詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

千人のオフィーリア(メモ37)

2017-12-02 10:47:55 | オフィーリア2016
千人のオフィーリア(メモ37)

「花は散った」
何の花? ばら、すみれ、りんごの花?

花は宇宙。
花はひと。
花は時間。
花は生命。

花は愛といい、
花は悲しみという。

花は真理か、嘘か
花はいくつあるか。
それが比喩ならば、
光かもしれないし、
鏡かもしれないし。

どこに散るのだろう。
大地にか、水の流れにか。

オフィーリア、オフィーリア、
十二月のオフィーリアはどこにいる?

空に散るか。
こころに散るか。

散るとは、
無になること。空になること。
そのとき生まれる色になること。
ことばになること。

「花は散った」と言ったのか。
「花は散った」と聞いたのか。
オフィーリアよ。

リッツォス詩選集――附:谷内修三「中井久夫の訳詩を読む」
クリエーター情報なし
作品社


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