Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「図書3月号」 その1

2019年02月28日 22時13分06秒 | 読書


 いつものように覚書として。

・表紙絵「そのままの夢」         司  修
「‥檻が、広場の真ん中にありました。「檻の中を見れば、あなたが縛られているものから逃れられますよ」詩人の那珂太郎さんがそういったように思います。私が檻の周りを歩きますと、犬と猿は首をくるりと回してわたしを見続けるではありませんか。先輩のTと、口論した後の、もんもんとしている私を、那珂さんが案内してくださった犬猿の檻。「‥しょっちゅう喧嘩をしますが、仲がいいんですよ」という那珂さんの言葉が忘れられないのです。」

・喪失と至福               玄順惠
「伝える相手を失った私の言葉は、自分の奥深くに固く引き籠ったまま、もう、かつてのような音声の響きを奏でることはしなかった。私は、「幸せは、もらた人よりあげた人のほうが幸せなのよ」と答えた。至福は、喪失の裏に宿るのである。」

・歌仙・惜櫟荘の巻            岡野弘彦・三浦雅士・長谷川櫂
 久しぶりに歌仙36句を楽しんだ。歌仙36句は解説を読まないとなかなか理解できない。起承転結、この仕掛けがわからないと面白くないのだが、解説を楽しむのが歌仙を読む楽しみである。

・就学時検診からの「人間万事塞翁が馬」  小笠 毅
「いまよりもずっと厳しい生活環境を、おおらかに共に生きようとした縄文人。かたやシステマティックに子どもたちを振り分けて管理する現代の教育。時代も状況も違うといってしまえばそれまでですが、私たちはもう少し、人と人との出会いが生み出す可能性を信じる、懐の深さを持っても良いのでは、と思います。」

・夜間中学生たちの学びから        盛口 満
「「五つのことを負い得るより、ひとつのことをきちっと負い得た方がいいよ」‥近年学校現場には‥事前に授業計画が組み上げられていじされるしくみとなってぃる。しかしそれは、本当に学び手のためのしくみになっているのだろうか。なんのために学ぶのか。夜間中学生の学びから、教わることは多い。」

春寒く

2019年02月28日 17時12分46秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 退職者会ニュースの記事が2本届き、これを入れ込んだ原稿が出来上がり、再度印刷所に送信。あとは土曜日にもう1本の記事が手に入れば完成。夜までには担当の役員にも送信して、誤字脱字・表現の訂正などをチェックしてもらう。その後は印刷所のプロの編集者に手直しをしてもらい、校正刷りを作ってもらう段取りとなる。

 14時半での横浜市の気温は7.7℃。予報よりも低い。雨も長く降り続いている。レーダー雨量計を見ると時間雨量20ミリの雨の区域は通り過ぎ、間もなく雨があがるような気配もある。

 横浜駅まで歩いて行く元気はなく、妻にドリップ式のコーヒーを淹れてもらった。久しぶりに家で飲むコーヒーもまた美味しい。

 昨日に引続き「造形思考 上」を読む。私にはカンディンスキーの「点と線から面へ」よりはずっと分析的でわかりやすい、と思える。あくまでの私の思考能力での判断でしかないのだが‥。

★春寒し水田の上の根なし雲       河東碧梧桐
★春寒やこめかみに聴く租借音      山木冨美子
★余寒なほ御堂の奥の憤怒仏       山澤カツ子

読書ができる一瞬の「雨読」

2019年02月28日 13時12分40秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日は朝から雨。朝配信された天気予報では、午前中の降水確率は80%、以降18時までが90%、24時までが70%となっている。雨がやむのは日付が変わってからになるようだ。強めの雨の時間には、時間当たり換算27ミリの予報のメールが配信された。今も時間雨量で最大20ミリ程度の雨が降っている。
 最高気温の予報も9℃。ストーブをつけないと寒い。

 退職者会ニュースの原稿、ようやく先ほど印刷所に送信。写真データが大量にあったため、6回に分割せざるを得なかった。これだけ多く贈ると、どの写真データを送信したか、忘れてしまい、さらに手間取った。齟齬があるかもしれない。
 しかしまだ3本の記事の部分が空白。本日中に原稿が送られてくることを念じるしかない。

 原稿が送られてくるまでは読書タイム。

パウル・クレー「造形思考 上」(ちくま文庫)

2019年02月27日 22時45分38秒 | 読書
 先ほど雨の中を帰ってきた。一番近くの駅からなので1000歩余り。本日は7千歩ほどで終了である。目標の4割ほど。昼間、雨の降る前にもう少し歩いておくべきであった。どんな時でも「後悔先に立たず」である。

