【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

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橋本治 金言集 『絶滅女類図鑑』 読書メモ (コメントなし) <その4>

2012年05月11日 | マーケティング話
<その3>より続く。

■マーケティング

「若い女の感性が分からなければ、もうビジネスは出来ない」ということが言われ出して、マーケティングというものが流行語になった。「マーケティング」ということをやるやつは、「若い女の流行を知っている人間」だった。この時期から、日本の文化というものは、にわかに軽薄になった。どこにでも女がいて、「女がいる」ということは「商売として成り立つ」ということで、マーケティング社会における商売の成功を夢見る男は、女以上の女のディテールに詳しくなった。
(「男よりも色気がない?<裏>」238ページ)

■美女の達成基準

もうやめるけど、自己達成の基準だけで作られた「美人」の中には、「他者」がない。そういうものがない以上、「他者への譲歩」などというものは起りようがない。そういう美人達に向かって「色気の必要」を説いたって、「受験科目が増えた!」といってパニックを起こす受験生と同じになるだけだ。
 (中略)
「達成基準としての美人」という考え方を捨てなければ、「色気」も「成熟」も「大人の女」も「知的な雰囲気」も「さりげなさ」も「いい女」も、みんな空回りしてむなしくなるだけだ。
(「男よりも色気がない?<裏>」248~249ページ)

<その5>に続く。

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男の色気にも「譲歩」はいるのだろうか? と。
私の「ロールモデル」(↓)。
このヴァージョンのベース弾いてたは、私の楽器の先生に間違いない。
音色とラインですぐわかる。
鮎川さんのギターのそうだけど、音を聴いただけで、「この人」とわかるプレーヤーは今でも憧れだ。
仕事にしろ、文章の文体=クセや“匂い”にしろ、「あっ! この人だ」とわかる。
そういう自分を目指したい。
橋本治がこの本を書いた94年は、私が先生に弟子入りした年だったと思う。

アイ・ラヴ・ユー ビールス・カプセル 鮎川誠


絶滅女類図鑑 (文春文庫)
橋本 治
文藝春秋

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