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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

機械は壊れる 人間は・・・

2007-12-30 08:56:24 | エッセイ
 
 今年もあと2日。いろんな事件・事故があったけど、自然災害は別として、いずれも機械か人間が引き起こしたものだ。

 大阪・エキスポランドでのジェットコースター脱線に、那覇空港での中華航空機炎上、それに首都圏の自動改札機の不具合。被害に遭われた方、あるいは目撃してしまってショックから立ち直れない方は気の毒としか言いようがないのだが、いくら科学技術が進んでも、最新鋭のコンピュータが使われたとしても、機械は機械、壊れるものだ。
 でも、壊れるから機械らしい、とも言える。まったく故障しない機械があったとしたら、それはそれで不気味だし、ある意味脅威となるかもしれない。

 完全無欠なコンピュータが完成した時、人が真っ先に尋ねたのが「神はあるか?」という問いで、それにコンピュータが「Yes、今こそ神はある」と答えた・・・というのは有名なショートショートだ。
(完全無欠なのはおそらく自然だと思いますが、神の存在についてもいろいろと考えているところですので、うまくまとまったらまた発表することにします)

 一方人間は、「納豆ダイエット」に始まり、ニセ牛肉やら行政機関(厚生労働省や防衛省など)やら、偽装が特に目立った。賞味期限の超過なんて、大したことないような気もするが、どうしても人間は、間違えるし、嘘をつくし、ごまかす。
 それは民間だろうが官公庁だろうが同じこと。人間の組織であれば、完全ということはありえないし、不備はどこにでもあるもの。それを最初から正直に謝るってのは、どうもカッコ悪い。だから、どうしてもごまかすことになる。
 でもでも、嘘をつくから人間らしい、とも言える。嘘をまったくつかないとすれば、気に食わない顧客や上司と、すぐ仲違いしてしまうだろう。嘘をつくからこそ、人間社会は成り立っているのだとも言える。党首会談の内容をぺらぺらしゃべったら、そりゃ台無しになってしまうだろう。

 今年イジめられてしまった人たちを列記しておきます。
 ミートホープ社長、安倍総理、小沢代表、時の農林水産大臣、社会保険庁、厚生労働省、防衛省、守屋前事務次官、沢尻エリカ、亀田一家、朝青龍、等々。

 個々に予想はつかないけれど、来年もいろんな機械のトラブル、さまざまな人間のトラブルはあるだろう。それは、報道されるされないに関わらず、世の中には付き物だってこと。いちいち騒ぎ立てず、そんなもんだってことで眺めているとしよう。

 小難しい話に1年間お付き合い下さり、ありがとうございました。
 では皆様、良いお年を。

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恋愛のかたち

2007-12-23 10:31:57 | 女の子
 
 ドラマ『ガリレオ』が終わった。クールで、語るときはアツい湯川准教授は、内海刑事からの熱い視線を一身に受けていた。ただ、あれ以上のいい仲には、おそらくならないだろうと思う。

 いつかも書いたような気がするけど、男は何かに夢中になっているもの。それは仕事であったりスポーツであったり、はたまた趣味であったり。その打ち込む姿に女が惚れて、熱いアツい視線を送り、それに気付いた男が、振り向くかどうか…。
 一般に、男からアプローチなりプロポーズなりすることになっているけれど、最初の取っ掛かりは女から始まるのが、どうも“正しい”ようだ。俗っぽく言うと〈カマをかける〉というヤツだが、そうしてあとは、男に引っ張ってもらう形になる。
 振り向いてもらえるよう、女はおしゃれしたり化粧したりするのだが、どうしても振り向いてもらえない場合はどうするか。それはそれで、諦めるしかないのだが、男に比べて女は少なくとも精神的には頑丈にできているようだから、少々フラれても、回復は早いんじゃないかと思う。ただ、見た目きれいにするのも大事だけど、品を良くすることも忘れてほしくない。

 失恋なんかしていつまでもウジウジしているのは、どちらかというと男の方だ。表向きは平気なフリをしているけれど、内心は、男の方が断然弱い。
 それと、男が何かに夢中になるといっても、それがアニメの女の子ばかりだったり反社会的な趣味だったりしたら、それは熱い視線を受けることはできない。女のことばかり考えているようでもダメ。(恋愛についてのブログを書いているようでもダメ、かも)

 簡単にまとめるとこうなる。
 「仕事・趣味・スポーツなど←男←女」⇒「仕事・趣味・スポーツなど←男→女」

 たとえば仕事に打ち込んでいるにしても、女の子と話をするのに仕事のことばかりじゃいけない。そこは余裕というのか、社会や芸能、映画や宇宙の話もできないといけないだろうと思う。スカッシュや彫刻のできる湯川学も、きっとそうに違いない。〈専門バカ〉じゃ、男同士で付き合ってても面白くない。
 一方女性が、仕事なら仕事に打ち込む姿ってのもカッコいいけれど、何だか痛々しい気がするのも事実(『負け犬の遠吠え』の酒井順子さんも確か同じようなこと言ってた)。

