Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

冬の星

2017年01月13日 23時03分16秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 本日は2回目の牽引のために整形外科に行った。ゆっくりと歩いて横浜駅まで。普段なら25分から30分かかるところを35分ほどかけて歩いた。左足に回転の力がかかると膝の力がカクッと抜けたようになって、膝が曲がってしまう。膝の部分が少しだけ傷む。そして左足を庇って歩いているためか、右の臀部から脹脛にかけての筋肉に疲労性の痛みがある。これは昨日から続いている症状である。
 ゆるいサポーターをして、杖を突きながら歩いているが、疲れる。牽引後はまたゆっくりと歩いて安い喫茶店へ入り、2時間ほど読書タイム。その後は有隣堂の文庫本と新書のコーナーを巡ってから、再びゆっくりと歩いて帰宅した。
 喫茶店は思ったよりも混雑していた。かなりざわついてはいた。難しい本ではないが、歩くのと同様ゆっくりと時間をかけて目をとおした。
 帰宅時には膝の力が抜けるような症状は起きなくなっていた。どういう加減でこのようなことになるのか、よくわからない。

 夕方の空は宵の明星=金星が相変らず鮮やかに光っている。金星は昨日が太陽からもっとも遠いところに見える日であった。観測の好機であるが、目視だけの観測で家の中に入った。もう少しすれば満月の翌日の月が上がってくる頃であった。
 現在はその月が天頂より少し東側で、雲の間から顔を出しているのがベランダからよく見える。そしてオリオンとシリウス、プロキオンが明るい月に負けずに、しっかりと南の空に陣取っている。

★身の内に戦火の記憶寒昴       植村 文
★わが空にきてシリウスは踊りだす   林 誠司
★オリオンに聞かれたかしら独り言   田中千鶴子
 

「俳句世がたり」(小沢信男)から

2017年01月13日 18時31分55秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 「俳句世がたり」(小沢信男、岩波新書)から。

てんと虫一兵われの死なざりし    安住敦

 一九四五年七月、安住敦は応召‥。三十八歳の新兵の任務は、一人十キロの爆弾を背負って、上陸してくるはずの米軍戦車の下へ飛び込むこと。この自爆隊の訓練がつづくうちに、八月十五日が来た。無条件降伏! 右(挙げ句)は、その日の感慨です。‥あれから六十六年。とはおどろきだ。ためしに明治維新からかぞえれば、大正もすぎて昭和九年になっているではないか。‥上野彰義隊の生きのこりぐらいの昔噺だな。‥おもいあわせれば近代日本は、日本人という国民意識の統合によほど成功したのですな。三十八歳の所帯持ちを紙切れ一枚で招集して十キロ爆弾背を背負わせるほどにも。つまり近代国家とは、国民の生命を保護するとはかぎらない。‥現代日本はどうか。乱離骨灰の廃線とひきかえに戦争放棄の憲法をうちたてて、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。‥かつての帝国不敗神話ちかごろ原発安全神話。多年の国策にはよほど旨みがある‥。



 現在はこの文章が書かれてから6年がたっている。ということは明治維新から72年目の昭和15年。世の中ますます危うい世界である。
 現代世界を近代の出発点に戻そうとしている人々、国民意識に頼らなければ自分のアイデンティティがなくなると危惧する人々がいつの間にか蔓延している。あの敗戦が忘れ去られ、語り継ぐ人々がいなくなるということと、19世紀の世界に逆戻りすことが並行しているというのはとても不思議な感覚に襲われる。しかしそれが世界共通の流れなのだろうか。「人間とは過去に学ぶことをしないで、過去を模倣しようとする。なんと悲しいことなのだろう」とならないために何ができるだろうか。

今年の気になる美術展

2017年01月13日 12時08分10秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 今年の美術展の予定一覧を見ていて気になった展覧会は、
1.興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」(東京国立博物館、9.26~11.26)
2.19世紀フランス・ロマン主義の異才「シャセリオー展」(国立西洋美術館、2.28~5.28)
3.「アルチンボルド展」(国立西洋美術館、6.20~9.24)
4.「北斎とジャポニズム」(国立西洋美術館、10.21~18.1.28)
5.「ミュシャ展」(国立新美術館、3.8~6.5)
6.「ジャコメッティ展」(6.14~9.4)
7.「雪村-奇想の誕生-」(東京芸術大学大学美術館、3.28~5.21)
8.「ティツィアーノとヴェネツィア派展」(東京都美術館、1.21~4.2)
9.「ブリューゲル「バベルの塔」展」(東京都美術館、4.18~7.2)
10.山崎博「計画と偶然」(東京都写真美術館、3.7~5.10)
11.「夜明けまえ 知られざる日本 写真開拓史 総集編」(東京都写真美術館、3.7~5.7)
12.「狩野派の確立者 狩野元信とその時代」(サントリー美術館、9.16~11.5)
13.「朝井忠の京都遺産」(泉屋博古館分館、9.9~10.13)
14.「パロディ、二重の声-日本の一九七〇年代前後左右」
                      (東京ステーションギャラリー、2.18~4.16)
15.「没後四十年 幻の画家 不染鉄展」(東京ステーションギャラリー、7.1~8.27)
16.「高麗仏画-香りたつ装飾美-」(根津美術館、3.4~3.31)
17.「燕子花図と夏秋渓流図」(根津美術館、4.12~5.14)
18.「ベルギー奇想の系譜展 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」
                      (Bunkamura ザ・ミュージアム、7.15~9.24)
19.ゴールドマンコレクション「これぞ暁斎!」
                      (Bunkamura ザ・ミュージアム、2.4~5.21)
20.「オルセーのナビ派展 美の預言者たち」(三菱一号館美術館、2.4~5.21)
21.ヨコハマトリエンナーレ「島と星座とガラパゴス」(横浜美術館、8.4~11.5)
22.石内都「肌理と写真」(横浜美術館、12.9~3.4)
23.「1950年代の日本美術-戦後の出発展」(神奈川県立近代美術館葉山、1.28~3.26)
24.「歌川国芳 21世紀の絵画力」(府中市美術館、3.11~5.7)

 ここに掲げた24の展覧会以外にもまだまだたくさんあると思われる。特に京都国立博物館の「海北友松」(4.11~5.21)、大阪にある国立国際美術館の「ピエール・アレシンスキー展」(1.28~4.9)に惹かれる。
 さらに横浜市内にある開港資料館、横浜市歴史は靴物棺等々の企画展もある。新しいすみだ北斎美術館も訪れたい。

 しかしながらこれら全部を見に行くことなどとても不可能である。10回も見に行くことは出来ない。まして京都や大阪まで足を運ぶことはほぼ不可能である。

 是非行きたいものとして再度取捨選択してみたが、1,3,4,5,6,7,12,14,16,19,22,23,24と13回となった。さらに絞り込まないといけない。