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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

千人のオフィーリア(メモ5)

2016-10-30 09:11:13 | オフィーリア2016
千人のオフィーリア(メモ5)

もう考えるのはよそう、いやまだ考えられると考えてみる。
あの日、
熱っぽかった肌着が椅子に引っかけられて冷えていく
汗が固くかたまり、悲しみと呼ばれる。

きょう、
左肘の方向に月が出ている

あのころ私は何も知らなかった、幸福さえも。
あのころ私は私ではなかった、悲しみさえも。

もう考えるのはよそう、いやまだ考えられると考えてみる。
あすは私の葬式だろうか、
友達の葬式に出るのはつらくていやだわ。

隣のオフィーリアは無言。
一週間前と同じフリル、波に縫い込まれたエメラルド。
乱れる水色。



*

詩集「改行」(2016年09月25日発行)、予約受け付け中。
1000円(送料込み/料金後払い)。
yachisyuso@gmail.com
までご連絡ください。

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