 そうそう、断わっておきますが、僕はもう、惚れたの腫れたのいう年ではありません。恋愛についてはほとんど卒業ってところですが、その分、客観的な見方ができるんじゃないかと。

 ところで『ガリレオ』は、来年の秋に映画化されるそうです。テレビではちと物足りなかったし、子供とでもまた見に行きますか。

 全然関係ないけど、アメリカの防衛組織が大真面目にサンタさんを追跡する「NORAD」というサイトがあります。小さなお子さんをお持ちの方には、喜んでもらえるはずです。

 〔写真は、東京ミレナリオ公式ウェブサイトより〕

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世界との差は

2007-12-16 09:21:55 | サッカー
 
 クラブW杯で、浦和レッズが世界的な名門・ACミランに挑戦した。結果は0-1だったが、実力差はそれ以上にあったように思う。何より、ボールタッチの正確さ、周りとの連携が、格段に違った。失礼ながら、高校生とプロくらいの差があった。
 世界トップレベルとの差は、まだまだあるってこと。そこを認めるところからまず始めるしかない。体格差は仕方ないにしても、向こうは歴史が違うし、競い合うチームのレベルも違う。ある意味やむを得ないとも言えるが、基本のところから少しずつでも差を縮めていかないと。

 さすがミランは超一流チーム、タッチラインを割る回数が非常に少ない。テクニックあってのことだが、簡単にタッチに逃げるなんてことしない。(ひょっとしたら、90分間ラインを割らないことが理想のゲームだ、とでもいった“美学”があるのかもしれない)
 日本のサッカーを見ててつまらないことの1つに、タッチラインからすぐボールを出してしまうのがある。プレッシャーあるのはわかるが、「簡単に出すなよな」といつも思う。ちょこちょこ流れが途切れてしまうから、興味が削がれてしまう。味方がきちんとフォローして、そこに出すようにすれば、流暢なゲームになるはずだ。

 しかしこういうレベルの高い大会を、毎年間近で見られるといいうのはいい。スタジアムでナマで見ることも可能だし。
 ただ、日本での開催が確定しているのは来年までで、そのあとは、オーストラリアやUAE、ポルトガルになる可能性もあるそうだ。トヨタカップから続く伝統あるこの大会は、引き続き是非日本で、と一人の日本人サッカーファンとして強く望むところ。

 さてさて、きょうが3決と決勝(ミランが優勝か)。おそらく今年のJリーグMVPであろうポンテに続き、闘莉王も負傷で出場できないのは残念。どちらもキーマンだけに、出させてやりたかったが。
 選手層の厚いレッズでさえ、ケガ人続出でベストメンバー組めないほどだから、来年ACLに出るチームはその辺も充分考えないといけないのだろう。レッズもベストな状態だったら…おっとこれは〈たられば〉になってしまいました。
 

〔写真は、CHUNICHI Web より〕

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月にまつわる考察

2007-12-09 09:50:41 | 科学/考察
 
 月探査機「かぐや」によるハイビジョン映像を先日NHKでやっていたので、見た人もいるかと思う。

 かぐやの目的の一つとして、月の模様の謎を解き明かすというのがあるそうだが、どうやらあの黒っぽい模様は、地下から噴出した重いマグマらしい。そのマグマが月の中で偏っているから、地球と引き合う格好になり、模様のある面が常にこちらを向いているとのこと。
 だから必然なのであるが、これが逆にのっぺらぼうの面ばかり地球から見えていたなら、月にウサギがいるだの、カニや魔女に見えるだの、人類の想像力は働かなかったに違いない。模様のある面が見えてて良かった。
 また、地球の自転と微妙にずれているため、満ち欠けというものがある。これがいつも満月だったりしたら、立体感をもって天体を眺めることは難しかっただろう。

 どこかで聞いた話。30億年前、月は地球からわずか1万8千km先にあったとのこと。現在は38万kmだから、直径で20倍、明るさだと400倍にもなる。さぞかし満月は明るかっただろうが、その代わり、日食の時に〈ダイヤモンドリング〉はできない。
 そして今、月は年に3cmずつ遠ざかっているそうだ。だんだんと小さくなっているわけで、いずれダイヤモンドリングは見ることができなくなる(もちろん僕らは生きていないが)。今だからこそ、見られる。てことは、僕らはとてもラッキーな時代に生きているってことになる。ダイヤモンドリングが観測できる時代にちょうど知的生命体である人類が存在するってことは、何者かが仕組んだ〈必然〉なのではないかって気もする。
 それとも、惑星から見た衛星の大きさは、引力のバランスで、恒星の大きさと同じになるものなのか?

