ければ高いほど、ユーザー(ファン)の心理面で「好ましき化学変化」が起こるという仮説が導き出されるのです。

(今は低くても、どのスコアを高めればどのスコアが高まるか? という仮説を導き出すために使うのが「価値構造」なのです)

 「多くの評価項目同士の相関係数が高い」ということが、水樹奈々の価値構造の特徴であります。
 
 魅力度、好感度ともに、基本価値(「声質」など)とほぼ同程度のスコアで、感覚価値(「ファッションセンス」「ルックス」)が貢献しています。

 さらに、

 「曲の洗練さ」「曲の構成の良さ」(基本価値)と「存在のカッコよさ」(観念価値)との相関が強いこと。

 「曲の洗練さ」(基本価値)と「ファッションセンスの良さ」(感覚価値)との相関が強いこと。

 これらは他のアーティストでは中々見ることの出来ない価値構造です。

 さらに面白いのは、「時代遅れでない」「フレッシュな感じ」という評価項目(感覚価値)が、魅力度に強い影響を与えていることです。

 彼女の場合、曲も演奏(アレンジ)も決してイノベーティブ(革新的)とは言えない。
 サウンドも打ち込み系やメタルサウンド(アニメ系では定番ですね)。

 しかし、客観的にみたときの音楽性が新しい・古いということではなく、コア層の心理において「新しい」と認識されていることが重要なのです。

 この“鮮度”を保つことを“イメージ戦略”と言うのです(笑)。

■ブランド価値評価

 デビューから6年近く経っているのにも関わらず、感覚価値の「時代遅れでない」「フレッシュな感じ」のスコアは低くはありません。

 感覚価値で唯一、スコアの低さが目立つのは「セクシーさ」。
 しかし、彼女の場合、このスコアは低くていいのです。

 最も重要な観念価値では、「人に自慢したい」「自分に必要」のスコアが高い。
 これも仮説通りです。

 声優系アーティストの場合の典型であると推察されるのですが、基本価値、感覚価値、観念価値の中で、観念価値が突出している、つまり「ロイヤリティが高い」のが彼女の特徴です。

(J-POPアーティストで最も多いのは、基本価値が高くても、観念価値が低いパターン。特に新人)

 ブランド価値評価では多くの言を要しません、彼女の場合はね。

 セールスのアップを図る戦略において(これにも多くの言を要しませんよね)、肝心のブランド価値を貶めるような間違いさえ起さなければ、まだまだ成長する方でしょう。
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木村カエラ ブランド価値確立はこれから♪

2007年02月15日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 今日も暖かい一日でしたね。

 昨夜、moraでPUFFYの「Tokyo I'm On My Way」を試聴したところ、
 平井堅の曲が流れてきたことに驚いてしまった井上秀二です。
 (もう修正済のようですね)

 木村カエラの3rdアルバム『Scratch』、出足好調のようです。

 ジャケのコンセプトも120点です。

 昨年、こちらのシングル(↓)の「おすすめレビュー」をmixiに書きました。

  

 「TREE CLIMBERS」は何故、ロック的であるのか?

  ・単純なコード進行のリフレインで歌いこなせるメロ
  ・テンションを高めるフロア(ドラム)の使い方
  ・エッジの効いたオルタナ色強いギターサウンド
  ・韻を効かしに効かしたリリック

     ♪ばれる ばれる 思い
        まれに まれに けなし
        くるり くるり 戻り
        ゆれる ゆれる melody

      ♪day by day
       day away

  そして、「自分の直感を頼りに生きる姿勢」、これで決まりです。

 と言うような、ロックの歴史を少しはかじったオッサンの個人的な感想はさて置き。。。

 奥田民生というオッサンとのコラボが象徴するように、私のようなテーストのオッサン・オバヤンに好まれる傾向はあるようですが、統計的に見れば「少数派」です。
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 やはり10代の好感度が高いのがこの方です。
 20代でガクンと落ちますが。