 これより本日最後のエネルギーを使って、新聞の編集作業を少しばかり。




 さて本日より読み始めた本は「造形思考 上」(パウル・クレー、ちくま文庫)。どれだけ理解できるか、自信はまったくないが、読み進めてみることにした。少しでも理解ができるものがあればうれしいのだが‥。
 横書きの文庫本というのはどうもなじめない。まず形に囚われてしまうのは情けないのだが、歳をとったせいか、そんなことが気になってしまう。さて読み終わるまでいつまでかかるやら。

編集作業うまくいかない

2019年02月27日 20時19分17秒 | 読書
 退職者会のニュースの原稿、写真が多すぎて立ち往生。いろいろと無理が重なってしまった。もう少しゆとりのある割り付けにすれば良かったのだが。詰め込みすぎたようだ。そして字と写真のバランスが良くない。記事の原稿もあと3本来ていない。困った。

 悩んでいるうちに、本日の時間切れ。明日再度奮闘が必要。

読了「ギリシア神話」(中公新書)

2019年02月27日 10時28分07秒 | 読書
   

 昨日読み終わった本は「ギリシア神話 神々と英雄に出会う」(西村賀子、中公新書) 。
 久しぶりにギリシア神話を垣間見た。ギリシア神話は小学生の頃から星座などのいわれについて解説本で断片的に読んだが、神話全体について読んだ記憶はない。
 昔新潮文庫で「ギリシア神話」(呉茂一)や岩波文庫の「変身物語」(オウィディウス)などを読む機会はあったが、敬遠していた。何しろ複雑怪奇で統一していない。いろいろのびそーど的な物語があり、まとまりが無いように思えたのだ。
 ギリシア神話、少しでも思い出してみたいと思い、入門書として読んでみた。
 あとがきに著者の基本的な考えがまとめられている。

「ギリシア神話は、宇宙や自然、神々、人間、動植物などこの世界を構成するすべての事物や現象を、物語形式によって説明しようとした古代ギリシア人の思惟の結晶のひとつであった‥」
「すべての人が神話を額面通りに受け止めたのか、あるいは、誰もが神話を信じていたのかというと、そうとは言い切れない。‥早くも前6世紀に‥哲学史のクセノバネスは、ホメロスやヘシオドスの擬人的な神の観念と、盗みや貫通やだましあいを行なう神々の不道徳性を強く批判した。」
「訓話としての神話の機能、るいは人生の教師としての詩人の役割、教養としての神話と聞くと、神話伝説は説教臭に満ちたすこぶる退屈なものに見えてくる。だが、実際には、ギリシア神話は退屈どころか、大いなる娯楽であった。」


明日から読む本は‥

2019年02月26日 23時43分22秒 | 読書
 明日は夕方までは予定が入っていない。夕方までに何とか新聞の原稿作りに目処を浸けたい。原稿を依頼した記事3本を除いた分は仕上げてしまいたい。
 明日の最高気温は11℃で北風が強いとのこと、本日よりはだいぶ体感温度は低くなりそうである。しかも深夜の降水確率が40パーセントと高い。
 夕方からは出かける。

 明日からの読書は何にするか。本日持って出かけた「星の文学館」(ちくま文庫)より先に読みたい本がいくつもある。まずはパウル・クレーの「造形思考」(ちくま文庫)がある。しかし手ごわそうである。理解できるか、はなはだ心もとないが、挑戦はしてみたい。
 次の候補は「北斎 富岳三十六景」(日野原健司編 岩波文庫)、昨年図書館で借りた本である「観察力を磨く名画鑑賞」(エイミー・E・ハーマン)の続き。後者はもう一度図書館から借りなければならない。

 明日の朝起きたときの気分で決めることにした。

かんむり座

2019年02月26日 21時48分18秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 夕方喫茶店で「ギリシア神話」を読み終え、棚からひっぱり出した「星の文学館 銀河も彗星も」(和田博文編、ちくま文庫)をめくってみた。
 昨年の7月初めに発刊されて、どういうわけか購入していた。山口誓子、川端康成、三島由紀夫、大江健三郎、谷川俊太郎、埴谷雄高など35名の星に関する文章を集めている。
 その中で本日は、山口誓子「星空をながめて」、埴谷雄高「宇宙について」。前者は初めて目にする。後者は「薄明の中の思想」に収録をされていて再読。他にも多分いくつか既読のものもあると思う。

