【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

トレンド分析ML251の文化マーケティング関連Blogです。ML251の主業務はトレンド分析をコアにしたデスクリサーチ。

原点回帰 その1

2010年10月30日 | マーケティング話
今月4本目の記事です。
どうも週末の外出が多いと中々書けませんね。

先週末(10/23)の土曜日は、「YMW」(ヤスハラ・マーケティング・ワークショップ)に行ってきました。
僕は今年になってから参加してます。
主催は安原智樹さん。
著作は多いですが、僕はこの書籍(↓)をお薦めすます。



ワークショップでは、参加者がグループに分かれ、課題に取り組みます。
グループ内で、司会・書記・プレゼンテーターを決めますが、
僕はプレゼンテーターになるケースが多いです、何故か(笑)。

この日は、とりあげた書籍を <「読んだ」をすっ飛ばして「使える」にしてしまおう>というシリーズ。
書籍の中で最も重要なポイントをフォーカスし、掘り下げるというワークショップです。
前回のクリス・アンダーセン 『FREE』 に引き続き2回目。

テーマは、『コトラーのマーケティング3.0』。



ワークショップの内容については割愛しますが、
安原さんの総評もあって、感じたことは。

コーズ・マーケティングって、
流行でも(社会に対する)言い訳でもなく、イメージアップでもない。
事業の原点、つまり、自分(達)が今の事業(仕事)を始めたときのミッションに立ち戻ること。
業績(成績)をはじめ、複雑に絡み合った現状を、シンプル化する。
そのときの純粋(?)なミッション、いや、心意気かな?
そこに戻ったとき、自ずと世の中への視点が浮かびあがってきて、
世の中への貢献という視点が明らかになる。

会社案内やIR資料に書かれてている“きれいごと”じゃなくてね。
企業の大小問わず、自然と浮かび上がってくる、ということがなければ、
すぐに有名無実化する空虚なスローガンでしかなくなります、コーズ・マーケティングは。

「いったい、何言っているかわからん???」 でしょ(笑)。

時間がないんで、この場ではこれ以上書きません。
リアルの場でお会いした方にはご説明してもいいかも? ですが (気まぐれなんで・・・笑)、
わかる方にはわかっていただけるかな? と思います。

**************************************************************************
 お読み頂き有難うございます。
 (↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。

「残響record」 河野章宏社長の講演 Aapple Store 銀座(2010年10月7日)

2010年10月11日 | マーケティング話
10月7日(木曜日、「残響record」河野章宏社長の講演に行ってきました(「Apple Sotre銀座」)。
河野社長の著書『音楽ビジネス革命 残響レコードの挑戦』については6月に書かせて頂きました



7日の講演はとても刺激的した。
河野社長から、元気を頂きました。

講演もライブと一緒で、参加した人達 (ミュージシャンらしき人も含め若い人が多かったのはいいことです) にとっての「経験価値」なので、この場で、数字を含めた要約を書くことはしません。
まず、全体的な所感を記します。

河野社長ご自身が、どこまで気づかれているかはわかりませんが、河野社長は優れたマーケターでもある、ということです。
僕も音楽業界の末席にいた頃からず~っと気にかかっていたことなんですが、業界での「マーケティング」という概念と役割は、とても狭く偏っています。

とて~も基本的な話なんですが、「マーケティング」の4P(マーケティング・ミックス)とは、
Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(宣伝)なんですが、
音楽業界では、Promotion(宣伝)だけなんですね、マーケティングは。。。
クリエイティブな制作セクションが創った(作った)「作品」を「製品」として売る。
対象は卸や小売店(B to B)。
そしてエンドユーザー(リスナー)に「商品」を「どう売るか?」(B to C)ということで、宣伝(アドバタイジングとパブリシティ)がある。

とても矮小化されています。

本来は、企画・制作フェーズから、卸・小売への流通、さらにはエンドユーザー(リスナー)にとってどのような価値を提供するか? というトータルなフェーズこそ「マーケティング」なんです。