 3rd Album着日の午後、渋谷のHMVに寄ったのですが、試聴器や平台でCDをチェックしていたのは10代~20代前半の人たちばかりでした。

■価値構造

 「感覚価値」の「ルックスの良さ」が、魅力度と強い相関関係にあります。
 次に来るのが「時代遅れではない」「フレッシュな感じ」。
 「ファッションセンス」がそのまた次になるのは意外です。
 「セクシーさ」と魅力度との相関関係は高くありません。

 好感度もほぼ同傾向ですが、「基本価値」の「声質のよさ」との相関がまあ強い程度です。

■ブランド価値評価

 「基本価値」(「歌唱力」「声質」「歌詞」他)のスコアは高くはありません。
 ここでは数値を書きませんが、「とて~も」低いです。
 (私の主観で言っているのではなく、彼女を「好きだ」と言っている人の評価ですからね。逆恨みはナシですよ)

 その鬱憤を晴らすかのように評価項目のスコアが高いのが、「感覚価値」。
 特に高いのが「ファッションセンス」。ダントツです。
 どの位? と仰られても数値は書きませんので、
 「(テーストは違うけど)浜崎あゆみと同じくらい」としか言えません。
 雑誌専属モデル(『SEVENTEEN』)出身の影響も少なくないのでしょうね。

 もちろん、「ルックスの良さ」も「時代遅れでない」のスコアも低くはないです。

 一番大切な「観念価値」の「魅力度」も高いです。
 YUKIと椎名林檎と同じくらい。

 しかし、お金を出してCDを購入するポイントは「基本価値」、特に「声質」です。
 「基本価値」の評価項目のスコアを高めることが重要です。

 10代がメインターゲットなので、配信で曲を購入するユーザーが多いと思いますが、違法(無料)配信で曲をゲットするユーザーの評価が、お金を出してレンタルを利用するユーザーの評価よりも高ポイントなことが気になりますね。

■CM商品にとっての効果?

 mixiのレビューで「TREE CLIMBERS」を書いたとき、この曲が「東京モード学園」のCMに使われていたのをほめたのですが、「東京モード学園」のブランドイメージアップに奏効したことは容易に推測できます。あくまで推測ですが。ターゲットも合致していたはずです。

 しかし、「東芝gigabeat」のほうは難しいですよね。「Magic Music」と「Ground Control」がCMに使われていました。とてもいいCMですが。

若年層、特に10代のシェアを獲得できない東芝さんの状況

を考えると、です。これは木村カエラをCMに使ったのが悪いという話ではありません。誤解のなきように。

アップル(iPod)の凄まじいブランド力に、東芝さんは太刀打ちできない

ということなのです。

木村カエラを使っていなかったら、もっと悲惨な数値だったかもしれない

という仮説も成り立ちますね、May be。

 同じことは、「Panasonic」ブランドにも言えます。こちらは浜崎あゆみですね。

 「D-snap」がリリースされたとき、ちょうどmixiを使い始めた頃の私は、日記にこう書きました。

SDカードが売りだろ?
あんたらマーケティングやってんの???
若年層狙いのキャラクター使ったからって
そうそう獲得できるもんじゃないよ(爆)
“茨の道”でっせ


 それから数年、案の定、「Panasonic」は若年層でシェアを取れていませんね。
 浜崎あゆみを使っていなかったらもっと悲惨だったかもしれません。

 もっとも、、、

真のターゲットが中高年層であったのなら大成功!

ということですけどね、東芝さんも松下さんも(笑)。

 今の10代、20代がもっとお金をつかえる年代になるまでの間に、ブランドイメージを植えるという長期的な戦略に則っていらっしゃるのなら、広告・宣伝費をジャンジャン使って頑張って下さい! 
 ご健闘お祈り申し上げます。

  木村カエラ - goo 音楽木村カエラ - goo 音楽
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“ディーバ”の条件 MISIA 7th Album

2007年02月13日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 日本を代表する女性R&Bアーティストであり、ライブパフォーマンスの質の高さに定評のあるMISIAが、先週(2/7)、2年2ヶ月振りのアルバムをリリースされました。

 月夜のマンモス、一体、何のメタファーなんでしょうか?

 先日、伊藤由奈が「ディーバの条件」を満たしていると書きましたが(私の主観ではなくデータを解釈したもの)、この方の場合はどうなんでしょうか?

