日々是愉快♪

笑いながら愉快に生きていけたらいいなぁ~

松田聖子と浜崎あゆみ

2006年08月15日 | Weblog
以前から書きたい題材のひとつがコレだった。
この2人の違いって何なんだろう?と漠然と考えていた。

今、車の中で2人のベストアルバムを聴いている。
松田聖子のは「Bible」と「Bible2」で、浜崎あゆみのは「BEST」。
キャリアからいって当然松田聖子の方が曲数も多いし、ベスト盤も多い。
「Bible」は実は、パート3も出ているが聴いていない。

僕は世代的に、松田聖子がデビューした頃も知っているし、
浜崎あゆみが出て来たのももちろん知っている。

この2人の音楽性というものは全然違うのだけれども、共通しているのは、
時代を席捲した“アイドル”ということだろう。
女の子たちは、2人の髪型やファッションから多くのものを真似、振り付けを
してみたり、カラオケで唄ったりと常に身近な存在であり、憧れでもある。
“アイドル”というものにはそういう影響力が必要で、だからこそ“アイドル”たりえる。

また、生き方そのものに共感したりする部分もあるのではないか?

松田聖子の生き方というのは、良くも悪くも芸能的だ。
最近はそうでもないが、常に話題を振りまいていた。
それに対して浜崎あゆみは、自分の生き方、想いというものを歌に託している。
芸能的な生き方は少しもせず、作品の中で自己主張しているように感じるのだ。

これがそのまま音楽性の違いになっている。
松田聖子の音楽は、“ザ・歌謡曲”。歌謡曲の王道をいっている。
素晴らしい作詞家、作曲家に音楽を提供してもらい、それを自分の世界にする。
歌謡界、歌謡曲の完成形がある意味、松田聖子と言っても過言ではないだろう。
男の場合は、沢田研二、ジュリーになるのだろうか・・・。

約3分という時間の中に収める技術、シンプルゆえに完成度も高い。
今、改めて聴いてみても全然色褪せていないし、新鮮だと思ったりもする。
そして唄い方も大きく変わってはいないような気がする。むしろ年を取って、
ブリッ子に拍車がかかったというか、よりブリッ子に唄っているような気がする。
これが松田聖子なんだろう、きっと。

翻って浜崎あゆみだが、彼女の場合は先にも述べたように、自分の音楽の中に
自分の想いを自分自身の言葉で歌にしている。
プロの作詞家が手がけてない分だけ表現は拙いが、それが逆に時代にマッチし、
世の若い女性たち(特に高校生)の心を掴んだ。
しかも、時代はいつしか“J-POP”という音楽に変わり、ビートのきいたアップテンポの
彼女の曲がTVやラジオ、街中から聞こえるようになった。

ただ、浜崎あゆみは売れていくに従って、最初の頃の、か細い唄い方はなくなり、
技巧を使うようになっていったのは残念でならない。
歌手というもの、その成長過程において唄い方が変わっていくというのは当然なので
あるのだが、彼女の場合は一気に“カリスマ”的な扱いを受けてしまったので、強くなく
てはならないという部分で、弱い部分を見せられなくなったのが、そういう唄い方に
させたのではないだろうか?
時代の側面を背負ってしまったからだ。それは仕方のないことだと思うが・・・。

もっと残念なことは、「BEST」盤の初期の曲をそのまま収録しないで、今の唄い方で
再収録しているということだ。
これは紛れもなく過去を封印し、今の自分、売れてからの自分を“浜崎あゆみ”とし、
作品化してしまったことにならないか?

多くの歌手がベスト盤を出している。
ベスト盤の基本は、リリースした当時のものをそのまま羅列することだ。
当時の歌声、唄い方と違うという意味で別バージョン、アレンジを変えて唄い直している
シンガーはたくさんいる。
浜崎あゆみにもそうして欲しかった。過去の自分を否定することはないだろう。

時代背景や音楽業界の変化もあって、どちらが良いとか悪いとかそういう野暮なことを
言うつもりは全然ない。
実際に車の中で好きで聴いているのだから・・・。

冒頭に述べた、2人の違いって何なんだろうって思いながら書いてきたが、何となく
思ったのは、松田聖子はしっかりと今でもフリフリの衣装を着て現役を続けていることで、
浜崎あゆみが松田聖子の年齢になっても、今のようにガンガン唄っているかどうか分から
ない。
それと、今この時点で比べると、松田聖子より浜崎あゆみの方が男のファンを多く獲得して
いるような気がする。

芸能的な楽しみは浜崎あゆみにある。
結婚はどうだとか、今の勢いがなくなった時にどうなるのかとか、そういうことだ。

ただ、そんなことはどうでもいい。
いかにいい音楽、胸を打つ音楽をどれだけ世に出せるか?
どれだけファンを裏切らないで、時にはいい意味で裏切りながら続けて行けるか。
それが2人の存在証明なんだと思う。











最新の画像もっと見る