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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

ふたたび福島へ

2012-03-25 09:53:16 | 
 
 瓦がまったく無い屋根、基礎だけ残った家、1階の窓ガラスだけ割れたアパート、誰かのCD、誰かの食器、破壊された堤防、折れ曲がった鉄柱、ほとんど人けのない通り、…。

 震災から1年。海岸線も見ておこうと、常磐線を北上して行ける所(広野)まで行ってみた。
 てっきり、駅に降り立てばすぐ向こうは立入り禁止区域になっていて、自衛官か警察官が見張っているものと思っていたが、そんなことはなく、徒歩でずっと北上することはできた。
 途中で目にしたのが上記のようなもの。もちろん家屋全部が全部というわけではないし、無くなった瓦も、どこか別の家に使用されたに違いない。
 警戒区域はまだまだ先とのことで、とりあえずJヴィレッジまで歩いたら、そこも復旧作業をする人たちの仮設住宅になっていた。

 翌日小名浜の港を歩いて回ったが、改修整備された道路の向こうには、石炭らしい山々が。火力発電用なのか、それとも道路の舗装にでも使うのか。また、遠くにはがれきらしい山々も。
 地元の人とがれき広域処理の話をしたら、放射能の関係で福島のものはなかなか進まないということで、諦めにも似た表情だった。パッと見はきれいになってきているものの、復興はまだまだ、と感じた次第。

 話変わるけど、震災起きる前から時々こんな夢を見ていた。
  ・海岸沿いのホテルで大津波に襲われる夢
  ・自宅の周りが洪水になっている夢
  ・実家が海中に沈んでいる夢
 被害に遭われた誰かからの“叫び”だったのか、それとも未来の自分からの警告なのか。

 トラウマになっていたかもしれないが、もっと早くに行っておけば良かった、と思っているところ。次回は宮城か岩手にでも。
 

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「めまい」

2012-03-11 13:01:16 | ショートショート
「どうも最近ふらふらするんだよなー」
「どっか悪いのか」
「いや、そういうんじゃなくて…なんて言うか、地面が揺れているというのか」
「そりゃたまに揺れることはあるが、オレは感じんがの」
「そうか…」
「疲れてんじゃないのか?」
「いやー、元気は元気なんだけどなー」
「ずっとふらふらすんのか」
「ずっとといえばずっとだし、寒くなって、南に移動してから揺れが大きくなったような気もする」
「ぐるぐる目が回るとか? それとも震えている感じか?」
「うーん、ゆらーっと揺れているような…。朝はお天道さんに近付くような感じで、夕方には逆に遠ざかるような」
「なんだぁ、お天道さんが引っ張っているとでも言うんか? そんなこたぁなゐぜ」
「そうかなぁ」

 …この地球が自転しているという事実が分かったのは、彼らの死後、何千年も経ってからのことである。


 Copyright(c) shinob_2005

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Jの楽しみ

2012-03-04 10:04:19 | サッカー
 
 まだまだ本調子ではないようだが、柏レイソルがFC東京を下して富士ゼロックススーパーカップを制した。(レアンドロは相変わらずウマい)
 年間の日程が発表され、スーパー杯が開催されるこの頃ってのは、サッカーファンとしては一番ワクワクする時期である。(僕の頭の中では、春畑道哉「Jのテーマ」が流れる)

 Jリーグも20年目。1993年の開幕戦「ヴェルディ川崎×横浜マリノス」を幸運にも国立で観戦することができて以来、その恩返しのような気持ちを込めて毎年応援している。
 その2チームも往年ほどの強さはなく、失礼ながら絶対に優勝しっこないと思われたガ大阪や浦和そして名古屋が日本一になり、(名古屋を除いて)アジアも制覇するとは、20年前は予想もしなかったこと。(だから20年後は、また全然違うチームが優勝を争っているのかもしれない)

 さて今年は、安定している名古屋やガ大阪、それに柏の優勝争いか。そこにFC東京や名将ペトロヴィッチの浦和が絡む形だろうと思う。
 ここ静岡の清水や磐田は残念ながら、見たところ中位から下位といったところかと。

 6位までがプレーオフでJ1に昇格もあり得るということで、J2の争いも興味深いところ。さらに、もう一つ下のJFLでは本田に加え藤枝も参戦することになり、これも楽しみ。
 サッカーに限らず、体張って頑張る若い選手の姿ってのは、見ている方も元気が湧いてくるもの。
 ではではテレビで、あるいはスタジアムで、熱戦を楽しむとしますか。
 

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