  歌の上手いお姉さま=ディーバ

 と勘違いしたり、プロモーションで強調すると、痛い目に遭ったりします。

 認知度も好感度も特に大きな特徴のないこの方ですが、やはり好感度は「40歳以上」で高いですね。表面的な宣伝文句でなく、本気で「本格派R&Bアーティスト」として訴求するのならば当然の結果でしょう。但し、極端に10代に偏重したわが国のマーケットでは結構、機会ロスが多いはずです。

■価値構造


 「基本価値」の各スコアが素晴らしいこの方ですが、それらの高スコアが、一番大切な「観念価値」と結びついていない傾向です。

 例えば、「歌唱力」への高評価が、ファンが抱く強い愛着や、「口コミ」として人に自慢したくなる気持ちと結びつき難い、という傾向がみられます。相対的な話ですけどね。

 「基本価値」では、「声質」「曲の構成」「歌詞」などが魅力度・好感度に結びつきやすい。さらに、ファンの深層心理を抽出すると、「ファッションセンス」と並び、

時代の先端性が魅力度・好感度に貢献し、
いつもフレッシュであることが、ファンのロイヤリティを高め、口コミも誘引しやすい

という仮説が導き出されます。

■ブランド価値評価

 「基本価値」の高さは驚異的なくらい。
 「感覚価値」は一転して低スコア。
 結果として、「観念価値」はチャラになって「普通」。

 歌唱力が“最大の武器”なので「感覚価値」は重きを置かない。
 というのも戦略の一つです。
 好きにして下さい。
(私の言っていることは「データ」に基づいていますが、“余計なおせっかい”なのです)。

 ただ一言、言わせて頂きますと、この方にとっての「CD購入のキードライバー」は、

 「感覚価値」。
 特に「セクシーさ」なんです。


 ただ、「歌唱力がある」「声が良い」「曲がいいよね」なんて言ってる人たちは、特にCD買わんでも済んでしまう、という傾向なんですね。

 「基本価値」の各評価は、

 買うか、買わんのかのポイントにはなりません。
 “必要条件”に過ぎないのです
 (それ自体、凄いんですけどね)。


 では、何の“必要条件”?

 “ディーバ”です。

 前世紀末から、散々、“ディーバ”をブームにされた多くの皆様、
 「今更、古い」なんて言わんで下さいよ。
 皆様が“火をつけた”のは、本物の“ディーバ”じゃなかったのかもしれないんですからね。
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“ディーバ”の条件を備えた伊藤由奈

2007年02月11日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 日曜の昼下がり、今、J-WAVEの「TOKIO HOT 100」を聴いているんですが、ちょうど、1st Album『HEART』をリリースした伊藤由奈がゲストに登場しました。

 クリス・ペプラーおっさんとの会話、悪かないですね。

 ということで、今日は伊藤由奈です。

 2005年にデビューされたこの方、きっかけは映画『NANA』のオーディションでしたが、デビュー後は実力派として頭角を表してきました。

 認知度は10代で最も高く、20代、30代、40代の順で低くなっていきますが、好感度は10代で最も低い。好感度が高いのは40歳以上、そう、私のようなオッサン・オバサマたちの好感度が高い(わたしゃ、ファンではありませんよ)。若者ほどよく知ってるけど、年配者ほど好き、という認知・好感度のパターンであります。

 まぁ、「理想ターゲット」を若年層に設定したまま、中高年層への認知度を高めれば、CDセールスも上がる筈、何せ、10代はアルバム買わないもんね、なんて当たり前のこと言うつもりはありません(言っちゃってますけど)。好きにして下さい。

 そんなセールスのことより、ブランド論で語るのが私のスタンスですから。

■アーティスト・伊藤由奈の「価値構造」

 「好感度」を高めている最大の要素は、「声質」(基本価値)
 「魅力度」を高めている最大の要素は、「歌唱力」でも「声質」でもなく、ルックス(感覚価値)。

 わかります?