僕の受けた感じでは、河野社長は、そのあたりがわかってらっしゃる、と言うか、当たり前に考えてらっしゃる、ということです。

「残響record」ではプランニングをとても大切にしてらっしゃる。
そして、戦略立案はゴールから逆算して考える。
3万枚売りたいのなら3万枚売れる楽曲を創る。
10万枚売りたいのなら10万枚売れる楽曲を創る。

Product の企画立案から最終フェーズまでトータルに見据える。
こういう発想は、「大企業」化した組織では、頭でわかっていても現実には難しいもんです。

昔日の業界ズッポリではなく、ミュージシャンとして何もないところから事業を構築されてきた河野社長だからこそ、当たり前の発想ができるのではないかと考えます。

「売れない環境はチャンス。なぜならアイデア次第だから」
「業界を見ていると “そんなことやってたら売れない” と思うケースが8割」

既存の音楽業界人にとっては耳が痛い話でしょうけど、
メジャーメーカーをJA(農協さん)に喩えていた河野社長のお話は的を得ています。
個々の人の問題ではなく、システムの問題です。

また、卵の喩え話も。
卵を売るためには、いいニワトリを育てることから始めるのが「残響record」。

ところがメジャーメーカーは、いかに沢山産ませるか? が最重要。

「いいニワトリが大切なことは分かっているけど、この音楽不況でそこまでお金が回らない」
というメジャーメーカーさんの言い訳(ゴメンナサイ・・・)が聞こえてきそうです。
(と言うか、過去、沢山聞いてきました。直にです)

「では、ミュージシャンにも企業スポンサーをつけたり、スポンサードでお金を集めたら?」
というのは僕の持論で、河野社長も同じことを仰せでした。ゴルフの石川遼選手を引き合いにされて。
メジャーメーカーも、事業ドメインを見直していくべき時はとっくに来ていると思うんですが。
(小売はどうするか? という重要な問題もありますが、解決できない問題ではないと考えます)

あと、河野社長のブランド理念について。
「ミュージシャン第一主義=長く活動できるようにすること」

僕自身の話になりますが、飯原経営研究所(星光堂のシンクタンク)時代、
「アーティスト・ブランド」と口に出すと、
社内・社外問わず殆どの人から、「???」という反応がほとんどでした。

「ブランドとしてのアーティストが息長く活動していくこと」
なんて言えば、「なんじゃそりゃ?」です。

まぁ、90年代後半に“バブル”を経験した業界にとって最重要課題は、大ヒットなんで、
アーティスト(ミュージシャン)が息長く活動、なんてことは???だったでしょうけどね。

ブランドという概念は、「息長く」というキーワードと不可欠なんです。
単に、オリコン第何位!とか、根強い固定ファンがいる、ということで「ブランド」という言葉を乱発して欲しくはないですね、芸能系ジャーナリズムの皆さんは。。。
「ヒット」と「ブランド」を混同しないで下さいね。

で、河野社長は優れたマーケターであるばかりでなく、
優れたミュージシャンであることは言うまでもありません。



ショップで te' の 『敢えて、理解を望み縺れ尽く音声や文字の枠外での「約束」を。』 の帯を見たら、何と石井岳龍(聰互)氏のコメントが!!!
僕らの世代で石井聰互と言えば、ラジカリズムの旗手の一人なんです。
「音楽を聴いて旋律が走ったのは久しぶりだ。」
楽曲も演奏もカッコイイですよ。

texas pandaa もですね、
一昨日の土曜日、「タリーズ」の2階から雨の甲府駅前を眺めつつ、
村上春樹の『1Q84』を読みながら 「Down In the Hole」 を聴いてたら、
何だかすご~くいい感じだったんですよ。
とても気持ちがよかったんです。



**************************************************************************
 お読み頂き有難うございます。
 (↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。

ちょいと遅れた彼岸花

2010年10月05日 | 徒然
たまには、徒然に記します。

マーケティング分野のアルファ・ブロガー 大西宏さんの記事(10/3)に刺激されたのか、今日は彼岸花の写真です。

大西さんは関西ですが、こちらは埼玉です。
10月2日(土曜日)、「埼玉スタジアム2002」で行われた、J1 大宮アルディージャ vs 浦和レッドダイヤモンズの「さいたまダービー」観戦の帰り途、緑のヘルシーロード沿い、加田屋新田付近の彼岸花です。