 で、そもそも月がなかったら…というのは愛知万博での「三菱未来館」のテーマだったと思うが、地球の海に潮の満ち干がなく、アミノ酸からなる生命は生まれなかっただろう、と言われている。また、隕石の衝突により地球の一部がもがれて月になったという説も有力だが、その隕石は、これまた何者かにより飛ばされてきた、と考えることもできる。
 とまあ、これは僕ら生命が生まれたから言えることであって、巨大隕石で粉々になってしまった惑星も数多くあったことだろう。
 月がなかったら、人類は〈衛星〉という概念を持ちづらかったに違いない。太陽の周りを自分たちの地球が回り、その地球の周りを月が回るという、主従の転換、視点の転換をすることも難しかっただろうし、陰と陽、という発想もなかなかできなかっただろうと思う。月夜の風流なんてのも、あり得なかった。そういうことを教えるために、月は生まれたのではないか…と。

 そうそう、今年のクリスマスイブは、満月だそうだ。

 ところで、地球上の海と陸との割合は7対3だし、人間の体の水分と固形分との割合も7対3。これって、偶然?

 〔写真は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のHPより〕

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新しい交通ルール(温暖化防止のために)

2007-12-02 09:48:00 | 実用
 
 地球温暖化防止のため、京都議定書の目標達成のため、冷暖房温度の設定や、蛇口をこまめに閉めること、過剰包装を断わる、などの提案を環境省がしているそうだ。
 その中にはアイドリングストップ(15秒以上止まっているならお得らしい)というのもあるが、車を運転してて「こりゃあ無駄だ」と思うことが他にもあるので、いくつか書いてみたい。

1.制限速度
 信号もない見通しのいい道路でも、制限速度40キロというのがある。流れに乗るなら40キロじゃどうも無理だ。確か燃費は時速80キロの時が最もいいらしいから、できるだけそれに近い方が、排出される二酸化炭素も少ないはず。スピード出しても構わない所なら、制限速度はもっと上げてもいいのではないかと思う。
 もちろん、制限速度60キロだとしても60キロ出さないといけないわけではない。「0~40」が「0~60」と、許容幅が広くなるだけのこと。急ぐ人が急げばいいだけの話。
 とはいえ、後ろに何台も連ねてトロトロ走っているのを見ると、「何考えてんだろね」と思ってしまう。制限速度云々より、マナーの問題のような気もする。

2.右折時
 進行方向右側のたとえばコンビニに入るため右折しようとしている車の後ろに、左横をすり抜けられない車がずらっと並ぶ時がある。センターラインへの寄りが足りないからだが、美川憲一じゃないけど「もっとはじっこ寄りなさいよ!」とでも言いたくなる。
 こういう場合は、少しはみ出すくらいに、つまりセンターラインを跨ぐようにして待つのが正しいはず。そうすりゃ渋滞が起きることもない。
 対向車が危ない? いやいや、自分の車線で2台通れるのなら、対向車線も余裕は充分あるはず。

3.一旦停止
 停止線で一回止まり、ちょっと出て確認のためまた止まる、というようなことをその昔教習所でも教わったし、今もそう指導されているようだが、見通しのいい所なら、スピードを落とすだけでもいいのかもしれない。2回も止まるなんて、無駄無駄。
 T字路のちょうど縦棒の下の方からやってきて、右折または左折しようとして右側からの車を待っている時、すぐそばまで来て左折ウィンカーを出されるとカチンと来る。そういう場合、ウィンカーは早めに出してほしいよね(中にはウィンカーも出さない奴もいるんだけど)。その間も、二酸化炭素は無駄に出されているわけだし。気が利かないというか。

4.踏切
 都会では〈あかずの踏切〉みたいな所もあるようだが、遮断機下りてから列車来るまで、長過ぎるように思う。何かルールでもあるのかもしれないが、もちっと短くならないものか。
 それと、遮断機上がっている時もほとんどの車が一旦停止して左右を確認しているけれども、99.9999%は列車来ないんじゃないだろうか。まず来ない列車のためにいちいち止まるなんて、技術の進歩した今、もうやめてもいいんじゃないかと。

 「安全第一」という意見ごもっとも。ただ、クルマなり道路なりいうものは、そもそも早く目的地に移動するために作られたものだ。それが前提。安全第一であるならば、クルマになんか乗ることはできない。
 制限速度など、ルールや法律で決まっていることなら、そのルールを変えればいいだけの話。

 …とまあ、またまた小理屈を並べましたが、本気で地球温暖化を防止するのなら、思い切ってこれくらいのこともしないと。
 

 〔イラストは、三井住友海上HPの「交通安全のとびら」より〕

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