 CD購入のキードライバーも、「基本価値」より「感覚価値」なんですよね、彼女の場合。

■ブランド価値評価

 「基本価値」では言うことなし。「歌唱力」が特に高いのはわかりますよね。

 しかし、 

 マライア・キャリーに憧れ、本物のディーバを志向する彼女の場合、
 最も大切なのは「感覚価値」なんですけど(「基本価値」の高さは前提条件)、
 これも申し分なし。
 特に「セクシーさ」への評価が高い。

 「歌唱力」「声質」など「基本価値」の高さを前提としながら、
 セクシーさ、ルックス・ファッションセンスの価値を高める。

 これが“ディーバ”の条件です。
 宇多田ヒカル、MISIAが満たしていないこの条件を満たしているのが伊藤由奈なんですね、実は。

 「観念価値」はもっと高スコアが欲しいところですけど、大丈夫じゃないっすか(^_^;)。
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「THE END」 はブランドメンテナンス?

2007年02月08日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 極寒の2月とは思えぬ暖かい日が続く今日この頃、私も“脱線”ばかりせず、たまには(?)アーティスト・ブランドのお話でも(来週は誕生日ですからね、関係ありませんが・・・)。

 今回は、再来週(2月21日)、ニューシングル『見えない星』をリリースされるこの方のお話です。

 2001年のデビューから5年以上。好感度は10代で最も高いものの、バラエティ豊かなナンバーを数多くヒットさせてきた実績から、40歳以上のオッサン・オバサマからの好感度も高い方です。

 価値構造の視点からみると、歌唱力・曲調・歌詞などの「基本価値」よりも、「ルックス」「ファッションセンス」など「感覚価値」の高評価が、彼女の魅力度を高めていることがわかります。

 そして、彼女を“自分に必要”だと思うようなロイヤリティの高いファンの皆様は、自然に“人に自慢したいな”と思うのです(どのアーティストでもこういう傾向があるとは限りません。例えば男の子が密かに慕う女性アーティストの場合、“自分に必要だ”と思っても他人には自慢したがらないファンもおられます)。

 ところで、細かいデータを眺めているとこんな傾向を見つけました。

1.曲は「時代遅れ」ではないものの、
  彼女自身の存在は新鮮さに欠けること


 ブランド価値評価では、「基本価値」「感覚価値」「観念価値」の各スコアは極々平均的です。飛びぬけた特徴は見られません。

 が・・・、ポコン!と一つだけ穴が空いているのが、

2.「感覚価値」の「フレッシュな感じ」

 ブランド論的にいえば、“メンテナンス”が必要ですね、というところです。

 2006年11月、中島美嘉ではなくNANA starring MIKA NAKASHIMAとしてシングル『一色』を、同年12月には“デビューアルバムにしてラストアルバム”であるこの『THE END』をリリースされました。

 2005年8月リリースのシングル『GRAMAOROUS SKY』は、アラッ!というセールスでしたが、今回のシングルとアルバムは、映画『NANA2』の調子が芳しくなかったこともあってか(最終興行収入は10億円台?)、アララ? という感じ、いや、私のお話はそれがメインではありません。

 バラードを中心に表現のバラエティの幅を広げてきた彼女が、映画とのコラボの結果(?)とはいえ、パンキッシュなキャラクターを演じ、パンキッシュな楽曲を歌ったことの意味です。

 『一色』はGLAYのTAKURO作曲・プロデュースで、『THE END』にはグラム風、グランジ風の楽曲が詰められていますが、彼女がこういう世界に“はまっている”“はまっていない”という主観的な批評・意見に大した意味はありません。

 『THE END』のエンドでシドの「MY WAY」カバーしてるけど、やり過ぎでよろしくない、という意見は別にいいんです。
 “ファッションパンク”とか言う人たちのことなどどうでもいい。ターゲットではありませんから(「セックス・ピストルズ」もファッション・パンクですからね)

 “はまっていようがはまっていまいが”、多くの作家・アーティストとのコラボの中で「MIKA NAKASHIMA」を演じても、中島美嘉は中島美嘉である、ということが大切なんです。

 ちょっと別の世界で“遊んで”から元の本領を発揮すべきフィールドで活躍する。

 中島美嘉の名前でリリースされる『見えない星』(すでにドラマやFMで流れてますよね)を聴いて彼女の魅力を再認識できればいい。おそらく“ホッとする”ファンが少なくないのでは?と思います。

