だからちがうんだってば.

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サンプル・サイズ

2012-04-04 14:19:12 | 経済学
何となく発見。
サンプル数とは何か?(労働政策研究・研修機構のコラム)

前任校では専門家でもないのに計量経済学を6年間教えたことになりましたが,けっきょくかなりの学生が修士論文やリサーチペーパーで「サンプル数」という言葉を使っていました。なんともはや。日本語の論文では「サンプル数」と書いている本職の研究者でも,英語論文では「sample size」と書くのは,不思議と言えば不思議。いっそのこと「sample size」の日本語定訳として「サンプル数」を採用すればいいんじゃないかと思ったりします(嘘です)。

浸透させることができなかったもうひとつの単語は「推定」です。母集団から標本をとってきて,なんらかの母数を推測するという一連の手続きであるところの「estimation」の日本語訳ですが,けっこうな人が「推計」と書きます。なお,estimatorは推定量,estimateは推定値で,前者が計算方法,後者が計算された値をさす,んだったと思います。推計も推定も数をいじくってなにかを推測する手続きなので,似てると言えば似てないこともないかしらと思うのですが,専門用語として定訳があるんだから従ったほうがいいのでは,と思います。むかし,とある理論系の先生にこのはなしをしたら「どっちでもいいんじゃないの?」と言われたんですが,じゃあ「ナッシュ平衡」って言ってもいいのか!と言いたい。いやマジで。

これで僕の理解がおかしかったらどうしよう。おろおろ。