【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

トレンド分析ML251の文化マーケティング関連Blogです。ML251の主業務はトレンド分析をコアにしたデスクリサーチ。

ソーシャルメディアの使い分け(個人的)

2011年05月29日 | マーケティング話
(先日、mixiの日記に書いた文章の加筆・修正版です)

■mixi と twitter のリンク

mixi の「つぶやき」と twitter をリンクしてたんですが、外しました。
Facebook、mixi、twitter には各々の「世間」があるんですが、僕は会社員ということもあり、中々全部に眼を通せません。
個人のメルアドだって3つありますし。
はっきり言って忙しいんです。

僕の周りでも、mixi から twitter に移行してる人が多いんですが、twitter でつぶやいてmixiにリンクしてあった場合、mixi にコメント書いても、多分、見てない人が多いんですね。全てじゃないですけど(mixi もチェックされていて、時間はかかってもコメント返ししてくれる方もおりますよ)。

逆に、僕がmixiでつぶやいても、twitter をあまり見てないんで、もし誰かがコメントしてくれても僕が見ることは殆どないでしょう。
だからリンクを止めました。
そういうのを気にしないほうが「大人のマナー」だとは思うんですが、僕は割と気にするほうなんです。
もし、人を「フロー型」と「ストック型」に分類すると、僕は「ストック型」なんじゃないかな?と思います。

■mixi の戦略転換

招待制でクローズド=安心、というコンセプトで国内サービスを展開していた mixi ですが、ご存じの通り、「招待制」は放棄されました。そして twitter をはじめとする「新規参入組」(しかも海外)の有する機能の“いいとこどり”に走っています。マーケットリーダーが、(少なくて国内では)フォロワーのサービスを取り込んで、“規模の拡大”を目指す。
僕はこの戦略を批判はしません。

ただ、mixiが、twitterとfacebookにユーザーを奪われるのを恐れるのはわかるんですが、「mixiとtwitterをリンクしている層」の多数が、mixiに登録しているものの、実質的にtwitterオンリーのユーザーであるというのが、僕の肌感覚です。
国内最大の「登録者数」を誇っても、内実はこうなんじゃないかな?
余計なお世話かもしれませんが、mixiに出稿している広告クライアントさんには、これくらいのことは見透かされてと思いますよ。
mixi のサービス開始当初から大型コミュニティを管理されている僕の知人は、まだ mixi に登録しているものの、実質的には Facebook にシフトされてるうです。

尤も僕のような意見を持つユーザーは、mixiにとって“旧態依然的ユーザー”なんでしょうから、ご遠慮なく“規模の拡大”の路線を進んで下さい。
それが“マーケティング戦略”というものです (皮肉っぽい言い方ですが、皮肉ではありません・・・)。

■個人的なSNSの使い分け

自分にとってのソーシャルメディアって、こういう感じですね(↓)。

▼mixi : 趣味・嗜好の合う皆さんとのコミュニケーションを、(原則的に)仕事・利害を絡ませずに楽しむ。一番心地よい「コミュニケーション空間」です。連休中も今まで mixi をきっかけに知り合ってきた皆さん(大阪と埼玉)と楽しく過ごせました(マイミクさんは160名で、このあたりが限界だと思ってます。)

▼twitter : 情報収集目的。実際、貴重なイベントや書籍の情報も得られて、イベントに参加したり、とても参考になる本も数冊買っています(フォローはするほうもされるほうも、まだ数名程度で少ないです)。

▼Facebook : 音楽業界人、マーケティング関係者、IT業界最先端の方々主体。アート感覚が鋭敏な方々のアップする写真・絵・動画にはいつも刺激を受けております(twitter 同様、お友達はまだ数名程度で少ないです)。

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最近の私

2011年05月22日 | 徒然
先週末は更新をスルーしてしまいました。
GWの連休中は、1日1日、充実していたものの、連休後は意に反して疲労が蓄積して調子が悪かったです。
実は5月2日の夜、ふとしたことで転んでしまい、左膝を痛めてしまいました。
階段の登り(降り)の度に、ズキズキと鈍痛がしてたんですが、打撲だろうからそのうちに治るだろうとタカをくくってました。
先週末は、体重のリバウンドが怖かったので、我慢できずにジムでウォーキングまでしました。
時速7.8キロから7.5キロにスピードを落としつつ30分間。

その先週が明けた月曜日、まだ痛みが引かないので整形外科に行き、レントゲンを見たところ、見事にヒビが入っておりました。
一応、骨折ですが、日常生活ではほとんど不自由がないので普段通りの生活をしております。
尤も、2週間は単なる打撲だと思って生活してたんですけどね。
整形外科には週1回以上通ってレントゲンをとる必要がありますし、リハビリにも通うことにはなりますが。
あのレントゲンを見るとですね、やはり、きちんと治しておかないと切実に思った次第です。