 彼女のマネジメントオフィスやレーベルの方々が意図していたとは推測しがたいのですが(失礼、間違ってたらゴメンなさい)、「NANA2」企画でリリースされた“最初で最後”のアルバムによって、

結果的にブランド・メンテナンスを施してしまった

ということになりますね(笑)。

中島美嘉 - goo 音楽中島美嘉 - goo 音楽
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陸(おか)に立つ人魚 Cocco

2006年10月31日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 どうも最近、テレビ番組を観たのをきっかけに記事を書くことが増えそうです。
 先々週、10月21日の土曜日の深夜、NHK総合でCoccoの「Live Tour 2006 ~ザンサイアン~ 2006年8月10日 日本武道館公演」(24:15~25:59)を観ました。ダイジェスト版です。90分の番組はNHK-BSで11月4日深夜にオンエアされるそうです。これも要チェックですね。

 ライブのオープニングは「音速パンチ」。オリジナル・ソロ音源として2月22日にリリースされたシングル『音速パンチ』は、即購入、3月1日にmixiの「おすすめレビュー」に記事を書きました。以下、抜粋です(一部加筆・修正)。
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 5年前の「活動停止宣言」。

 「勝手な奴ちゃ・・・」

と思ったりもしたが、本来、アーティストらしいアーティストってそういうもんなんでしょうね。

 その後も沖縄でゴミを拾ったり、絵本を出したり・・・。

 僕は彼女のファンではないし、全ての作品を聴いてきたわけではないが、

 ♪人は弱いものよ
   とても弱いものよ

 ♪人は強いものよ
   とても強いものよ (「強く儚い者たち」:アルバム『クムイウタ』1998年リリースより)

と歌う彼女は単純に好きだ。

 このシングルはCocco5年ぶりのソロ新作。

 「くるり」の人たちとSINGER SONGERを組んだりしていたけど、これで現場復帰っーことだろうか。
 タイトル曲は「音速パンチ」。

 音の速さで転がっていくのん???

 しかも、

 ♪御悪戯ニ悶エル
   ネェ 背中合ワセノ儘
   窃カニ突イテ

 天才の表現はよ~わからんのぉ・・・

と野暮なことは言わず、何ともスリリングなリリック! ウ~~、ゾクゾクしますね♪

 リズムはダンスビート。
 サウンドはオルタナ。
 こういうトレモロ・アーム使いまくりのギターサウンドに僕はすこぶる弱い。
 このドライブ感、気持ちいいーっす。

 PVでは、水を得た魚のように歌いまくる彼女が・・・。
 おまけに海の中を、白いワンピースでブクブク泳いじゃうお姿。

 「海」「水」と切り離せないのがこの人。

 まぁ、「原初的な生命の源」云々と、わかりきったような紋切り型の表現は使いませんけど。(もう、使ってるか。。。)

 タイトル曲のほかに、

 「どしゃ降り夜空」(やはり水)
 「流星群」(これにも「海を見ていた」というリリック)

が入ってます。

 「流星群」は、聴いていて包み込まれるような気持ちのいい曲です。古くからの彼女のファンには、「この曲のほうが『音速パンチ』よりもいい」と言う人が多いですね。

 発売1週目オリコンチャートはシングルで5位(4万3千枚)。
 ベスト10で唯一のノン・タイアップ!!! 
 これもまた気持ち良し。
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 とにかくこの人は女性からの評価が高いです。
 CD購入比率も女性のほうが男性よりも高いです(レンタル利用は男性)。結構、珍しいんですよ、女性アーティストの場合は。リリックも女性視点に徹しています。男には書けないのは間違いないですね。(当たり前か)

 ブランド価値評価で目立つのも、基本価値「歌詞」への評価の高さです。

 以前お世話になっていた会社を退職する寸前、『ユーザー調査による 女性50アーティストブランド価値評価レポート』を発刊しました。わかりやすい指標としてランキングを掲載したプレスリリースも公表しました。ところが、

  細分化した消費行動別の「裏ランキング」

というものがございます。これはレポートにもプレスリリースにも掲載しておりませんし、今後も無償では公表いたしません。まぁ、n数が少ないのが珠に瑕ですが、インサイト(知見)を得るのにはとても貴重なデータです。

 アンケートをとってグラフを作るだけなら誰でも出来るわけです(広告代理店様やその下請けのリサーチ会社の皆様ですね)。私の場合は、自分の知見をベースに、更なる知見を得るために色々とデータをマイニングしているのです。

 で、何の話でしたっけ???

