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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

稲垣潤一も冗談を言う

2009-03-29 08:50:37 | エッセイ
 『男と女』はなかなかいいアルバムである。その稲垣潤一が静岡に来るってんで、見に行った。
 グランシップという所で先週行なわれた、SBS(静岡放送)の公開録画〈COCOROエナジーライブ・もっとドラマチックに〉というもの。

 テレビやなんかのイメージから、ほとんど笑わないし冗談なんか言わないと思っていたのだが、実はそうではなかった。「オトナの魅力で迫ってみたいと思います」とか「しゃべる時は声低くなります」とか、あるいは年齢サバを読んだりと、しっかり客席を沸かせてくれていた。
 ライブならでは、と思った次第。(やはりライブはいいですな)
 『ロング・バージョン』『ドラマチック・レイン』『クリスマスキャロルの頃には』、それからドラム叩きながら『バチェラー・ガール』も(な、懐かしい!)。

 ゲストはもう2人いて、中村あゆみの出番では『翼の折れたエンジェル』を総立ちで歌ったし、別の曲ではステージから客席まで降りてきてくれた。不景気な世の中を心配して「みんなに、いい風が吹きますように」とも。相変わらずパワフルだった。
 尾崎亜美は逆にほんわかした雰囲気で、『天使のウインク』や『オリビアを聴きながら』を。「ユルんだ?」なんてこと言って、ホントに緩ませてもらった。
 最後に3人で歌った『スタンド・バイ・ミー』も良かった。(これも総立ち)
 『男と女』にあったようなデュエットも期待したが、残念ながらそれはなかった。

 ただゲストがゲストだけに、会場は40代50代がほとんど。だから、ノリの面でイマイチだったのは仕方のないところ。
 なお、このライブの様子は、きょう(3月29日)夕方4時からSBSラジオで放送されるそうだから、興味のある方はどうぞ。稲垣さんの冗談が聞けるかどうかは、わかりませんが。
 

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外山滋比古『思考の整理学』

2009-03-22 10:48:19 | エッセイ
 
 53万部のロングセラーなので知ってる人も多いと思うが、これから大学生になろうという人、あるいは社会人になろうという人に、ちょっとオススメの本があるので、その紹介を。

 英文学者・外山滋比古氏の『思考の整理学』というもの。
 古典を含め、文章の解釈はさまざまであり、それらを包含した上でその文学世界があるという〈異本論〉、かの有名な三上(馬上・枕上・厠上)にからめ、やっかいなことはひと晩寝かせれば解決策が見つかるという〈寝させる〉、はたまた、思いつきのメモからどう思考を練り上げていくかの方法〈メタ・ノート〉など、考えることが好きな人にとって、ヒントがたくさん詰まった本である。

 あるいは、コンピュータという記憶に強い機械ができたことで、人間は創造的な仕事をせざるを得なくなり、そのためには〈忘れる〉こと、〈整理〉することが必要ということも。
 ここ最近、考えがよくまとまらなくて困っているのだが、その解決のためのヒントももらったような気がする。また物忘れもヒドいのだが、それはそれで、次に進むために必要らしいことも。
 どちらかと言うと文系向けなのだが、理系の人が読んでも面白いはず。

 とまあここでゴチャゴチャと書き並べるより、実際に読んでもらった方が手っ取り早い。ちくま文庫で520円(税別)だから、是非。知識人と言われる人ならば、きっと読んでいるはず。
 なお筆者の外山滋比古氏は、85歳の今もお元気だそうだ。
 それと、英文学者ということで、文庫版としてのあとがきに、僕が先週書いた「I think」と「と思う」の関係も書かれていた。たまたまなのであるが。

 あそうそう、ウチの長男が今度大学生なのだが、こういうのは読むかなあ。

 〔写真は、出版元の筑摩書房HPより〕

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自然な日本語訳を

2009-03-15 09:46:45 | 言葉/ナンセンス
 
 日曜夜6時からのTBS系『THE 世界遺産』はいい番組だ。なかなか実際に行くことはできない分、見事な画面を充分楽しませてもらっている。
 その最後に、“This program has been brought to you by SONY.”というナレーションが入る。日本語にすると「ソニーの提供でお送りしました」となるのだろう。

 気を付けてテレビCMを見ていると、社名に続けて企業スローガンを英語で表記しているのが多い。
 たとえばキヤノンだと“make it possible with canon” これを「キヤノンと一緒にそれを可能にしなさい」なんて直訳すると、何のことだか全然わからない。「キヤノンならできる」と意訳した方が、イメージは伝わると思う。
 ちなみにこの会社、「キャノン」ではなく「キヤノン」だそうだ。

 あとパナソニックでは“ideas for life”、ホンダでは“The Power of Dreams”、ダイハツだと“Innovation for Tomorrow”、三菱自動車だと“Drive@earth”、三菱電機だと“Changes for the Better”とある。最後のは「もっとより良く」あるいは「より良い社会めざして」といったところか。
 難しいのはナイキの“JUST DO IT.” 「やるぜ!」だろうか。