それにしても、一部の駅の「節電」とやらでエスカレーターが止まっていたりすると、不便を感じますな~。
エレベータがある駅では、エレベータを使ってますし、シルバーシートにも堂々と座ってます。

ということとは関係なく、最近、自分で考えてることがあります。
まだまだここでは明かせませんが、今まで自分が経験したこと、考えてきたことなどを、もっと体系的にまとめてみたいということです。
このブログでだらだらと書いてきたことも一部、含まれてはいますが、長い眼で構想を練っています。
自分の年齢とか考えると、そろそろ、そういうことも必要だと実感してます。
(わけー奴にゃ、わかんねぇだろうけど、わけー奴のことはどうでもいいぜ・・・というのが本音です・・・)

で、このブログの更新もしていきますが、どちらかというとメモのようなことも書くかと思います。
(実は、既にやってるんですけどね・・・)

日々感じていること、お見せしたい写真、ご紹介したい書籍も溜まってるんですが、時間配分もあり更新頻度は減るかも?です。
(そういう内容のことは、Facebook やmixi、twitter のほうで書いてます・・・)

という最近の私ですが、何卒、宜しくお願いいたします。

*それにしても、ベガルタ仙台、負けないね。日替わりヒーローも出てくるし素晴らしい! でも大宮と浦和相手の時だけは勝たせん!

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経済的自立が個人主義の基礎である英国の歴史

2011年05月01日 | カルチュラル・キーワード備忘録
『近代文明の誕生』(川勝平太著、日経ビジネス文庫、2011年4月)より。

ケンブリッジ大学教授アラン・マクファーレンの『イギリス個人主義の起源』(1978年)によると、英国人の自由とともに個人主義を重んじる価値観の根底には、土地制度があるという。

▼これまで日本で流布している通念

・私有財産制は資本主義社会の本質であり、近代社会の基礎。
・それは15世紀後半から16世紀初めに英国で成立した。
・このような通念は、カール・マルクスやマックス・ウエーバーの影響を受けたもの。
 ⇒ 氏族社会から血縁共同体を経て契約社会にいたる発展の段階を経て私有に基づく近代資本主義が誕生。

▼マクファーレンの説

・英国で高度に発展した個人主義は、土地所有の単位が世帯や家族でなく、もともと排他的な個人であったことと不可分。
・英国では資料に見出される限り、子供は生産可能年齢になると家を出るのが当たり前。
  ⇒ 子供がものにした富を親もあてに出来ない。
    ⇒ 英国人の親子関係は、家父長制からほど遠い「契約」の性質までもが認められる。
  ⇒ 子供は家を出て奉公人となり、女子の離村も珍しくはなかった。
    ⇒ 早くも14世紀の段階で土地が完全に「商品」になっていた。
    ⇒ 土地の所有権の移転は、家族内で行われるよりも、家族以外が圧倒的に多く全体の8割以上。
    ⇒ もちろん、女性も土地保有者。
・つまり、英国社会は、歴史的資料の示す限り、もともと市場志向をもつ個人主義的な社会。
  ⇒ いつでも自由に土地を処分する権利と自由を個人が持っていた。
・土地所有の起源は史料の存在する限り、少なくとも13世紀にまで遡れる。
  ⇒ つまり、私有制の基準を採用するならば、英国はすでに13世紀において“近代的”であった。

日本人は、近代の特徴を自由・個人主義・民主主義というように信じ込んでいる。
日本で土地の私有制が認められたのは、明治5年(1872年)。
土地の私的所有の認可は、国民に経済的自立や個人主義の気風を起こすためという考えではさらさらなく、もっぱら財源確保のためだった。
日本では、自由が利己主義に転化し、地租改正から一世紀以上経って、土地は投機の対象となり、私有権の名のもとに勝手放題のことが行われるようになった。

(以上、『近代文明の誕生』36~39ページより)

う~ん、これじゃ真面目すぎる夏目漱石は、神経衰弱になるはずだわな・・・。
底の浅そうな「グローバリズムの旗手」達も、こういう基本的なことを考えたほうがいいよね。
現在、ビジネス上、「英語」は大切だけど、社内公用語を「英語」にすることの意味とかね。

そして、僕の個人史を洗い直すとき、やはり「自由」「個人主義」が重要なキーになるのです。

近代文明の誕生―通説に挑む知の冒険 (日経ビジネス人文庫)
川勝 平太
日本経済新聞出版社

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