 そう、Coccoさん、女性からの評価、特に「歌詞」への評価が高いということでしたね。結構、驚異的?な位です。(笑)
 あと、「ルックス」や「ファッションセンス」などの「感覚価値」は大して重要ではありません、この人の場合は。
 なにしろ、陸(おか)に立つ人魚なのですから。
 「セクシーさ」ですって? んなもんイランの核疑惑。(スンマセン。。。)
 もっと超越的と言いましょうか、「優しきカリスマ性」(形容矛盾ですが)のようなものが魅力なのかもしれません。
 ですから観念価値が重要になってくるのです。
 「存在自体のカッコよさ」。この項目の評価が高いですね(ルックスやファッションのカッコよさとは違います)。浜崎あゆみさんや宇多田ヒカルさんに引けをとっておりません。
(あくまでもブランド価値評価の数値なので、各アーティストのテーストの違いは無視しますよ)
 欲を言えば安室奈美恵さん、椎名林檎さん、YUKIさんに迫って欲しいものです。

 さて、11月4日のNHK-BSの番組が楽しみです。
 もしDVDがリリースされるのなら、わたしゃ買いますよ、May be♪
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絢香のリアリティ

2006年10月24日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 10月15日(日曜日)深夜、日本テレビの『Music Lovers』を観ました。絢香さんとコブクロのお二人とのコラボレーションで、デビュー曲『I believe』を歌ったのは圧巻でした。もちろん私も『I believe』のCDは持ってます。
 翌日、mixiの友人(プロのMUSIC LIFE PLANNER。リアル知り合った方です)の日記で、この番組の感想を目にしました。彼が感じたことは以下の2点です。

 ①コブクロのお二人の熱唱のほうが『I believe』という唄のリアリティが感じられた
 ②彼女の詞は、果たして18歳の女性の「等身大」の世界なのだろうか?

 これはとても示唆に富んだ感想です。
 社会人経験、ストリートでの活動、5年前のデビューから今に至る道筋。一時は2~3万枚の売上に苦しみながらも、最新ベストアルバム『ALL SINGLES BEST』が発売3週でミリオンを達成したコブクロさん。
 地獄を見たこともあるかもしれません。そんな彼らが唄ってリアリティが伝わってくる唄なんでしょう、『I believe』という唄は。

 次に、「等身大な詞」という彼女のコンセプトについてです。
 中学生で音楽の世界へ志向、高校一年生で活動を開始した絢香さんは、福岡へ音楽理論の勉強に行くという極めて強い目的意識と行動力を持ち合わせた女性です。

 おそらく世間一般の「18歳」より進んだ経験と価値観を持ち合わせているのではないかと思います。
(「おそらく」というのは、①私が男性であること、②私の友人で18歳の女性がいないこと、③18歳の女性対象の調査データを持ち合わせていないからです)

 厳密な意味での「等身大」ではないかもしれません。しかし、10代の女性の経験から生まれて来た唄であることに変わりはありません。多くの人達に感動を届けるミッションを担っているアーティストという「立ち位置」での「等身大」なのです。

 酸いも甘いも経験した年長の人達が唄っても伝わるリアリティ。
 デビューというタイミングで、そんなリアリティのある唄を創ってしまったのは、ある意味大変なことかもしれません。

 リアリティのある唄とは?