 山口誓子の文章には、誓子の俳句

★冠座の真下にゐたり蛍狩
★蛍獲て少年の指みどりなり
★脂粉なき少女とともに蛍狩


の3句が記されていた。1947年の句らしい。誓子45歳か46歳である。年令を知るとびっくりするが、句はとてもみずみずしく、そして若々しい。20代の頃の句かとも思った。
 かんむり座とは、北斗七星の柄杓の曲線をうしかい座の方向にたどった先のアルクトゥールスの傍にある小さな星座。半円形に星が並び、小さな王冠のように見える。むかし変光星を見るために観測を続けていた先輩がいた。その方に教わった星座である。
ギリシア神話では、クレタ島の怪獣ミノタウロスが、ミノス王に毎年7人の美しい少年と少女を生贄に捧げてさせていた。勇者テセウスがその怪物を退治した。このとき、ミノス王の王女アリアドネがテセウスに恋をし助力。2人は島を脱出するが、離れ離れにな。悲しんだ彼女を元気付けるため、酒神ディオニュソスが彼女を妃に迎え、冠を贈った。この冠がかんむり座となったという伝説がある。
 そんな伝説を背景にこの句を読むと、みずみずしい句と思えるのだ。

雨水という季語

2019年02月26日 14時44分50秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 新聞の編集作業は少しははかどっている。何とか28日までに形にしてしまわないといけないのだが、そのようになるかまだまだ不安である。
 しかし根を詰めてもだんだん効率も悪くなる。本日はとりあえずここまで。

★書道部が墨擦つてゐる雨水かな     大串 章

 雨水の時候は、雪が雨に変わる頃であり、氷がとけて水となる時分。「水が柔らかく感じられる」事項であるともいわれる。この季節、墨をするときもその水の柔らかさというものが感じられるのであろうか。私は書道はからっきし苦手で墨を摺ることも筆をもつこともあのれなかったが、それでも小学生のころは書道という授業があり、冬休みの宿題に書初めがある時代に育った。
 あの墨を摺る時の独特の匂いは、鼻がきかなくなった今でも記憶に残っている。私の通った中学・高校では書道という時間も、書道部というクラブもなかった。
 小学生の頃、近所の中学生が。墨もどことなく柔らかくなり暖かくなると墨が硯に引っかかることもなくなる、と言った記憶がかすかにある。その原因は墨自体の柔らかさなのか、水の感触なのかは私には未だにわからない。
 この句、書道部というのが気に入った。姿勢を正して静かに墨をするという行為に集中する時間。静寂の時間が「雨水」という時候にマッチしている。今ではそもそも書道部といものが、以前のような雰囲気では存在していないらしい。ダンス部と見まがうばかりのパフォーマンスを見せつけられ、唖然としている自分を見つけたことがある。静寂な時間に身を浸すという琴はもはや絶滅でもしたのではないか。 

明日はネジを巻いて‥

2019年02月25日 23時18分42秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 今月末の28日までに退職者会ニュースの原稿を作り上げたいのだが、なかなか思うようには進んでいない。明日一日の努力がどの程度実を結ぶのだろうか。明日一日の作業量にかかっている。ということで明日は気を抜けない。
 だが、一方でまで原稿が一部揃っていない。編集作業が始まる前にすべての原稿がそろっていることはまずないのは承知をしているが、それでも原稿が沿っているのと、そうではないのとでは気持ちのゆとりに大きな差がある。

 本日はこれにて就寝。

18℃を超えた

2019年02月25日 22時40分43秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 本日の夜の集会の後、誘われるままに居酒屋に直行してしまった。もっとも飲んだのは生ビール1杯と老酒をお猪口に1杯に留めた。今の体調からはこれ以上のアルコールは無理である。
 横浜駅からは歩いて帰るつもりでいたが、これも無理は禁物ということで、地下鉄の最寄り駅まで電車にのり、いちばん少ない歩数で帰宅した。

 昼食時は「ギリシア神話」(中公新書)を手に取って静かに過ごした。明日には読み終わる予定。

 本日は風もなく暖かで穏やかな日であった。横浜市域の最高気温は14時を過ぎた頃で、18℃を超えた。
 化繊の薄いセーターで昼間は十分過ごせた。夜には念のため薄手のウィンドブレーカーを着たが、それだけで十分暖かであった。

