読みかけの「トラウマ」(宮地尚子、岩波新書)を久しぶりに紐解いた。
横浜駅近くのオフィス街にある喫茶店で1時間半ほどゆったりできた。半分の45分ほどの読書タイムを確保。
本日までに「はじめに」、「第1章 トラウマとは何か」、「第2章 傷を抱えて生きる」までを読み終わり、「第3章 傷ついた人のそばにたたずむ」の冒頭まで読み進めた。
「「心のケア」というとき、第一に必要なことは、「心のケア」=「メンタルヘルス」を被災者・被害者に提供する小鳥も、「メンタリー・ヘルシー」な対応や施策を、社会全体が心がけることだと私は思います。何がメンタリー・ヘルシーかというと、個々の被災者・被害者が深く傷ついているということ、回復の道のりが新たなストレスをもたらすこともあるということを認識しておくことです。その上で当事者が希望やつながりを感じられるようなビジョンを社会が一緒に考え、執行していくことだと思うのです。対応や施策は、あくまでも当事者主権、被災者や被害者主導であってほしいと思います。」(はじめに)
「秘密にすることによって、外部からの不必要な詮索の目を排除することは重要です。ただ、それによって支払わされる代償も少なくありません。‣‣‣語らないまま、秘密を抱え続けることは、生きる世界をひどく縮小させてしまうのです。」(第2章)
「語られないとどうなるか。まず周囲からの理解や正しい診断を得られなくなります。第二に、秘密にしておくこと自体が、さまざまな症状をもたらします。第三に避妊や回避、抑圧や解離などによって語られない場合、その癖が固定化し強化されてしまう。第四に、語らないことによって被害が続いたり、さらなる被害者が生まれることもあります。」(第2章)
精神医療については、分かっているようで分からないことばかりである。そして安易に分かったつもりになることの危険を、いつも思い知らされる。謙虚に知ろうとすることの大切さをいつも思い出させてくれる。
じっくりと読んでいる。
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