 昨夜、NHKで9月につま恋で31年ぶりに開催された吉田拓郎さんとかぐや姫のコンサートの特集を観ました。絢香さんのレビューで取り上げるのもどうかな?と思いますが(笑)、たまたま観たので。

 吉田拓郎さんの『今日までそして明日から』という曲があります。この曲は拓郎さんが24歳のときにリリースされましたが、60歳になられた拓郎さんが今歌っても「リアリティ」があります。

 60歳は極端かもしれませんが、絢香さんの『I believe』、彼女が30歳になっても40歳、50歳になって唄ってもリアリティが色褪せることがない、そんな名曲ではないでしょうか?

 と言うことは、これから先、良いことも悪いことも体験されるであろう彼女が、どんなことがあっても「リアリティ」のある唄を私たちに伝え続けなければならない重責を負ってしまった、ということでもあるのです。デビューしたその時から。

 ちなみに、女性アーティストのデータを統計的に処理した結果をみると、彼女の場合、同世代、つまり10代の女性よりも20代の女性に好かれる傾向がみられます。男性の場合は20代とともに30代。
 「認知度」は10代で最も高いので、単純な「好感度」は10代で最も高いのは当然なんですが、彼女には幅広い層に受け入れられる素地があるということです。
 もちろんイメージターゲットは彼女の同世代であるべきなんですけどね。
*************************************************************************** 9月27日、4枚目のシングル『三日月』がリリースされました。
 au by KDDI 「LISMO!」のCM、NHK「つながるテレビ@ヒューマン」テーマソングとのタイアップ効果もあり、オリコン初登場1位でしたね。2、3週目も3万枚超(ともに2位)。

 遠距離恋愛をテーマにしたこの唄、デビュー前から唄われていたそうですが、ファンの間では思い入れの強かった曲のようです。デビュー前から配信されていたので尚更でしょう。mixiにはもちろん絢香さんのコミュニティがいくつかありますが(最大の「絢香 ayaka」は現在4千2百人超)、「三日月」がらみのコミュも二つ存在します(うち一つは1千7百人超)。

  太陽ではなく月。
  満月ではなく三日月。

 これがシックリくるんですね。

 『I believe』で示された世界は「黒」。

   ♪偽りの中でウソの微笑み浮かべて 生きる人を
     幼き自分と重ねて見て
     ため息つく

     どんな色にも染まらない「黒」になろうと誓った

 その基調が引き継がれた『三日月』に「青」が加わったように思います。
 「黒」「灰色」そして「青」
 「青」のチャクラ・チャートは、「喉」:コミュニケーション(意志や情報の伝達)です。

 当面、この世界観を大切にしていくしかないのでしょう。
 いつの日かブランド・リニューアルの日が来るのかもしれませんね。
 「三日月」が「半月」「満月」になったり。さすがに「太陽」は??? でしょうけど。(笑)

 まだ今のところ、他の「色」では厳しいのかもしれません。
 バラードではなくアップテンポなナンバーの『Real voice』は、「月9」のテーマだったのにもかかわらず、「もっといってほしかった!」という数字だったようです。

 アップテンポなナンバーでも彼女の世界観が伝わるようになってほしいものです。
 その時こそ、彼女のブランド価値は不動のものとなるでしょう。

 それでも彼女のコア・バリューは歌詞の世界観のようです。

 女性アーティストのブランド価値評価でも、「歌詞」の評価は50アーティスト中、トップでした。
 「歌唱力」や「声質」などを加えた「基本価値」では、非の打ち所がありません。

 「パッケージ購入のキーは何?」ということを調べるため、データをあちゃこちゃこねながらグラフを作ってみたのですが、「基本価値」のグラフは、同じレコード会社の先輩、小柳ゆきさんのグラフと似ていることがわかりました。

 で、最も大切な「観念価値」のグラフでは、絢香さんより1学年上でデビューも1年早かったYUIさんと相似形。YUIさんは「タイヨウ」ですけど。(笑)
 「観念価値」を見る限り、ほとんどの評価項目で「タイヨウ」が「月」を上回っていますが、そう大きな差はありません。お二人ともこれからです。ブランド価値で最も重要な「観念価値」が、リスナー・ユーザーの心の中で高まっていくには時間がかかります(上木彩矢さんのような例外はありますが)。