★春の星ひとつ潤めばみなうるむ     柴田白葉女
★乗鞍のかなた春星かぎりなし      前田普羅
★名ある星春星としてみなうるむ     山口誓子


いろいろと立て込んできた

2019年02月25日 07時56分36秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日は一日中予定が入っている。午前中は眼科に緑内障の点眼薬の処方箋を貰いに行く予定。午後からは所用があり、夕方からは集会に参加予定。夜は参加者の何人かとどこかに寄ってから帰る予定でいた。できるだけ安いお店を探すことになる。それに関しては誰もが得意技である。意見の不一致はあるが、だいたい最初の一杯を飲むころにはすべて忘れている。
 高齢者は物覚えが悪いとか、記憶力がないのではない。面倒なことはすぐに忘れたことにしてしまう能力にあふれているのである。つまらない記憶による、つまらないこだわりはさっさと捨て去ったほうが、楽しく時間を過ごすことができるのだ。

 しかし昨晩からの喉の変調、居酒屋に行くわけにはいかない。水曜日にはどうしても夜が遅くなる予定を入れてしまった。

 体が弱っているのか、気持ちが落ち込んでいるので体調が悪くなりやすいのか、多分に後者のような気がするのだが‥。


「雪崩」は春の季語

2019年02月24日 23時35分38秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 喉の奥が少し怪しい。風邪の前段の症状だろうか。これはまずい。退職者会のニュースの原稿作りとこんどの日曜までに団地の会議の資料作りを同時並行で仕上げなければいけない1週間である。しかも明日の月曜も、水曜も、土曜日も夜は遅い。
 春の雪崩に遭ったようにオタオタ‥。

 その「雪崩」は春の季語。春の雪崩は大規模である。

★夜半さめて雪崩をさそふ風聞けり    水原秋櫻子
★雪崩止四五戸が峯と闘へる       加藤楸邨

自習こそ本当の勉強

2019年02月24日 19時33分36秒 | 思いつき・エッセイ・・・

 夕方に昨日購入した龍井茶を淹れてみた。しかし渋みが出て、旨味を感じなかった。これはウーロン茶よりは丁寧に、そして「正しく」淹れないと美味しくは飲めないらしい。お湯の温度は70℃くらいまで冷ましたつもりであった。また2分ほど急須に淹れていた。この時間が長すぎた感じもする。
 しばらくはネット検索などをしながら勉強してみることにした。

 横浜駅近くの喫茶店で暖かいコーヒーを飲みながら、「ギリシア神話」(岩波文庫)を読んでいたが、わずか9ページで寝てしまった。喫茶店は混んでいて人いきれで暑いくらい。それが原因だといって言い訳するわけではないが、睡眠の強い誘惑に負けた。中高生のように試験を控えているわけではないので、おおいに寝かせてもらうのは気がひけることではない。

 そういえば私は中学3年と高校生時代の授業中は実によく寝た。意地になって寝ていたような気もする。だいたいどの教師もお互いに調整をしていないので、一人の生徒が「宿題」をどれだけ「抱えて」しまっているのか理解しようとすらしない。またキチンと授業をする教師は宿題などあまり出さない。授業の計画が杜撰な教師ほど「宿題」に逃げる傾向が強い。教師の授業計画のいい加減さと宿題の量は比例している、というのが私の当時の結論であった。
 ということで、宿題をたくさん出す教師の授業は基本的に寝ることにした。どうせ従業ではろくな話をしない。家に帰って本日の範囲について参考書を見ながら復讐としてノートをとったほうが理解できる。また楽しく理解が進む授業は出来るだけ予習をした。
 これを両方こなすとだいたい2時を過ぎた。そして朝6時に起きる。当然睡眠不足である。ということで尊敬できない教師の授業はひたすら寝ていた。
 「自習こそ本当の勉強」というのが中学3年の時以来の私の処世訓になった。


ときどきテレビの昼間

2019年02月24日 18時34分19秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 めずらしくも午前中に少しばかりテレビを見た。フォッサマグナの成因についての番組であった。日本海の成因には触れずに日本列島が東西に海峡で分かれていたこと、フィリピン海プレートの北上が北西へ転じたこと、などが紹介されていた。説明としてはわからないでもなかったが、日本海の成立の力のもとの説明が欲しかったのと、日本海成立以降にフォッサマグナの出来たという説明もまた私の頭の中ではうまく整理がまだできない。

 今はちょっとこの世界とは離れているが、またこの関係の本を是非読みたいものである。

 午後からは縄文土器、とりわけ火焔型土器についての番組もあり、これは新聞の編集作業をしながら時々リビングルームに顔を出しながら見ていた。
 あの火焔型土器を煮炊きに使っていたことは知っていたが、ごった煮ではなく、単品ごとに煮たのではないか、という提起が新鮮に聞こえた。つまりかなり調理に凝っていたのであり、食材ごとに火加減、味付けなど微妙に変え、総菜も複数揃えていたということが推察された。これもまた刺激的な放送だったようにおもった。