シャバ駄馬男「シャバでひとつ…」

秋田のタレント、シャバ駄馬男のたわいない日常ダイヤリー

能代商業が成し得たこと

2011年08月16日 | スポーツ
勝利の女神は気まぐれだ。

瞬きをした瞬間に手のひらを返す。

 14年ぶりの夏1回戦突破から始まった能代商の戦いは日々成長を続け、最強打線や豪腕投手、超高校級といったような肩書きが無くとも、見事な戦いぶりで堅実に勝ちを積み重ねていった。

 野球というスポーツを小学生の頃からこよなく愛し、自分で言うのも何だけど、そこそこ強打者とまで呼ばれたもんだ。

 中学では、坊主になるのを嫌いサッカー部に入部するが、それでも野球はやるのも見るのも大好きだった。

 時は流れ大人になり、大好きなジャイアンツの試合をひたすら観戦する俺は、その勝敗が次の日の仕事にも影響する、まあよくいる熱烈なファン。

 しかし、そんなジャイアンツ最強のセリーグの図式が崩れ始め、魔の8回に必ず逆転を許すという、巨人の最悪の方程式が確立した頃、俺はジャイアンツを見限った。

好きなんだけど、別れを告げた。

ジャイアンツを見限るイコール、野球熱の急激な降下。

野球と二本柱で好きだったサッカー熱に完全にスイッチしてしまう。

買うゲームは、ファミスタからウイイレへ。

 決別したジャイアンツの試合もにわかに気になっていた時期もあったが、次第にそれもなくなっていく。

そんな折、WBCなるイベントが、俺の、完全に眠っていた野球熱を揺り起こした。

先攻後攻のスリル。

一球一球のせめぎ合い。

日本の優勝。

気がつけばジャイアンツも若手が成長し、リーグ優勝できる、強い球団に戻っていた。

確かに野球中継を見ることは少なくなったけど、それでもやっぱり野球も好きなんだよな俺。

 県代表として県民の声援の元、全国を舞台に戦うスポーツとしては、やはり甲子園で行われる高校野球がナンバー1だろう。

 ヤクルトの石川と、ソフトバンクの和田が高校時代に投げ合って勝利したのが、石川の秋田商業。

これ以来13年間夏の勝利がないと言えば、本当に長かったことを実感する。

 能代商業が成し得たのは、その記録を打ち立てたことがすごいわけではなく、一戦一戦を成長しながら勝ってきたそのプロセスが、多くの高校球児や野球ファン、スポーツ観戦ファンはもちろん、様々な立場の人達に感動と勇気を与えたこと。

 前記の通り大それた肩書きがなくとも、自分達を信じ、自分達がしてきた練習の成果をしっかり出すことで、自ずとその結果がついてくるのだ。

何よりも彼らには、地方大会をしっかり勝ち抜き、県代表になったという誇りと自信があるから。

 肩書き欲しさに能力もないままその席に着き、いざピンチになったとき責任を取れないような政治家どもは、果たしてこういった好ゲームから、自分たちの愚かさに気づき修正しようとする心をもっているもんだろうか?

3月11日以来、日本国民は、政治家に何一つ助けられたとは思っていない。

 被災者に笑顔や前向きな姿勢があるのは、そのほとんどが、勇気、愛、絆、あきらめない気持ちといった、スポーツや音楽から生まれたもののおかげだ。

話は大きくなったけど、少なくとも、東北の活躍は東北の人達を奮い立たせる。

俺自身、秋田だ岩手だ宮城だなんて境界線今はいらないと思ってる。

 道州制ではないけど、秋田県人であると同時に、東北人という、むしろそこにより強い信念を持って生きなければと思う。

毎回毎回自分よりも遙かに年下の人達に勇気や感動をもらってしまって申し訳ない。

自分より遙かに年上のお偉いさん達よ。

早く勇気や感動をくれねぇかなー。

あなたたちにしか出来ない事でしっかり感動させてくださいよ。

そんなことはどうでもいい。

とにかく本当にお疲れさん。

激闘の保坂君はもちろん、とにかく胸張って秋田に帰ってこい!

秋田だけじゃなく、東北全体が君たちに感謝してるはずだ。

その思いは明日の光星学院(青森)につなごう!

ありがとう能代商業。