 とにかくそれまではコンセプトをブレされることなく頑張って欲しいと思います。

 長々となりましたが(^_^;)、11月1日リリース予定のアルバム『First Message』、楽しみです。
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Fly High/中ノ森BAND テイチクE 2006年

2006年10月10日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
★2006年9月9日、mixiの「おすすめレビュー」にアップしたレビューです。
 タイトルは『Fly High』
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 最近、ロックフォーマットの女性バンドはめっきり見ることがなくなったので(そういうサイクルでしょう)、このバンドの存在、オッサン的には歓迎。

 ポジショニング的には、コンペしている他バンドがイマイチなので救われているんです。このバンドは。

 ただし、「マス・マーケット」でどれだけ需要を開拓できるのかは疑問。
 現状ではニッチなマーケットにいるんです。

 もちろんボリュームは大きくなくても、彼女達を必要としている若者はいるわけだから、ニッチながらも確固としたポジションを確立すべきでしょう。

 このバンドの場合、ヒットチャートで上位に食い込む、つまりブレイクするには、ズバリ「歌唱力」がボトルネックになっているんです。

 たとえ実力のある作家に外注しても、大きなタイアップをとっても、リスナー・ユーザーはそう簡単にお金を出すようなアホじゃありません。

 かと言って「ロックサウンド」を深く追求しすぎるのは自殺行為。
 コアなロックファンの支持を得ることはあり得ません。少なくとも今は止めておいたほうがいい。

 ポップセンスとロックテーストの微妙なさじ加減。これが生命線なんですね。
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 ターゲティングについては、「10代」に見事にフィットしています。
 「認知度」「好感度」ともに「10代」の若者がボリューム。

 レンタルで借りたり友達から借りる比率の高い若者たちに、いかにCDを買ってもらうのか? これが最重要課題の一つでしょう。高校生たちへの認知度を高めることも必要でそのためのTVタイアップも必要でしょうけど。

 今の状態は、「認知度」も「好感度」も低い「30代以上」のCD購入比率が高いという、よくあるパターンです。それも「波及効果」の一つなんでセールス的には一概に悪いということはできないんですけどね。。。
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 昨年暮、「日本レコード大賞新人賞」獲得。所属のレコードメーカでの存在感も増しているはずです。

 でもブレイクさせるのも見捨てるのもリスナー・ユーザー。
 彼らの支持を確たるものにするには何をすればいいのか?

 すでに精力的に取り組んでいる「ライブ」です。「もう死んじゃう!」という位、ライブを展開する。
 コア層を固めて、動員というベースを確たるものにするのです。
 もちろん、MDでの収益という財政基盤も固める。

(厳しい言い方をすれば、例えばの話、事務所やレコードメーカから契約を切られても表現活動を続けるぞ!ぐらいの「魂」があればの話ですが)

 あと2年もしないうちに、“本物っぽさ”とカリスマ性がプンプンと匂ってくるようになりますよ。演奏力もつくしね。

 ロックチェーンでファンのハートを掴み、「鬼嫁」じゃなかった、「Oh My Darlin`」のようなキャッチーなナンバーで最大限に盛り上げる、そんな光景を見たいですね。
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 もちろん自分達の「強み」もしっかり認識すべきです。

 このバンドを好きな人達がCDを買ってくれるか否か? のポイント。

 それは「声質のよさ」と「ルックス」なんですね。

 客観的に声やルックスがいいか? という話ではなく、ファンが無意識的にそう思って購買しているということなんです。

 「コア・コンピタンス」ちゅー奴です。「武器」は「武器」として認識しましょう。

 「ルックス」が強力な武器なら、ファッションのカラーコーディネートも強化すべきでしょう。(私が言うまでもないか・・・)

 「ファッションセンス」の評価はもっと高くていいし高めることは可能でしょう。

 もちろん、「大人たち」が着せたいものを着せるのはNG。
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と、結構言いたいこと言ってきましたが、えっ?

 「それでお前、このバンド好きなんか? あ~?」ですって???

 そりゃ千円身銭切ったんですから、言わずもがなです。
 文句ございますでしょうか?(笑)

 私的には、「smile & wild」のサビのような解放感が好きなので、
 タイトル曲「Fly High」はOKであります♪
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