毎年、ちょうどお彼岸の時期に咲く彼岸花ですが、
今年は猛暑のためでしょう、10月にずれ込みましたね。

自転車を停めて気まぐれに撮ったので、大西さんのように上手く撮れてませんが。
(僕、写真は下手です・・・)

「平成桜」の石碑付近



■ 龍神様と彼岸花



大西さんの撮られた彼岸花の写真には白鷺が写ってましたね。

こちらにも「野田の鷺山」という名所があります。
9月25日(土曜日)に撮った白鷺の写真はこちら(↓)です。
(古いデジカメですので、写りのほうは・・・)
「浦和レッドダイヤモンズ vs アルビレックス新潟戦」に向かう途中に撮りました。
「野田の鷺山公園」からほぼ1キロ、大宮東高校および浦和東高校からほぼ1キロの田圃です。



**************************************************************************
 お読み頂き有難うございます。
 (↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。

AppleCLIP 『新次元の音楽シーンへ出発進行!』 向谷実さん

2010年10月03日 | マーケティング話
僕の知人のクリエイターでありスーパー・スタジオ株式会社社長の佐藤豊彦さんが、
「AppleCLIP」 というポッドキャストをやられてます。
(http://campaign.otsuka-shokai.co.jp/appleclip/)

で、9月24日(第80回)と10月1日(第81回)は、
カシオペア向谷実さんをゲストに迎えた 『新次元の音楽シーンへ出発進行!』 。

「前編」(9/24) はほぼ、アップルのコアファンである向谷実さんの熱いアップル談義ですが、
「後編」(10/1) では、駅の発車メロディが流れまくりです。
著作権、著作者隣接権で可能な範囲とはいえ、ここまで聴けるとは。

昔、甥に「JRの駅の発車メロディ」のCDを買ってあげたら、カーステで何度か聴かされたことがありましたが、いやいや全然違いますね、向谷さんのは。
マジでCD買いたくなりましたよ。

また、ある試みでは、twitterで一般から歌詞を募集し、
向谷さん、中西圭三さん、作詞をされた方で三等分とか。

これなぞは、コトラーの『マーケティング3.0』に書かれている、
「協働型ソーシャルメディア」ですね。



向谷さんは「音楽心理学」の専門家でもあられるんですね。
列車の発車メロディは、聞いててゆったりされたら困るんで、
三拍子、五拍子など奇数拍子を使ったとか、「なるほど!」連発です。

まぁ、僕がここで延々と能書きを垂れるより、
佐藤さんの「AppleCLIP」を聴いて下さい。
中西圭三さんの Vocal も聴けます。
**************************************************************************
<追記>

佐藤豊彦さんの会社を借りて行われる、「マーケティング庵」のご案内。
テーマにご興味のある方は是非!
向谷実さんの試みも、当然、話題になるはずです。
無料のフリートークですのでお気軽に。
まだ1~2名は大丈夫かな(?)と。
当日キャンセルの方もいらっしゃいますし。
(もし、定員オーバーでも、責任は持てませんです・・・)

【マーケティング庵】 2010年10月

■テーマ:CD不振の音楽業界。どう再生するの!?

▼日時:2010年10月24日(日) 15:00~18:30

▼募集人数:12人位まで

▼一次会会場:SUPER PROJECT NISHIHARA BRANCH

〒151-0066
東京都渋谷区西原3丁目18番5号
ライオンズマンション代々木上原205号室
Tel:03-5738-3705

小田急線、東京メトロ千代田線代々木上原駅下車すぐ
代々木上原改札を出て直進。サンマルクカフェ手前の北2番口 
階段から見える丸正スーパーの向かい側ライオンズマンション
MAPはこちら
ストリートビューはこちら

⇒ ATMDでの申し込みはこちら
⇒ mixiでの申し込みはこちら
(僕のHNは「アクトン・ベイベー」です・・・)

**************************************************************************
 お読み頂き有難うございます。
 (↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。