 今はどうか知らないが、学校の英語の授業で、変てこりんな和訳というのがよくあった。“My name is Taro.”を「私の名前は太郎です」とするのは訳としては正しいのだが、普通日本人は「私は」とか「僕は」は付けないので、「太郎です」または「太郎と言います」の方が自然な日本語だと思う。
 同様に“My uncle lives in Tokyo.”も、単に「おじさんは東京に住んでます」の方がなじめる。
 それから“I think ~”というのも、日常会話ではあまり「~と考える」とは言わないから、「~と思う」あるいは「~じゃないかなあ」の方がしっくりする。
 小学校から英語をやることになりそうだが、直訳で変な日本語を教えるのはやめてほしい。子供たちには自然できれいな母国語を覚えてもらわないと、思考力が落ちてしまうから。

 ついでに言うと、“The news made me happy.”(それ聞いて嬉しくなった)とか“Let me see.”(見せて)とか、独特の表現というのが外国語にはあるのだが、自然な日本語に直さないと、頭の中の思考とすんなりつながらない。

 ところで冒頭の『THE 世界遺産』。あれだけ素晴らしい映像を見せられると、ついいい製品・画面で見たくなる。ブルーレイやブラビアのCMを入れて、そこがソニーの狙いなんだろうけど。
 いやいや、純粋にきれいな映像を楽しめばいいだけか…
 

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勉強と仕事と

2009-03-08 12:12:07 | エッセイ
 少々親バカの話から。

 長男が今回大学受験で、きょう国立の合格発表があった。私立も受かっていたのだが、そこそこ名の通ったところにも合格してくれて、親としては経費のかからないその国立に行ってほしいと思っている。
 子供の方も、そちらの方が希望のようだし、親子意見が一致して良かった。これが食い違っていると困ったことになったのだが。どちらにしても、大学入試が人生のすべてではないし、それは子供にも伝えているところ。
 こいつが僕に似ず、かなり勉強好きというのか集中力があるというのか、テストではなかなかいい成績をとってきたようだ。

 学校での勉強と会社での仕事と、直接の関係はないようだが、やはり、効率のいい方法というものがある。優先順位を付けて手際よく進めるというのは、勉強にしろ仕事にしろ、同じこと。
 締め切りまでに仕事が完成できない、というのは、子供時代、学校時代から、その訓練ができていないのではないかと思う。効率的に、合理的に物事を進めるというのは、訓練すればできるようになるものだから。
 会社でも、いい意味での要領がいいのもいるし、悪いのもいる。本人のクセみたいなものだから、なかなかそれは直らないものだ。(かく言う僕は、要領悪い方)
 …何だか予備校の先生みたいな話になってしまいました。

 県外に出ることだし、これから引っ越しやら何やら、また慌しくなるんで、きょうはこの辺で。
 あそれから、子供にもケータイ持たせることになるんで、ついでながら僕もケータイを持つことになりました(ついにヒモ付きに)。docomoの一つ前のモデル(F906i)だが、使い方がよく分からなくて、四苦八苦しているところ。
 

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みんな大変なんだ

2009-03-01 07:53:40 | 時事
 
 戦後最大と言われる経済危機はまだ続いており、あのパナソニックやソニーも今期は何千億円もの赤字になるそうだ。たしか1兆円という利益を上げていたはずのトヨタも、5千億の損失とのこと。

 静岡県も西部から中部にかけては自動車関連の会社も多く、僕の知り合いも週休3日とか4日とか言っている。「掃除やら整備ばかりですよ」なんて言っているが、それはそれで大変だろうと思う。
 僕らの業界はさほど景気に影響されない代わり、こまごましたことに振り回されて、毎日が過ぎてゆく。忙しくてならないのだが、不謹慎ながら、週休3日とか4日とか、ある意味羨ましい気もする。

 ところで、今年も人事の季節となった。官公庁あるいは会社に勤めている人であれば、そわそわする時期だろう。
 地位が上がる人もいれば、ずーっとそのままという人もいるだろう。上がった人に対しては、やっかみもあるかも知れない。
 でもでも、上の人間というのはやはりそれはそれで大変なのだろうと思う。地位が上がると給料も上がるのは、それだけ大変だから。「偉くなって、給料上がって、いいよなあ」というのは一面的な見方。
 「あんな大変な仕事を引き受けるには、あれくらいの給料はもらわないと」というのが正しい見方だろうと思う。

 も一つ言うと、ウチの会社でも世代交代というのか、いわゆる団塊の世代が定年退職の時期を迎え、今まで各部署をまとめてきた先輩たちがポストから外れつつある。その分こちらにもお鉢が回ってくることになるのだが、まあ大変大変。
 ますます忙しくなりそうで、仕事とそれ以外と、オンとオフとの切り替えをうまくやらないとやって行けないだろうと思っている。

 でも考えてみれば、総理大臣にしろ一般の大臣にしろ、アメリカの大統領にしろ、やはりそれはそれで大変であるに違いない。
 企業の経営者だって、商店の主だって、芸能人だって、スポーツ選手だって監督だって、景気はともかく大変であることに違いはない。それと、いわゆるリストラする人される人も。
 そういうのに比べたら、まだまだ何とかできるんじゃないか、と。

 みんな、メゲずにやりましょう!
 そうそう、行き詰った時は、山や海など、大自然の中に身を置くといいらしい。僕も疲れたら、やってみようか。
 

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